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【with体験談】図書館司書の25歳と、静かな趣味が噛み合った話

【with体験談】図書館司書の25歳と、静かな趣味が噛み合った話
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APP REPORT / 現場

図書館司書の25歳と、静かな趣味が噛み合った話

withで出会った市立図書館の司書シズク(25)。声が小さくて自分から喋らない子が、好きな作家の話になった途端に早口になる。図書館デートと古本屋、静かな趣味がそのまま噛み合った夜を実況するwith体験談です。

with体験談現場読了 14分
01 APP会う前提で入る02 MEET現場で合流03 VIBE空気を作る04 AFTER次の場所へ
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TYPEシズク 25歳
市立図書館の司書
PLACE現場
現場レポ
HOOK会う前提の
導線

今回はwithで会った、市立図書館で司書をやってる子の話。シズク、25歳(一応書いとくと、ちゃんと社会人やってる成人ね)。先に言っとくと、この子、声がめちゃくちゃ小さい。初デートの最初の一時間、俺は半分くらい身を乗り出して聞いてた。でも、ある話題になった瞬間だけ、別人みたいに口が回り出す。そのスイッチがどこにあったか、っていう話。

ちなみにwithの体験談は前にも何本か書いてて、理系の大学院生ミレイの回と、音楽の趣味が合った子の回がある。ミレイが「根拠」で動く子だったとしたら、シズクは完全に「静けさと本」の人。同じwithでも、相手によってこんなに会話の温度の作り方が変わるのか、っていうのが、毎回おもしろい。

Scene 01

「好きなこと」のタグに、知らない作家の名前が並んでた

FIELD MEMO

with体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

シズクを見つけたのは、withの「好きなこと」のところから。withって、趣味とか価値観のタグでつながる作りになってて、俺が適当に「読書」のタグをつけてたら、共通項として出てきた。

プロフの写真は、図書館の本棚らしき背景でちょっとうつむき気味の一枚と、あと喫茶店のテーブルに文庫本とコーヒーが置いてあるだけの、本人が写ってない写真。自己紹介がこんな感じだった。

  • 図書館で働いています。本に囲まれてるのが一番落ち着きます
  • 声が小さいので、聞き返してもらうこと多いです。ごめんなさい
  • 休みの日も、だいたい本屋か別の図書館にいます
  • あまり自分から喋れないタイプですが、本の話だけは止まらなくなります

「本の話だけは止まらなくなります」が、もう全部だった。あと「休みの日も別の図書館にいる」って、職場が図書館なのに休日もまた図書館行くんだ、っていう。そのくらい好きなんだな、ってのが一行で伝わってきた。盛ったアピールが一個もないプロフって、逆に効く。

コウ
コウ

アキさん、そういう大人しそうな子って、会話続かなくて気まずくならないすか?

アキ
アキ

それは話題の振り方次第よ。自分から喋れない子でも、「これだけは喋れる」ってのが必ず一個ある。シズクの場合、それがプロフに堂々と書いてあった。本の話な。

「好きなこと」のタグを見たら、知らない作家の名前がいくつか並んでた。俺、正直ほとんど分からなかったんだけど、一個だけ、昔ハマって読んだ短編集の作家がいた。そこだけ拾って、最初のメッセを送ることにした。知ったかぶりして全部知ってるフリをしても、たぶんこの子には一発でバレる気がしたから、知ってる一個だけに絞った。

Scene 02

メッセは静かだったけど、一回だけ文章が長くなった

メッセを始めて、最初のうちはほんとに静かなやり取りだった。返信は丁寧なんだけど短い。一行か二行で、絵文字もほぼなし。テンポを無理に上げようとすると逃げそうだったから、こっちも合わせてゆっくりやった。

アキ
アキ

はじめまして。タグに〇〇(作家名)の名前があって、俺もその人の短編集だけ昔読んでめちゃくちゃ好きでした。

シズク

はじめまして。…え、あの作家、読んでる人あんまりいないので、ちょっとびっくりしました

シズク
アキ
アキ

短編集の一個目の話、オチで「うわ」ってなったの今でも覚えてます。他のはまだ読めてないんですけど。

ここで、それまで一行だった返信が、急に長くなった。

シズク

あのオチですよね。私もあれで一気に好きになって。あの人、短編は静かなのに最後の一行だけ妙に強いんですよ。長編もいいんですけど、最初に読むならやっぱり短編からがおすすめで、特に三話目が…あ、ごめんなさい、急にいっぱい喋っちゃった

