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【with体験談】心理カウンセラーの29歳と、聞き上手すぎて逆に困った話

【with体験談】心理カウンセラーの29歳と、聞き上手すぎて逆に困った話
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APP REPORT / 現場

心理カウンセラーの29歳と、聞き上手すぎて逆に困った話

withで出会った企業のメンタルヘルス担当カウンセラー、シノ(29)。間の取り方も相づちも完璧で、気づいたら自分ばっかり喋らされてる。聞き上手すぎて、相手の本音がどこにあるのか最後まで掴めない。聞き役のプロにこっちが質問を返し続けた、ちょっと変わったwith体験談です。

with体験談現場読了 14分
01 APP会う前提で入る02 MEET現場で合流03 VIBE空気を作る04 AFTER次の場所へ
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TYPEシノ 29歳
企業のメンタルヘルス担当カウンセラー
PLACE現場
現場レポ
HOOK会う前提の
導線

今回はwithで会った、企業でメンタルヘルスのカウンセラーをやってる子の話。シノ、29歳(毎回書いてるけど一応、ちゃんと働いてる成人ね)。先に言っとくと、この子と会った日、俺は自分のことを喋りすぎた。喋らされた、が正しいか。気づいたら俺の昔のバイトの話とか、家族の話とか、ふだん初対面でしない話までしてた。なのに、向こうのことはほとんど何も分からないまま帰った。聞き上手にもほどがある、っていう夜の話。

ちなみにwithの体験談は前にも書いてて、図書館司書のシズクの回と、理系大学院生ミレイの回がある。シズクが声の小さい本の人で、ミレイが「根拠は?」で生きてる論理の人なら、シノはそのどっちとも違う。喋らせるのがうまくて、自分は最後まで出してこない人。同じwithでも、相手の職業ひとつで会話の主導権がここまで変わるのか、ってのが今回の見どころ。

Scene 01

「価値観」のところに、答えが全部きれいだった

FIELD MEMO

with体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

シノを見つけたのは、withの価値観診断のつながりから。withって登録すると最初に診断をやらされて、考え方が近い人が出てきやすくなる。で、価値観の質問に対する答えって、人によってけっこう雑だったり熱が入ってたりするんだけど、シノの答えは全部、なんというか、整ってた。

プロフ写真は、窓際のカフェでマグカップ持って笑ってる一枚と、横顔の二枚。盛ってる感じはなくて、雰囲気が落ち着いてる。自己紹介がこんな感じだった。

  • 人の話を聞く仕事をしています。休みの日は逆に静かにしていたいタイプです
  • 聞き役になりがちなので、自分の話もちゃんとできる人と話してみたいです
  • 沈黙が苦じゃない人だと、たぶん楽だと思います
  • カフェでぼーっとお茶飲んでる時間がいちばん好きです

「自分の話もちゃんとできる人と話してみたい」が、ちょっと気になった。聞き役になりがち、ってわざわざ書くってことは、自分のことを話すのが苦手か、話す機会がない人なんだろうな、と。職業もメンタルヘルスのカウンセラーって書いてあって、なるほど聞くのが仕事か、と。

コウ
コウ

カウンセラーって、なんかこっちの心読まれそうで緊張しないすか?

アキ
アキ

それ俺も思った。笑 でも逆に、聞くのがうまい子なら会話で困ることはないだろ、って軽い気持ちでメッセ送ったんよ。これがあとで効いてくるんだけど。

最初のメッセは、自己紹介の「沈黙が苦じゃない人だと楽」ってとこを拾った。俺、無理に喋りで埋めにいくタイプじゃないから、そこは正直に「俺も間が空いても平気な方です」って送った。

Scene 02

メッセしてて、気づいたら俺ばっかり喋ってた

メッセが始まって、最初に「うまいな」と思ったのは、返信の間の取り方。早すぎず、遅すぎず、こっちが何か言うと、ちょっと考えてから返ってくる感じ。で、必ず質問が一個ついてくる。

アキ
アキ

仕事で人の話聞くって、けっこう疲れそうですね。

シノ

ふふ、よく言われます。アキさんはお仕事、人と話すことって多い感じですか?

