美容部員の24歳とコスメの話だけで2軒目まで行けた夜
タップルでマッチした美容部員のコトハ(24)。最初の30分は完璧な接客モードだったのに、俺の頬の乾燥と枕カバーを一発で見抜いた瞬間から素になって、コスメの話だけで2軒目まで。プロの観察眼に査定され続けた平日夜の体験談です。
デパコスの美容部員PLACE恵比寿
現場レポHOOK会う前提の
導線
タップルって、俺の中では正直アウェイ寄りのアプリです。中心層は20代前半。ノリのいい大学生と若い社会人がひしめいてる土俵で、俺の「いいかも」は体感半分くらい虚空に消えてる。30代向けのアプリ比較を書いたときも「タップルは20代の土俵」って自分で書いたくらいで、埋もれる側の自覚はある。笑
それでもたまに、妙に噛み合う子とマッチする。今回会ったのは、デパートのコスメカウンターで働く美容部員のコトハ(24)。先に結論を言うと、この夜はコスメの話”だけ”で2軒目まで行った。恋バナも駆け引きもほぼゼロ。話題の中心は終始、俺の肌と枕カバー。なのにちゃんと楽しくて、ちゃんと続いてる。そういう変な夜の報告です。
「平日休み、合う友達がいない」の一文で止まった
タップル体験談の入口、恵比寿での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
コトハのプロフは、写真ももちろん可愛かったんだけど、それより自己紹介の一文で指が止まった。「土日は仕事です。平日休み。休みの合う友達が年々減ってます(笑)」
これ、サービス業の子のリアルな叫びなんですよ。俺は仕事柄、平日の昼に動ける人間なんで、最初のメッセは挨拶を飛ばしてそこに乗っかった。「平日の朝イチの映画館、ほぼ貸切で最高ですよね」って。
わかる人いた(笑)月曜の朝の回、ほんとに私ひとりの時あります


食いつきが早かった。「平日休みあるある」は、わかる人にしか刺さらない暗号みたいなもんで、そこが通じた時点で半分マッチしてたんだと思う。
職業欄は「美容部員」。デパートでコスメを売ってる、いわゆるBAさんです。美容系の職業の子と会うのは美容師のミナの回以来だったんで、うっかり「髪も切れるんですか」って送りそうになって、寸前で飲み込んだ。美容師と美容部員、名前は似てるけど完全に別の職業です。あとで本人に聞いたら「混ぜられるの、あるあるです。髪は切れません(笑)」って慣れた感じで言ってた。
メッセは3日くらい、テンポよく続いた。タップルはもともと長文を打ち合うより「で、いつ会えます?」が早く来る文化なんで、平日休みの子とはマジで話が早い。コトハの次の休みが木曜で、俺も木曜は空けられる。じゃあ木曜の夕方、恵比寿で。決まるまで実質2往復だった。
最初の30分、俺はずっと「接客」されていた
木曜の17時半、恵比寿西口。先に着いてスマホを見てたら、横から「アキさんですよね?」って声がして、顔を上げたら、綺麗な角度のお辞儀がそこにあった。
はじめまして、コトハです。今日はお時間いただいて、ありがとうございます


お辞儀の角度が綺麗すぎて、一瞬デパートの入口に立ってるのかと思った。背筋と笑顔が完全に「売り場」のやつ。
実物の第一印象は、とにかく仕上がりが綺麗。メイクが上手いのか元がいいのか俺には判定できないんだけど、肌の質感が明らかに「ちゃんとしてる人」のそれだった。商売道具を顔に乗せて歩いてる人は違うわ、と素直に思った。
前に気合いを入れすぎて初デートで盛大に空回りした夜があって、あれで懲りてるんで、今回は店だけ押さえて、あとは何も決め込まずに来てた。1軒目は路地裏の落ち着いた居酒屋。角のテーブル席。
で、乾杯してからの30分が、異様にスムーズだった。会話が途切れない。質問が的確で、相槌の打点が完璧で、俺のグラスが減ると「次どうします?」が絶妙のタイミングで来る。
お仕事、夜が長そうですね。朝はゆっくりできるんですか?


