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【with体験談】翻訳家の29歳と、言葉の選び方が綺麗だった夜

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APP REPORT / 現場

翻訳家の29歳と、言葉の選び方が綺麗だった夜

withで出会った在宅翻訳家のアサコ(29)。価値観診断で本の趣味が近いと出て会ったら、俺の何気ない一言をぜんぶ拾われる夜になった。言葉に敏感で選び方が綺麗、在宅で生活は静か、知的だけど気取らない子。言葉の温度で距離が縮んでいくwith体験談です。

with体験談現場読了 12分
01 APP会う前提で入る02 MEET現場で合流03 VIBE空気を作る04 AFTER次の場所へ
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TYPEアサコ 29歳
在宅の出版翻訳家
PLACE現場
現場レポ
HOOK会う前提の
導線

今回はwithで会った、翻訳家の子の話。アサコ、29歳。家で海外の小説を訳してる、いわゆる出版翻訳ってやつをやってる子だった。先に言っとくと、この日は口説きがどうこうっていうより、俺がぽろっと言った一言一言を、ぜんぶ拾われて覚えられていく夜だった。笑

最初に予告しとくと、この子、見た目はおとなしくて声も小さめなんだけど、言葉に対してだけは異様に耳がいい。俺が雑に使った単語をさらっと言い直してきたり、二時間前に俺が言ったフレーズを終盤でそのまま返してきたり。喋ってるだけで、自分の口グセが全部録音されてる気分になる夜だった。そこまでの流れを実況していく。

Scene 01

withの価値観診断で「本の趣味が近い」と出てた

FIELD MEMO

with体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

withの価値観診断で「本の趣味が近い」と出てたの要点を表す画像
withの価値観診断で「本の趣味が近い」と出てた

アサコを見つけたのは、いつもどおりwith。withって登録のときに性格診断とか価値観診断みたいなのをやって、考え方や好みが近い人がマッチ画面に出やすくなるアプリなんだけど、アサコとは「本の読み方」みたいな項目で共通点が出てた。……出てたんだけど、これ正直あとで考えると、俺はだいぶ盛ってた。笑 俺の読書、年に数冊。それも積んでるだけのが多い。

プロフの写真が、まず本棚の前で控えめに笑ってる一枚と、窓際でコーヒー飲んでる一枚。自己紹介がこんな感じだった。

  • 家で翻訳の仕事をしています。海外の小説をちょっとずつ日本語に
  • 言葉が好きで、人の言い回しをつい覚えちゃう癖があります
  • 声が小さいって言われます。文章のほうが得意かも
  • 休みの日も結局、本を読んでます

「人の言い回しをつい覚えちゃう」って自分で書いてる時点で、もうこの子の人となりが半分見えた気がした。あと「文章のほうが得意かも」、ここが地味に良くて。喋るのは苦手って自分で言いながら、書いた文章は妙に整ってる。プロフの一文ずつに無駄がなくて、なるほど言葉で食ってる人は自己紹介からして違うんだなと思った。

コウ
コウ

翻訳家の子って、なんか頭よさそうで緊張しません?言葉の粗とか拾われそうっす。

アキ
アキ

それな。笑 俺、メッセ打つとき変な日本語使ってないか、いつもより見直したわ。

俺の診断結果は相変わらず「単独行動を好む」「思いつきで動く」みたいなやつで、読書の項目もたぶん赤点だったはず。なのに「価値観が近い」って出てたの、いま思うと診断が俺をちょっとかばってくれてたんじゃないかと思う。笑 とりあえず、共通で出てた「本」の話題を一個拾って、最初のメッセを送った。

Scene 02

メッセの一往復目で、俺の言い回しを覚えられてた

メッセの一往復目で、俺の言い回しを覚えられてたの要点を表す画像
メッセの一往復目で、俺の言い回しを覚えられてた

メッセを始めて、わりとすぐ気づいたことがある。アサコ、返信が短いんだけど、こっちの言葉をちゃんと使って返してくる。俺が「最近ぜんぜん本読めてなくて、積んでるだけなんすよ」って送ったら、しばらくして「”積んでる”の正直でいいですね」って返ってきた。俺が雑に使った言葉を、ちゃんと引用符でくくって拾ってくる感じ。