シノ
アキ
アキ

あー、まあ接客寄りなんで、多いっちゃ多いですね。喋るのは苦じゃないけど。

シノ

いいですね。喋るの苦じゃない人、私からするとちょっと羨ましいです。それって昔からですか?

シノ

こうやって、気づいたら俺の話を一個ずつ深掘りされてた。しかも嫌味がなくて、ちゃんと聞いてくれてる感じがするから、つい喋っちゃう。何往復かしたあとで、ふと気づいたんよ。あれ、俺この人のこと、何も知らないな、って。

アキ
アキ

ていうか俺の話ばっかになってますね。シノさんの話も聞かせてくださいよ。

シノ

私の話、そんなに面白くないので(笑)それより、さっきの「喋るの苦じゃない」って話、もう少し聞きたかったです

シノ

きれいにかわされた。笑 しかも「もう少し聞きたかった」って言われると、こっちも悪い気はしないから、また喋っちゃう。これはあれだ、技術だ、と途中で分かった。分かってても乗っちゃうのが、たぶんこの人のうまいとこ。

コウ
コウ

それ、ちょっと壁感じないすか?自分のこと話さない人って。

アキ
アキ

壁っていうか、ガードがうますぎる。でもさ、こっちの話を気持ちよく聞いてくれる相手って、普通に貴重なんよ。だから一回会ってみることにした。LINEはアポ決まってから交換した。交換のタイミングで迷う人はLINE攻略のまとめに症状別で書いてある。

何往復かして、「一回お茶でもしませんか」で自然に誘えた。場所は、シノが「静かなところがいいです」って言うんで、落ち着いたカフェにした。

Scene 03

待ち合わせのカフェで、また喋らされてた

当日、待ち合わせのカフェに行ったら、シノはもう座ってた。写真どおり落ち着いた雰囲気で、こっちを見つけたときの会釈がやわらかい。座った瞬間から、空気の作り方がうまいな、と思った。

シノ

はじめまして。…思ってたより緊張してそうですね(笑)

シノ
アキ
アキ

え、分かります? 会っていきなり見抜かれるの、地味にこわいんですけど。笑

シノ

ごめんなさい、職業病で(笑)でも緊張してくれるの、ちょっと嬉しいです

シノ

最初の一言で、もうこっちの状態を当ててくる。当てられて、しかも「嬉しい」でフォローまでされると、変な話、安心しちゃう。これが仕事で人を相手にしてる人の間合いか、と思った。

注文してからの会話も、やっぱり同じ流れだった。シノが軽く質問を投げて、俺が答えて、それを広げる。気づいたら俺、学生時代のバイトを転々とした話とか、わりとどうでもいい自分の歴史を喋らされてた。途中で、相づちのバリエーションがすごいことに気づいた。「へえ」「そうなんですね」じゃなくて、ちょっと黙って、こっちの目を見て、ワンテンポ置いてから「それは、しんどかったですね」みたいに来る。間が、うまい。

アキ
アキ

シノさん、相づちがプロすぎて、俺どんどん喋っちゃうんですけど。これ仕事でも使ってるやつですか。

シノ

あ、バレました?(笑)でも今のは仕事じゃなくて、普通に聞きたいから聞いてるだけですよ

シノ
アキ
アキ

その「普通に聞きたいから」って言い方も、なんかうまいんよなあ。笑

シノ

もう、疑り深いですね(笑)

シノ

笑いながらかわすのもうまい。けど、この時点で俺、ちょっとだけムキになってた。一回くらい、この人に喋らせてみたい、って。

Scene 04

「今日は俺が聞く番」って宣言してみた

二杯目のコーヒー頼んだあたりで、俺、ちょっと作戦変えた。質問されたら、短く答えて、すぐ質問で返す。向こうがやってることを、こっちもやってみた。

アキ
アキ

シノさん、今日ずっと俺の話聞いてくれてるじゃないですか。今度は俺が聞く番でいいですか。

シノ

え(笑)…なんですか、改まって

シノ
アキ
アキ

いや、カウンセラーやろうと思ったきっかけとか。聞いてみたいんですよ。

ここで、初めてシノが、ちょっと黙った。さっきまでの計算された間じゃなくて、本当に答えに詰まった感じの間。

シノ

…そういうの、あんまり聞かれないので、なんて答えればいいか

シノ
アキ
アキ

おっ、今ちょっと困ってますね。普段こっち側の質問してるから、される側になると弱いんだ。

シノ

…ずるいですよ、その言い方(笑)

シノ

ここで初めて、シノが少しだけ素を出した気がした。「ずるい」って言い方が、それまでのきれいな相づちとちょっと違う、生の反応だった。

シノ

きっかけ、ちゃんとあるんですけど。…でも今日言うと、なんか重くなりません?

