美容サロンを経営する34歳と、対等でいられた大人の食事
Dineで出会った、美容サロンを2店舗経営する34歳のレナ。経済的に自立して余裕のある年上の相手と、奢る奢られでも上下でもなく、ただ対等な一人と一人として食事をした夜の話。お店選びを任され、割り勘で、肩の力が抜けていく時間をアキが実況します。
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今回は、Dineで会った34歳の話。美容サロンを2店舗経営してる、レナって人。
先に言っておくと、これは「年上を落とした」みたいな武勇伝じゃない。むしろ俺がいつもやってる手が、ほとんど効かなかった夜の話。可愛いと言っても、店を任せても、いつもなら効く小さい一手が全部、レナにはスルッとかわされた。で、最後に残ったのが「ただ対等に喋るだけ」っていう、地味なやつだった。その記録です。
Dineで会った理由は「メッセが少ない」だった
Dine体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

Dine使ったことない人のためにざっくり言うと、マッチしたら長々メッセせずに、いきなり食事の日程を組むアプリ。お互い「この日いける」を出して、店もアプリ側が候補出してくれて、会う前提でトントン進む。メッセでダラダラ温度を測る時間が、ほぼない。
俺がレナとマッチしたのは、まあ正直に書くと、プロフ写真がやたら大人っぽかったから。背景が自分の店っぽい内装で、ロゴ入りの鏡が写ってる。「あ、なんか自分の仕事ちゃんと持ってる人だ」ってのが一発で分かるやつ。年齢34。俺より結構上。

マッチして開いたら、もう向こうから「来週なら木曜の夜が空いてます」って。挨拶すっ飛ばして日程。口説く隙がない。笑 でもそれが逆に新鮮だった。Dineってこういうテンポなんだよな。
このスピード感、暇な学生にはむしろ怖いかもしれない。でもレナみたいに自分の店を2つ回してる人からすると、たぶんこれが一番ありがたい。ダラダラ続くLINEのラリーって、忙しい人には地味に負担なんだと思う。「会うかどうかをメッセで判断する」んじゃなくて「とりあえず一回飯食って判断する」。合理的っちゃ合理的。
Dineの「会う前提でいきなり食事」の感じは、前にDineでデートが確約する仕組みの回でも書いた。あっちはアプリの構造そのものの話で、今回はその構造の上で「経営者みたいに時間がない相手」とどうなったか、っていう中身の話。
すみません、いきなり日程で(笑)私、メッセ長いの苦手で。会えば分かるかなって


いや、助かる。俺もどっちかというと会って話す派だから。木曜、空けときます。
ちなみにこの「会えば分かる」っていう割り切り、後から効いてくる。レナは人を雇う側の人間で、面接で何人も人を見てきてるって後で知った。短いやり取りで「会う価値あるか」を判断するの、たぶん仕事で毎日やってる。なるほどな、と思った。
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
- 下見だけなら無料。本気で会いに行くなら、男は有料で動くのが結局いちばん早かった
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店選びを任された。試されてる感じはあった

日程が決まったあと、店の話になった。Dineは候補を出してくれるんだけど、レナが「どこでもいいですよ、お任せします」って投げてきた。
これ、楽そうに見えて一番怖いやつ。「お任せ」って言いつつ、絶対に見てる。どんな店を選ぶかで、こっちの人となりが全部出る。背伸びした高い店を選んだら「見栄っ張りだな」って思われるし、適当なチェーンを出したら「雑だな」って思われる。34で店を2つ回してる人は、料理にも店にも目が肥えてるに決まってる。

それ、めっちゃ緊張するやつじゃないすか。背伸びしていい店押さえます?

それやると一発で見抜かれると思った。普段行かない高い店、絶対に挙動でバレるから。だから自分が普通に好きな店にした。
選んだのは、恵比寿の小さいスペインバル。カウンターメインで、料理は美味いけど身構えるほど高くない、俺が普段から普通に行く店。見栄を張らず、かといってナメてもない、ちょうど真ん中。これが正解かどうかは賭けだったけど、自分が嘘ついてない店なら、最悪うまくいかなくても素でいられる。
当日、店の前で待ち合わせ。レナは時間ぴったりに来た。写真より背が高くて、化粧も服も全部「ちゃんとしてるけど力みがない」感じ。仕事のできる大人の人がまとってる、あの余裕の空気。正直、ちょっと気圧された。笑
へえ、ここ。私こういう構えてない店すき。気取った店だったらどうしようかと思ってた(笑)


あー、よかった。逆に高い店出してたら滑ってたパターンだ。笑
滑ってたね、それは(笑)