途中で気づいた。これ、デートというより俺が接客されてる。質問も気配りも全部プロのやつで、心地いいのに距離は1ミリも縮まってない。笑

それもう恵比寿の居酒屋じゃなくて、コスメカウンターっすね
楽しいのに、このままだと俺は「いいお客様」のままターン終了する。たぶん向こうも、初対面のアプリの男に対していちばん安全な顔で来てるだけなんだよな。それが彼女の場合、たまたま「完璧な接客」っていう形をしてる。
「右頬のそれ、乾燥じゃなくて枕だと思います」
流れが変わったのは1時間くらい経った頃。コトハがふっと黙って、俺の顔をじっと見た。接客の顔じゃない。なんというか、検品の顔。
…あの、ずっと気になってたんですけど、言っていいですか


急に声のトーンが半音下がったから、何かと思った。
右の頬。そこだけ乾燥してます。あとそれ、たぶん枕です


枕??
枕カバーです。最後に洗ったの、いつですか

……いつだろう。マジで思い出せなかった。黙り込んだ俺を見て、コトハが「やっぱり(笑)」って、初めて声を出して笑った。さっきまでの上品な微笑みじゃなくて、普通に、ちょっと意地悪く笑った。
そこからが本領だった。曰く、頬の片側だけ調子が悪い客は寝具が原因のことが多い(寝るとき利き側を下にする人が多いから)。曰く、カウンターで肌を見れば、その人の生活はだいたい透ける。
当てましょうか。湯船入らないでシャワーだけ。寝るの遅い。化粧水は気が向いた日だけ


全部合ってる。怖いって。占いじゃん。
顔に全部書いてあるんですよ(笑)むしろ、なんで隠せると思ったんですか

気づいたら敬語が半分崩れてた。本人もそれに気づいたらしくて、「すみません、仕事の話になると敬語どっか行くんです」って。いやいや、むしろやっとデートが始まった感じがした。
プロの目に、俺の清潔感が査定されていく
ここまで来たら開き直って、聞いてみた。「じゃあ俺がカウンターに来た客だとして、何点すか」って。
お客様に点数はつけないんですよ〜


顔だけ一瞬で売り場に戻るのやめて。笑 切り替え早すぎるんよ。
…まじめに言うと、眉は整えてるのに肌が放置なの、いちばん惜しいです

そこからの査定が、的確すぎて笑うしかなかった。
・爪はOK。「手は意外とみんな見てます。ここで減点されない男の人、実は少ないです」 ・髭は剃り負け気味で減点。「カミソリ何枚刃です? 剃ったあと何もつけてないでしょ」 ・唇も減点。「カサカサです。リップ1本ポケットに入れとくだけで全然違うのに」 ・服はOK。「シワがないのは偉いです。アイロンは人柄です」
俺、前に清潔感の作り方の記事で身だしなみ12項目とか偉そうに書いてるんですよ。自分ではそれなりに気をつけてる側のつもりだった。けどプロの採点は、俺のチェックリストより2段くらい解像度が細かい。爪と服で稼いで、肌と唇で失点。総評「惜しい」。デートに来て査定された男、俺くらいじゃないか。

アキさんが査定される側に回ってるの、初めて見たっす

俺も初めてだわ。しかも全部正論だから、言い返す材料がない。
面白いのは、ジャッジされてるのに全然嫌な感じがしなかったこと。彼女の中でこれは説教じゃなくて、ただの「好きな分野の話」なんだよな。喋るほど早口になって、目がだんだん輝いてくる。手強い肌の客ほど語りがいがあるらしくて、俺は素材として「育てがいがある」そうです。喜んでいいのか、それ。
2軒目のバーでも、まだコスメの話をしている
気づいたら2時間半経ってて、店の閉店が近かった。普通ならここで「この後どうする?」の探り合いになるんだけど、今回は口実がもう目の前に転がってた。