アサコ

“積んでる”って、私も山になってます(笑)でも、買った時点でちょっと満足してますよね

アサコ
アキ
アキ

それです。買った瞬間がピーク。笑 なんで分かるんすか。

アサコ

みんな同じなので(笑)私もです

アサコ

責められてる感じが一個もなくて、ただ俺の言葉を面白がってる感じだった。それが妙に気持ちよくて、俺は自分の雑な言い回しを小出しにしていった。本を「途中で飽きる」とか、「むずかしい本はすぐ眠くなる」とか。そのたびにアサコが、俺の単語を一個拾って短く返してくる。会話が、こっちの言葉でできていく。

アキ
アキ

むずかしい本、三ページで寝るんすよ。才能ないっす。

アサコ

三ページ読んだなら充分です(笑)寝るのも、本の使い方のひとつかと

アサコ

「本の使い方のひとつ」で笑った。この子、ちゃんとユーモアが分かる。頭よさそうで気取ってるのかと身構えてたけど、全然そうじゃない。言葉に詳しいだけで、こっちの言葉を直したり笑ったりしてこない。LINEはアポが固まってから交換した。交換のタイミングで毎回迷う人は、LINE攻略のまとめに症状別で置いといたんで、そっち見てくれ。

Scene 03

会って最初の一言を、メニュー越しに拾われた

会って最初の一言を、メニュー越しに拾われたの要点を表す画像
会って最初の一言を、メニュー越しに拾われた

アポは平日の夜。アサコが「静かなとこのほうが話せます」って言うんで、奥まった小さなワインバーにした。アサコは写真の印象どおり、声が小さくて、でも目だけはよく動く子だった。席について、メニューを見ながら俺が「うわ、ぜんぶ横文字で読めん」ってぼやいたら、これだ。

アサコ

さっき”読めん”って言いましたね(笑)アキさん、たまに方言出ますよね、メッセでも

アサコ
アキ
アキ

え、メッセの時点で気づいてたんすか。笑 怖。会って三十秒だよ。

アサコ

言葉のクセ、つい見ちゃうんです(笑)職業病ですね、ごめんなさい

アサコ

会って三十秒で、俺の口グセを言い当てられた。これ、最初ちょっとビビったんだけど、嫌な感じが一個もなかった。粗探しじゃなくて、人の言葉が反射で耳に残っちゃう感じ。「方言、好きですよ。横文字より体温ある」ってさらっと言われて、なんかこっちが照れた。自分でも気づいてなかった口グセを、悪くないって形で拾われると、変にこそばゆい。

アサコ本人は、まず自分の仕事の話を一個してくれた。翻訳って、原文の一単語をどの日本語にするかで延々悩む仕事らしい。「同じ”嬉しい”でも、嬉しいのか、嬉しかったのか、嬉しくてたまらないのか、ぜんぶ違うので」って言って、その言い方に妙な説得力があった。言葉を一個ずつ選り分けて生きてる人なんだなと、最初の数分で輪郭が見えてきた。

アキ
アキ

一単語でそんな悩むんすか。俺なら適当に決めて先いくわ。笑

アサコ

それができたら楽なんですけど(笑)一個ずれると、人の気持ちが変わっちゃうので

アサコ

「一個ずれると人の気持ちが変わる」って言い方が、仕事の話なのに、なんか目の前の俺に向けても言ってるみたいに聞こえた。言葉の重さに対する感度が、俺とは桁が違う。普段どれだけ俺が言葉を雑に投げて生きてるか、ちょっと恥ずかしくなった夜のスタートだった。