このやり取りで、ちょっとだけ肩の力が抜けた。レナの「滑ってたね(笑)」が、社交辞令じゃなくて素のツッコミだったから。お、この人ちゃんと笑う人だ、と。経営者って聞くと身構えるけど、店に座ったら普通に飯食う一人の人間だった。
奢ろうとしたら、やんわり止められた

席について、飲み物頼んで、最初は無難に仕事の話から。レナは美容サロンを恵比寿と中目黒で2店舗。スタッフは合わせて10人くらい雇ってるって。喋り方が落ち着いてて、自慢でもなく、ただ事実として淡々と話す。
2店舗って言うと、みんな「すごい」って言うんだけど、実際は毎日トラブル処理してるだけ(笑)スタッフの方が私より店のこと分かってる


それ、社長あるあるってやつですか。現場が一番強い的な。
ほんとそう。私は名前だけ偉い人(笑)

料理がきて、ちょっと打ち解けてきた頃。俺が会計のこと、なんとなく頭の片隅で「ここは出すか」って考えてたら、レナが先回りしてきた。
あのね、先に言っておくと、ここ割り勘でいいから。気使わせちゃうの嫌なの


え、いやそこは俺が…
ううん。奢られると、なんかその分こっちが何か返さなきゃって気になっちゃうから。私、それが一番疲れるの

これは、ちょっと面食らった。普段なら「いいよ出すよ」「えーいいんですか?」っていう、あの軽いラリーで一個距離が縮まる。なのにレナはその手を最初から潰してきた。奢る=こっちが上、みたいな構図そのものを、向こうが嫌がってる。

奢らせてもらえないって、なんか調子狂いません?

狂った。笑 でも考えたら、レナは自分の金で店2つ回してる人だぞ。俺がここで数千円出すことに、何の意味もないんだよな。
そう。レナにとって、飯代を誰が出すかなんて、もう問題じゃない。自分で稼いでるから。奢る奢られで上下を作る遊びが、そもそも成立しない相手。だから俺は「じゃあ割り勘で。次があったら、その時はどっちか出すってことで」って、それ以上は押さなかった。ここで意地になって奢ろうとするほうが、たぶんダサかった。
地の文で言い訳がましく書くと説教くさくなるから一個だけにしとくけど、この夜の俺は、いつもの「年下が年上を立てる」みたいな型も、「男が払って引っ張る」みたいな型も、全部いったん置いた。置かないと、レナの前では空回りするのが分かったから。
「肉食」とか「お金持ち狙い」とか、全部こっちの勝手なイメージだった

正直に書く。会う前、俺は「経営者の34歳の女」って聞いて、勝手なイメージを持ってた。バリバリの肉食で、こっちを品定めしてグイグイ来るか、逆に若い男を金で囲うみたいな、そういう。ドラマの見すぎだ。
実際のレナは、全然そういうんじゃなかった。むしろ恋愛の話になると、急に口数が減った。
恋愛ね…正直、後回しにしてきちゃった。20代は店出すので必死で、30過ぎたら気づいたら一人で(笑)


あー、店2つ出すって、そりゃそうなりますよね。片手間でできることじゃないし。
でしょ?だから、こういうアプリも正直こわごわ。なんか、私の肩書きで判断されたりするのかなとか

この「肩書きで判断される」が、たぶんレナがずっと背負ってたやつだ。経営者って言った瞬間に、相手が値踏みしてくるか、逆に身構えるか。フラットに「ただの一人の人」として見てもらえる機会が、案外少ない。余裕たっぷりに見えてたのは、半分はそういう構えだったのかもなって、後から思った。

じゃあ俺、レナさんが何店舗持ってようが、今日は全部忘れていいですか。目の前で生ハム取り合ってる人としか思ってないんで。
ちょっと、その生ハムは渡さないけど(笑)


あ、そこは経営者の顔出すんだ。笑
それとこれとは別(笑)

このへんで、レナの喋り方がはっきり変わった。さっきまでの、ちょっと選んで喋る感じが消えて、ツッコミが速くなった。生ハム一切れで張り合ってくる34歳、めちゃくちゃ良かった。経営者の鎧が、生ハムで脱げた。笑 俺が普通に生ハム欲しかっただけなんだけど、結果的に、肩書きの話から逃がせたのはよかったかもしれない。
年上で、しかも経営者って属性は、こっちが構えれば構えるほど壁になる。逆にその属性をこっちが一回ぜんぶ脇に置いて、ただの飯仲間みたいに扱ったら、向こうも肩書きを下ろせる。この夜に関しては、それが効いた。一般論にするつもりはない。レナがそういう人だっただけかもしれない。でも少なくとも、俺が勝手に持ってた「肉食」「お金持ち」のイメージは、全部こっちの妄想だった。
対等に喋れる相手って、思ったより貴重だった