このままだと俺、宿題だけ増えて帰ることになるんで。もう一軒だけ、講座の続きいいすか
いいですよ(笑)次、照明暗めの店にしましょ。私も今日、顎に1個隠してるんで

プロでも肌荒れすんの? って聞いたら、「プロほど荒れます。新作の発売前とか、ストレスで」って真顔で言ってた。完璧な売り場の顔の裏で、顎に1個隠して接客してる24歳。この返しで、この子のことだいぶ好きになった。
2軒目は歩いて3分の小さいバー。カウンターに並びで座ったんで、物理的な距離は勝手に縮まった。ここで出てきたのが、美容部員という仕事のリアルです。
ヒールで8時間立つと、夕方には足首が行方不明になります


行方不明。笑 座り仕事の人間には一生わからん世界だ。
あと土日休みの友達とは半年会ってないです。…だからこのアプリ入れたのもあります

立ちっぱなしのむくみ、新作発売日の売り場の戦場っぷり、お客さんに「肌きれいになった」って言われた日は帰り道で機嫌が直る話。逆に俺は平日休みの過ごし方を聞いた。自分が働いてるのとは別のデパートのデパ地下を「客として」歩くのが至福らしい。ただし同業の売り場の前を通ると、つい接客を採点しちゃうのが職業病だそうです。どっちが査定気質なんだか。

ね、今日の最初の30分、完全に接客モードだったでしょ
……癖なんです。初対面の人の前だと、顔が勝手に売り場になるんですよ


いつ素に戻ったの
枕カバーのとこ(笑)あれ聞いちゃったら、敬語維持できなかった

「売り場の顔」と「いま隣で笑ってる顔」の落差の話を、本人と笑いながらできてる時点で、この夜はもう成功だったと思う。コスメの話しかしてないのに、コスメの話を通って、彼女の生活とか性格の奥のほうまでちゃんと届いてた。話題を変える必要が、最後までなかった。
解散後。宿題は「化粧水」と「枕カバー」
終電の40分前にバーを出た。駅までの道で、コトハが言った。
次、化粧水買いに行きましょ。私が選びます。あ、うちの店じゃないとこで(笑)


デートに誘われてんのか営業かけられてんのか、一瞬わからんかった。笑 でも次の口実が向こうから出てくるなら、断る理由がない。
帰りの電車で、先にコトハからLINEが来た。「枕カバー、ほんとに洗ってくださいね」。「もう洗濯機回してる」って返したら、笑い泣きのスタンプが返ってきた。当日の連絡はそれで終わり。その後もべたべた追わずに、2〜3日にいっぺん軽いやつだけ。この辺の温度感はLINE攻略まとめに書いた通りで、相手が誰でも基本は変えてない。
で、翌週の木曜。彼女の休みに合わせて、宣言通り化粧水を買いに行った。彼女の職場じゃないデパートのメンズコーナーで、コトハは店員さんそっちのけで俺の手の甲に試供品を塗りまくって、真剣に選んでくれた。半分仕事みたいな顔で、半分めちゃくちゃ楽しそうだった。その夜は、まあ、いい雰囲気になりまして。詳細は省くけど、大人の続きがちゃんとありました、とだけ。
最後にタップルの話に戻しとく。冒頭に書いた通り、タップルは20代前半が中心で、俺くらいになると正直埋もれる側です。それでも今回みたいな出会いを拾えたのは、メッセが軽くて「会うまでが早い」文化のおかげ。おでかけ機能に象徴される「とりあえず予定を合わせる」ノリが本体のアプリなんで、長文の文通が得意な人より、平日に動ける人のほうが倍くらい強い。土日固定休みの会社員と平日休みのサービス業の子は、他のアプリだと日程ですれ違い続けるんで、ここの相性は地味にデカいです。年齢層ごとの使い分けとか他アプリとの比較は出会えるアプリのランキングに全部まとめてあります。
全部実際に使った俺の本音ランキング。目的別の使い分けも載せてる。
あ、ちなみに枕カバーはあれから週2で洗う人間になりました。右頬の乾燥、マジで治ってきてるのが悔しい。笑
会った後の流れまで、次に読む。
アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。