シズク

このギャップで、なんか掴めた気がした。この子、喋れないんじゃなくて、喋る話題を選んでるだけ。興味のないところでは省エネで、好きな話だけ全力。我に返って「いっぱい喋っちゃった」って謝ってくるのも、なんか良かった。

アキ
アキ

いや謝らないでよ。三話目の話、続き聞きたい。むしろ俺、その人の長編なに読めばいいか教えてほしいくらいで。

シズク

…じゃあ、リストにしときます(笑)私、おすすめ聞かれると本気でメモ作っちゃうタイプなので、覚悟しといてください

シズク

「おすすめのリストを本気で作る」で笑える子だった。声は小さくても、本の話になると芯がしっかりある。何往復かして、「リスト渡すついでに、よかったら一回会いません?」って自然な流れで誘えた。LINEはアポが決まってから交換した。交換のタイミングで迷う人は、LINE攻略のまとめに症状別で書いてあるんで、そっち見てくれ。

Scene 03

待ち合わせは、向こうの提案で図書館の前だった

アポの場所、最初は普通にカフェでいいかと思ってたんだけど、シズクの方から「もしよかったら、〇〇(地元の大きめの図書館)の近くで待ち合わせしませんか」って提案してきた。本人の地元のちょっと有名な図書館らしくて、「建物が好きで、一回見てほしくて」だって。自分からこういう提案してくる時点で、もう本の話だと積極的になるんだな、と思った。

当日、図書館の前で待ってたシズクは、写真よりさらに物静かな雰囲気で、でも俺を見つけたときの会釈だけは、ちゃんとはっきりしてた。第一声、やっぱり声が小さい。

シズク

あ、すみません、待ちました…? あの、私ほんと声小さいので、聞こえなかったら言ってください

シズク
アキ
アキ

全然待ってないよ。声、聞こえてるから大丈夫。聞こえなかったらちゃんと聞き返すから安心して。

シズク

…はい。あ、この図書館、中の天井がすごくて。入っていいですか? 一回だけ、見てほしくて

シズク

デートの一発目が図書館。普通ならなかなかない流れだけど、この子にとってはこれが一番「いつもの自分」でいられる場所なんだろうな、と思って、二つ返事で入った。中は確かに天井が高くて、吹き抜けで、静かで、シズクはそこに入った瞬間、ちょっと姿勢が良くなった。完全にホームに帰った犬みたいな安心感が出てた。

コウ
コウ

初デートで図書館って、盛り上がらなくないすか…?

アキ
アキ

普通の子ならな。でもシズクは、その子が一番リラックスできる場所を自分から選んできた。俺はそこに乗っかっただけ。盛り上げるより、相手のホームに入る方が早いときもあるんよ。

図書館の中は喋れないから、二人で天井を見上げたり、棚の間を歩いたりして、たまにシズクが小声で「これ、私が好きな棚です」って指差すだけ。会話は少ないのに、なんか気まずくない。本が好きな人同士の、棚を眺める時間の心地よさみたいなのが、ちゃんとあった。

Scene 04

古本屋の二階で、シズクが急に早口になった

図書館を出て、シズクが「すぐ近くに、古い本屋さんがあって」って案内してくれた。地元の古本屋で、一階が普通の古本、二階が文庫と専門書がぎっしり、っていう、いかにも本好きが好きそうな店。階段がきしむ感じの。

その二階に上がった瞬間、シズクが完全にスイッチ入った。さっきまで「すみません」「聞こえました…?」って言ってた子が、棚の前で立ち止まって、急に早口になる。

シズク

あ、これ絶版になってるやつだ。この出版社の旧版って今あんまり出回らなくて、装丁が今のと全然違うんですよ。見てくださいこの背表紙の色、これ初版だけの色で

シズク
アキ
アキ

え、待って、声でっか。笑 さっきまでの小声どこ行った。

シズク

…あ。本のことになると、抑えがきかなくて。すみません、また

シズク
アキ
アキ

いやいいよ、その方が好き。さっきの初版の色の話、続けて。なんで色が違うん?