料理が一周して、ワインに切り替わった頃には、もう仕事の話も恋愛の話も超えて、ただの雑談になってた。レナの旅行の失敗談、俺の引っ越しでやらかした話、好きな映画が全然合わなくて軽く言い合ったり。
面白かったのが、レナは人の話を聞く間が独特だってこと。たぶん面接で人を見てきた癖。こっちが何か言うと、一拍置いて、ちゃんと中身を見てから返してくる。社交辞令で流さない。だから適当なこと言うとすぐバレる。逆に言うと、ちゃんと喋れば、ちゃんと返ってくる。
あなた、年下なのに変に立ててこないね


立てたほうがいいですか?「さすが社長っす!」とか。
やめて、それ一番萎える(笑)今ので0点になるとこだった


あぶな。笑 じゃあこのままタメ口でいきます。
うん、そっちのがいい

普段、年上の女性には自然と敬意のスイッチが入る。それ自体は今も悪いと思ってない。でもレナは、スタッフからも取引先からも「社長」「オーナー」って扱われ続けてて、たぶんそれを一日中やられてる。俺がそこに乗っからなかったのが、レナには軽かったらしい。
俺は、自分が年下だってことも、相手が経営者だってことも、途中から本当にどうでもよくなってた。ただ、話してて飽きない一人の人と、ワイン飲んでるだけ。気づいたら、店の閉店時間が近づいてた。最初に気圧された余裕が、その頃にはほとんど見えなくなってて、よく笑う、ちょっと負けず嫌いな人がそこにいた。
このへんの「相手のテンポに合わせて、こっちの型を一回捨てる」感覚は、相手が年上だろうが年下だろうが結局おなじだなと思う。大人向けのアプリの選び方とか年上層の攻め方は、真剣な大人向けアプリのランキング記事とか、年代別の30代向けアプリのランキング記事のほうに整理して書いた。今回はランキングの話じゃなくて、その先で実際に一人の人とどうなったか、っていう一回きりの記録です。
その後と、Dineで年上と会ってみた正直な感想

店を出て、駅まで歩いた。夜の恵比寿、ちょっと肌寒くて、二人ともコート前を閉じて。割り勘の話をした手前、別れ際も変に格好つけず、普通に「今日めっちゃ楽しかった、また飯行きましょ」って言った。
私も。久々に、肩書き抜きで喋った気がする


それは光栄っす。次は俺がもうちょい背伸びした店、予約しときます。
あ、それは奢らせてあげる(笑)次はね

「次は奢らせてあげる」。最初に割り勘を譲らなかったレナが、自分から「次」を口にした。ここで深追いせず、その夜はそのまま気持ちよく解散にした。お持ち帰りとかそういう空気じゃなかったし、レナみたいな人に初回でそれを匂わせたら、たぶん全部台無しになる。乗ってこないなら俺は引く。これは相手が誰でも変わらない。
二回目は、二週間後。今度は俺が予約した、ちょっとだけいい和食。レナは前より最初から砕けてて、店に入るなり「ここは奢られる気満々で来た(笑)」って笑ってた。仕事で疲れた話も、前は出さなかった弱音も、二回目はぽろっと出てきた。詳しくは省くけど、二回目以降もちゃんと続いてる。
Dineで年上と会ってみた感想を正直に書くと、メッセが少ないのが、忙しい相手にはほんとに効いてたってこと。レナは自分の店を回しながら、片手間でLINEのラリーを続けるのが一番しんどいタイプだった。だから「いきなり飯」のDineは、そういう相手と相性がいい。逆に、じっくりメッセで温めたい相手には向かないと思う。アプリごとの向き不向きはマッチングアプリ全体のランキング記事に並べて書いたんで、自分の生活リズムと相手の忙しさで選ぶといい。
最後に一個だけ。今回みたいな出会いは、アプリだから生まれた。職場でも、紹介でも、たぶん34歳の経営者とフラットに飯食う機会なんて、俺には来なかった。出会いの母数を自分で作りにいく動線は、やっぱり別で持っておくに限る。アプリが合わない時期は、友達の紹介経由の出会いみたいな、人づての縁も併せて回しておくと、出会いの波がならされる。どっちか一個に賭けないのが、結局いちばん安定する。
そんな感じで、Dineで会った34歳の経営者の話でした。生ハム取り合ってたのが、いまだに一番よく覚えてる。また飯行く予定。
会った後の流れまで、次に読む。
アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。