シノ
アキ
アキ

重くていいですよ。俺さっき、転々としたバイトのしょうもない話までしたんで。フェアじゃないでしょ。

シノ

ふふ、確かに。…じゃあ、ちょっとだけ

シノ

そこからシノが話したのは、学生のころ身近な人がしんどい時期があって、自分は何も言えなくてただ横にいることしかできなかった、その経験から「ちゃんと聞ける人になりたかった」って話だった。詳しくは書かないけど、淡々と話すのに、それまでの「仕事の聞き方」とは声のトーンが違った。喋り終わったあと、シノが自分でちょっと笑って、「あ、私こんなに喋ったの久しぶり」って言いかけて、途中で止めた。

シノ

…って、こういうの言うとよくある感じになるからやめときます(笑)とにかく、聞いてくれてありがとうございました

シノ
アキ
アキ

いや、こっちこそ。聞き役の人の話、初めてちゃんと聞けた気がする。

「言うとよくある感じになるからやめとく」で止めるとこが、この人らしいなと思った。自分が聞く側だから、聞かれる側のセリフのテンプレを全部知ってて、それを言うのが照れくさいんだろうな、と。

Scene 05

店を出て、駅まで歩きながら分析され返した

カフェ出たのが、ちょうどいい時間だった。シノが「もう少し歩きませんか、ちょっと話したりない感じあって」って言ってきて、駅までゆっくり歩くことにした。さっき自分のこと話したからか、少し空気がほどけてた。

歩きながら、シノがまた質問してくるんだけど、今度はちょっと違った。

シノ

アキさんって、人に質問されるの、たぶんあんまり得意じゃないですよね

シノ
アキ
アキ

え、なんで分かるんですか。怖いんだけど。

シノ

さっき、私のこと聞いてきたとき、ちょっとうれしそうだったので。自分が聞く側だと安心するタイプかなって

シノ

これ、地味に図星だった。俺、自分のこと喋らされてた時、実はちょっと落ち着かなくて、シノに質問返したのも「俺が聞く側に回りたかった」からってのは、たぶんある。それを横を歩きながらさらっと言われて、ちょっと言葉に詰まった。

アキ
アキ

……今ので、なんで俺が今日喋りすぎたか分かったわ。あなた、人にそうさせるのうますぎる。

シノ

ふふ、ごめんなさい。でも今日のアキさんの話、ほんとに面白かったですよ。お世辞じゃなく

シノ
アキ
アキ

その「お世辞じゃなく」も、ほんとかどうか分かんないのが、もう。笑

シノ

もう、信じてくださいって(笑)

シノ

夜道を歩きながら、こんな調子でぽつぽつ喋ってた。途中、信号待ちのとき、シノが「こういう時間、久しぶりかも」って小さく言って、また「あ、また言いそうになった」って自分で笑ってた。聞き役のテンプレを避けようとして、結局自分の素が漏れてる感じが、なんかよかった。

コウ
コウ

なんか、口説いてるっていうより、お互い探り合ってるみたいっすね。

アキ
アキ

ほんとそれ。聞くプロ相手だから、こっちもいつもの押しが全然通用しない。でも、その読み合いが普通に面白かったんよ。

駅が近づいて、シノが「今日はありがとうございました、楽しかったです」ってちゃんと言ってきた。で、こっちが「また会いたいです」って言ったら、ちょっとだけ間があって、「私も」って返ってきた。その「私も」が、相づちの「私も」じゃなくて、ちゃんと自分の言葉に聞こえた。