俺、装丁とか初版とか全然詳しくないんだけど、シズクが夢中で喋ってるのを聞いてるのが、普通に楽しかった。背表紙の色がどうとか、紙の質がどうとか、半分も理解できてないんだけど、こんなに好きなものについて喋れる人を見てるのが面白い。途中で何回か「あ、私ばっかり喋ってますね」って我に返るんだけど、俺が「続けて」って言うと、ちょっと安心したみたいにまた喋り出す。

そのうち、シズクが一冊の文庫を手に取って、「これ、私が司書になろうって思ったきっかけの本なんです」って言った。声が、また少し小さくなった。

シズク

小学生のとき、学校の図書室の司書さんが、私が借りた本の続きを「これも好きだと思うよ」って勝手に取り置きしてくれてて。誰かが私の読んだものを覚えててくれる、っていうのが、すごく嬉しくて

シズク
アキ
アキ

あー、それで自分もその側に回りたくなったんだ。

シズク

はい。…今も、よく来る利用者さんの好み、勝手に覚えちゃうんです。職業病かもしれないけど

シズク

このへんで、最初の「声が小さくてすみません」のシズクと、本の話で早口になるシズクが、同じ一人の人間として繋がった感じがあった。静かなのは、興味のないものに省エネしてるだけで、芯のところはずっと熱い。

Scene 05

喫茶店で、おすすめのリストが本当に出てきた

古本屋を出て、近くの古い喫茶店に入った。チェーンじゃなくて、コーヒーがちゃんと出てくる感じの、これまた本読むのに良さそうな静かな店。シズクが「ここ、よく一人で来るんです」って言った。

席についてしばらくして、シズクがカバンから手帳みたいなのを出した。

シズク

あの、メッセで言ってた、おすすめのリスト。…ほんとに作ってきました。引かないでください(笑)

シズク
アキ
アキ

いや作ってくると思わなかった。笑 ほんとに本気のやつじゃん、これ。

シズク

読む順番も書いてあります。最初これで、慣れたらこっち、みたいな。…重いですか

シズク
アキ
アキ

重くないって。むしろこれ全部読まなきゃ次会えない感じ? 宿題出されてるみたいで、ちょっと燃えるわ。

シズク

ふふ、じゃあ次は感想テストです(笑)

シズク

「感想テスト」で笑える子になってた。最初の図書館前のガチガチの「すみません」から考えると、だいぶ柔らかくなってた。手帳のリストは、ほんとに丁寧で、一冊ずつ短いコメントまで書いてあって。俺がそのコメント読んで「この紹介文うまいな、司書っぽい」って言ったら、ちょっと嬉しそうにしてた。

そこから、お互いの「子供の頃ハマった本」の話で、けっこう長く盛り上がった。俺は本そんなに詳しくないけど、子供の頃に読んだやつの話なら出てくる。シズクが、俺の話したマイナーな児童書を知ってて「それ、今でも図書館に置いてあるとこありますよ」って教えてくれたとき、なんか距離が一個縮んだ気がした。

コウ
コウ

なんか、口説いてるっていうより、本好き同士で喋ってるだけに見えるっすね。

アキ
アキ

実際それよ。この日は無理に口説きにいく場面、一回もなかった。本の話してたら、勝手に空気が良くなってった。こういう日もある。

Scene 06

店を出てから、駅まで遠回りした

喫茶店を出たのが、わりといい時間だった。声の小さいシズク相手に「もう一軒」ってグイグイ行くのは違う気がしたから、「駅まで歩こうか」くらいにした。終電の話も先に出しといた。大人しい子に「この後どうする?」って空白だけ投げると、たぶん固まる。

アキ
アキ

終電まだあるし、駅までゆっくり歩こうか。疲れてたらここでタクシー乗っちゃってもいいよ。

シズク

歩きます。…さっきのリストの三冊目、まだ中身ちゃんと説明してなかったので(笑)

シズク

夜道を二人で歩きながら、シズクはまだリストの本の話をしてた。声が小さいから、隣を歩いてても聞き取れないときがあって、俺が「ごめん、もう一回」って聞き返すと、ちょっとだけ声を大きくして言い直す。その「言い直す」のが、なんか律儀で良かった。