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Scene 04

在宅で静かに暮らしてる子だった

在宅で静かに暮らしてる子だったの要点を表す画像
在宅で静かに暮らしてる子だった

最初の一杯がきたあたりで、生活の話を振ってみた。家で仕事って具体的にどんな感じなのか、俺も知らなかったし。そしたら、さっきの「言葉に敏感な子」とはまた別の、静かに暮らしてる人の顔が出てきた。

朝は決まった時間に起きて、コーヒー淹れて、午前中に一番頭の動く翻訳をやる。昼は適当に済ませて、午後は推敲。夕方に散歩して、夜はまた本。一日ほとんど人と喋らないらしい。「だから、たまに人と会うと、自分の声が大きく聞こえてびっくりします」って笑ってて、声が小さいのはそういうことかと腑に落ちた。

アサコ

今日、たぶん私が今週いちばん喋ってます(笑)家だと、独り言くらいなので

アサコ
アキ
アキ

え、そんな静かなんすか。俺、家で一人だと無理だわ。すぐ外出たくなる。

アサコ

私はわりと平気で(笑)静かなほうが、言葉がちゃんと聞こえるので

アサコ

「静かなほうが言葉がちゃんと聞こえる」で、なんかこの子の全部が分かった気がした。生活を静かに保ってるのは、たぶん仕事のためでもあり、自分が言葉を一個ずつ拾える状態でいるためでもある。にぎやかな店が苦手で、奥まったバーを選んだのも、店の音より相手の言葉のほうを聞きたいからなんだろうなと。俺みたいに常にどっか出かけてないと落ち着かない人間とは、流れてる時間がまるで違う子だった。

アキ
アキ

じゃあ、こういう外で飲むのって、けっこう疲れる?無理してない?

アサコ

今日は平気です。アキさん、間をくれるので(笑)詰めて喋らない人、楽です

アサコ

「間をくれる」って言われて、ちょっと意外だった。俺、自分ではけっこう喋るほうだと思ってたから。たぶん、相手が言葉を選んでるあいだ、急かさずに待ってたのが伝わったんだと思う。アサコみたいに、言葉を一個ずつ確かめてから出す子には、こっちが間を埋めにいかないのが正解なんだなと、このへんで分かってきた。沈黙が気まずくない相手って、けっこう貴重だ。

ちなみにこの日、俺はガツガツ距離を詰めにいくのを最初から放棄してた。アサコみたいに言葉をよく聞いてるタイプは、調子のいいセリフを並べた瞬間に、その軽さを聞き取って引かれる気がしたから。俺は乗ってこない素振りが見えたらその時点で引く、っていうのは自分の中で決めてて、今日は特にそのつもりでいた。

Scene 05

俺が二時間前に言った言葉を、終盤でそのまま返された

俺が二時間前に言った言葉を、終盤でそのまま返されたの要点を表す画像
俺が二時間前に言った言葉を、終盤でそのまま返された

ふた品めのワインがきて、話が二時間ちょっと続いたあたり。序盤に俺が、何の気なしに「方言は横文字より体温ある、ってアサコさんが言ったやつ、いいなと思って」みたいな話を蒸し返したら、アサコが少し黙って、こう返してきた。

アサコ

さっきアキさん、”間をくれる人は楽”って私が言ったの、覚えてますね(笑)

アサコ
アキ
アキ

え、それ俺が二時間前に言われたやつじゃん。笑 なんで今ここで返ってくるん。

アサコ

アキさんも、けっこう覚えてますよね(笑)お互いさまです

アサコ

これ、不意打ちだった。俺が序盤に拾ってもらった言葉と、俺が拾ったアサコの言葉が、終盤でかちっと噛み合った感じ。アサコは、その日に交わした言葉をずっと頭の片隅に置いてて、ちょうどいいところで一個ずつ取り出してくる。会話が、二時間ぜんぶ伏線みたいに繋がってる。喋ってるだけなのに、ちゃんと積み上がっていってる感覚があって、こんな子と話したのは初めてだった。

そこからは、お互いの言葉を引用し合うみたいな変な遊びになってた。俺が雑に言った一言を、アサコが「今のいい言い方ですね」って拾って、俺もアサコの言葉を覚えて返して。会話のテンポは穏やかなのに、距離はじわじわ近くなってく。声を張らない子の、言葉だけで詰めてくる縮め方だった。