そこからは流れで、いい雰囲気になった。結論だけ書くと、その日はいい感じのところまで行けた。ここから先はいつもどおり省く。毎回書いてるけど、これは合意のある大人同士の話で、押したり粘ったりは一切なし。シノみたいに人の感情を読むのがうまい子は、こっちのテンションのズレも全部見えてるはずだから、俺は相手が乗ってこないなと思った時点で引く。それだけは自分のルールにしてる。

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Scene 06

その後。質問を投げ返したら、初めて間違えた

シノとはその後も続いてる。連絡は、やっぱり聞き上手なのが出てて、こっちが何か送るとちゃんと拾って広げてくれる。ただ、俺はもう作戦を決めてて、向こうが質問してきたら、短く答えて必ず質問で返す。聞き役のプロに、聞き役をやり返すゲームみたいになってる。笑

この前、ちょっと面白いことがあった。俺が仕事でへこんだ話を送ったら、シノがいつもの完璧な相づちじゃなくて、めずらしく具体的なアドバイスを返してきた。たぶん、心配して素が出たんだと思う。で、それがちょっとズレてて。

シノ

それは、こう考えるといいかもしれないです。…って、あ、今のいらないアドバイスでしたね。ごめんなさい、つい

シノ
アキ
アキ

いや、シノさんがアドバイスでスベるの初めて見た。笑 なんか安心したわ。

シノ

ひどい(笑)でも、たしかに今のは私らしくなかったかも

シノ
アキ
アキ

いやいや、聞くのうまい人が、たまに前のめりに口出ししてくる方が、俺は好きですよ。

シノ

…そういうこと言うの、ずるいですって(笑)

シノ

また「ずるい」が出た。初回のカフェで聞き返したときに出たのと同じ、シノの素の反応。完璧に聞き役をやってるときは絶対出てこなくて、こっちが予想外のことを言ったときだけ出る言葉。だから俺は、その「ずるい」を引き出すのを、ちょっとした目標にしてる。

シノと続けるうえで一個だけ気をつけてるのは、こっちの話を全部読まれてると思って、変に構えすぎないこと。最初のうち、見抜かれるのが怖くて当たり障りない話ばっかしてたら、たぶんつまらない男だと思われてた。へこんだ話も、しょうもない失敗も、そのまま出した方が、シノは食いついてくる。読まれてもいい、っていうスタンスでいる方が、この人とは合う。俺は会った子のことをメモしてて、シノの欄には「聞き上手すぎ・相づちプロ・自分の話は逃げる・想定外で『ずるい』が出る・たまにアドバイスでスベる」って書いてある。記憶力ないんで、こうやって取説作っとかないと次会うとき困るからな。笑

シノ相手だと、こっちが喋る側に回されるから、いつもの「会話続かねえ」って焦りが一回も来なかったのは、地味に新鮮だった。普段会話が続かないときの話で書いてる悩みが、この子の前では存在しなかったわけだ。笑

結局、聞き上手な相手ほど、こっちが自分を出さないと向こうも一生出してこない、ってのは、シノに会って初めて体で分かった。見抜かれるのが怖くて当たり障りない話で固めてた俺が、いちばん損してた、ってだけの話なんだけど。

どのアプリがどんな層に強いかは、全部使った上でのおすすめランキングにまとめてある。同じwithの体験談だと、図書館司書のシズクの回理系大学院生ミレイの回も、声の小さい子・論理で生きてる子と、それぞれ会話の温度の作り方が全然違うんで、読み比べると面白いと思う。

最後に余談。シノの「自分が聞く側だと安心する人かなって」って俺への一言、地味にずっと頭に残ってる。俺、ナンパとか体験談とか、人に何かを話す側みたいな顔して生きてるけど、実は質問されるのが苦手で、聞く側に回ると落ち着く、ってのを29歳のカウンセラーに会って初めて自覚した。聞くのがうまい人と会うと、自分のことが分かっちゃうから、ちょっと厄介だ。次会うときは、なんとかもう一回「ずるい」を言わせたい。本人には言ってないけど。

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アキ
ナンパ歴10年ちょい。アプリ・ストナン・相席・遠征までなんでも行く30代。実際に行って出会って、どうなったかをそのまま書いてます。