歩いてる途中、本屋の前を通りかかったとき、シズクが足を止めて、ショーウィンドウの新刊を指差した。

シズク

あ、これ来週出るやつだ。…私、新刊出る日って、給料日みたいにちょっとそわそわするんですよ。変ですよね

シズク
アキ
アキ

変じゃないよ。楽しみがちゃんとある人、いいと思う。俺なんか今そわそわするもの一個もないもん。

シズク

…じゃあ、一個あげます。来週これ出るので、買ったら感想言ってください。それ、楽しみにしていいやつ

シズク

声が小さいまま、でもまっすぐこっちを見て言ってきた。最初に図書館の前で「聞こえなかったら言ってください」ってビクビクしてた子が、自分から「楽しみを一個あげる」って言える所まで来てた。

そこからは流れで、いい雰囲気になった。結論だけ書くと、その日はいい感じのところまで行けた。ここから先はいつもどおり省く。毎回書いてるけど、これは合意のある大人同士の話で、押したり粘ったりは一切なし。特にシズクみたいな子は、嫌なことを大きい声で言えないから、俺は相手のテンションが乗ってこないなと思った時点で引く。それだけは自分のルールにしてる。

Scene 07

その後。返却日みたいに、ちゃんと連絡が来る

シズクとはその後も続いてる。連絡のリズムが、なんかすごく規則正しい。返信が爆速ってわけじゃないんだけど、約束したことは絶対に忘れない。「来週の新刊買ったら感想言ってください」って言われたやつ、俺が買って感想送ったら、その日のうちに長文の返信が来た。本の話だけはやっぱり止まらない。

シズク

読んでくれたんですね。…あのラストの解釈、私と違うとこあって、それ聞きたいです。今度会ったとき、ちゃんと言い合いましょう(笑)

シズク
アキ
アキ

お、解釈バトルか。いいよ。負けたら次の一冊おごる。

シズク

本は奢られるものじゃないので(笑)でも、行きます

シズク

シズクと続けるうえで一個だけ気をつけてるのは、本の感想で適当を言わないこと。この子、読んでないのに読んだフリすると、たぶん一発で見抜く。だから読んでない時は「ごめん、まだそれ読めてない」って正直に言う。この前、シズクが激推ししてきた長編を俺が全然読み進められなくて「正直、最初の100ページがしんどい」って白状したら、嫌な顔せず「分かります、あれ最初だけ我慢なんです。〇〇ページ超えたら一気にいくので」って、ちゃんと付き合ってくれた。俺は会った子のことをメモしてて、シズクの欄には「声小さい・本の話で早口・古本屋強い・約束は絶対忘れない・適当な感想バレる」って書いてある。記憶力ないんで、こうやって取説作っとかないと次会うとき困るからな。笑

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  • 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
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withみたいに「好きなこと」のタグとか共通の価値観から入るアプリは、シズクみたいに自分からグイグイ押せない子と、けっこう静かに噛み合う。最初の一言が「はじめまして」じゃなくて「この作家好きなんですね」から始められると、声が小さい子でも返事しやすいんだと思う。自分から話題を振るのが苦手な人ほど、共通点が先に見えてるアプリの方が向いてる気がする。

どのアプリがどんな層に強いかは、全部使った上でのおすすめランキングにまとめてある。同じwithの体験談だと、理系の大学院生ミレイの回音楽の趣味が合った子の回も、共通の趣味からどう距離が縮むか読み比べると面白い。趣味つながりで会いたいなら、趣味コン(活字・アニメ系)の回も、最初から好きなものが分かってる相手とどう話すかって意味で近いものがある。

最後に余談。シズクの「誰かが私の読んだものを覚えててくれるのが嬉しかった」って話、地味にずっと頭に残ってる。俺、会った子のことメモするのは自分が忘れるからってだけだったんだけど、覚えてることって、覚えられてる側にとっては案外でかいんだな、と。次会ったとき、シズクが前に薦めてくれた本の細かいとこまで覚えてたら、たぶんあの小さい声がまた少し大きくなる気がする。本人には言ってないけど。

NEXT ROUTE

会った後の流れまで、次に読む。

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アキ
ナンパ歴10年ちょい。アプリ・ストナン・相席・遠征までなんでも行く30代。実際に行って出会って、どうなったかをそのまま書いてます。