コウ
コウ

なんすかそれ、口説くっていうより文通っすね。笑

アキ
アキ

ほんとそれ。笑 でも、自分の言葉を覚えててもらえるのって、思ったより効くんよ。

押し引きの感覚でいうと、この日は完全に「攻めない方が縮まる」やつだった。このへんは前に押し引きの正体って、ガツガツしない余白の話だと思うって記事に書いたんだけど、まさにそれの実演みたいな夜で。間を埋めずに待って、相手の言葉を拾って返す。それだけで、向こうから一歩ずつ近づいてきてくれた。

Scene 06

その後。同じ言葉を、もう一回

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その後。同じ言葉を、もう一回

アサコとはその後も続いてる。連絡のリズムは穏やかで、向こうから「今日、一単語に二時間かけた。腹立つ」ってグチが来たり、俺が「最近ちゃんと本読んでる」って報告したり。返信は相変わらず短い。この前なんか、俺が前に言った言い回しを、何週間も経ってから急に引用してきて、ちょっとびびった。

アサコ

前にアキさんが言った”買った瞬間がピーク”、また本買ったので思い出しました(笑)

アサコ
アキ
アキ

それ初日に言ったやつ。笑 よく覚えてんな。

アサコ

覚えてますよ。いい言葉は、置いておくので(笑)

アサコ
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「いい言葉は置いておく」がさらっと出てきて、ちょっとドキッとした。この前は、アサコの部屋で訳しかけの原稿を見せてもらって、同じ一文の訳が三つ並べて書いてあって、それを一個ずつ「これだとちょっと冷たい」「これは砕けすぎ」って声に出して比べてるのを横で聞いてた。言葉を一個ずつ確かめてる横顔が、なんか効いた。俺は会った子のことをメモする癖があって、アサコの欄には「言葉のクセを反射で拾う・在宅で生活が静か・間を待つと喋る・声は小さいが言葉で踏み込んでくる・いい言い回しを長く覚えてる」って書いてある。次に会うとき困らないように、こういう取説を作っとくのが俺のやり方なんよ。

アサコとはwithで会ったんだけど、最近こいつ、俺がメッセで使う言葉までじわじわ直してきてる。「その”やばい”、便利だけど中身がないですよ」って真顔で言われて、ちょっと言い方を考えるようになった。直されてるのに、なぜか悪い気はしてない。どのアプリがどんな層に強いかは、全部使った上でのおすすめランキングにまとめてある。同じwithの体験談だと、整体師の子の回は座った瞬間に座り方を見抜かれた話、図書館司書の子の回は静かな場での距離の縮め方、理系の大学院生の子の回は「根拠」で動く子で、相手の職業や見方の違いで会話の縮まり方がどう変わるか読み比べると面白いと思う。

最後に余談。アサコに「初めて会った日、俺の言葉どうだった?」って聞いたら、「正直に言うと、けっこう雑でした(笑)でも、雑だけど嘘がない言葉だなって思いました」って言われた。雑で好かれるのもどうかと思うけど、笑、言葉を毎日真剣に選んでる子の、その耳が俺のいいかげんな一言にも向いてるのかと思うと、なんかちょっとありがたい。本、また三ページで寝ないようにはしてる。今のところ一冊、終わりまで読めた。本人にはまだ言ってないけど。仮にこの記事の続きで会う日があったら、次は二回目の誘い方の感覚も書くと思う。二回目の誘い方そのものは2回目デートの誘い方にまとめてあるんで、そっちも参考にしてくれ。

NEXT ROUTE

会った後の流れまで、次に読む。

アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。

気になった動線から、そのまま次の記事へ。関連記事
ABOUT ME
アキ
ナンパ歴10年ちょい。アプリ・ストナン・相席・遠征までなんでも行く30代。実際に行って出会って、どうなったかをそのまま書いてます。