立ち飲みで観戦中の28歳と乾杯した夜
今回は立ち飲みの英国風パブの話。一人でカウンター脇に立って試合観てたら、肩が触れる距離で同じチームを応援してた28歳のリエと、ゴールの勢いで乾杯。座って観るスポーツバーとも相席屋とも違う、客同士の肩が物理的に近い立ち飲みパブの出会いをアキが実況する体験談です。
外資系メーカーの営業事務PLACE現場
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今日は立ち飲みの英国風パブの話。チェーンのHUBみたいな、店ん中に椅子があんまり無くて、みんなパイント片手に立って飲んでる、あのタイプの店な。出会い目的のシステムがある相席屋とは真逆で、ただ酒飲んでサッカー観てるだけの店。
先に言っとくと、結論はちゃんといい雰囲気まで行った。会ったのは外資系メーカーで営業事務してるリエ(28)。サバサバして距離感が軽くて、サッカー観てる時だけ急にテンション上がる、みたいな子だった。…ただこの日、最初に肩がぶつかったのはリエじゃなくて、酔っ払ったおっさんで、ビール半分こぼされてる。笑 そのへんの店内のリアルも込みで書くわ。
立ち飲みの英国パブは「肩が物理的に近い」店
英国パブの出会いの入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
立ち飲みのパブが侮れないのは、とにかく客同士の肩が近いことだと思う。座って飲む店って、テーブルとか椅子とかカウンターの仕切りがあって、隣との間に必ず”距離”があるじゃん。立ち飲みのパブは、その仕切りがほぼ無い。みんな同じフロアに立って、ピーク時はもうギュウギュウ。隣の人と肩が当たるのが普通の状態。
座って観るスポーツバーとも、ここがちょっと違う。スポーツバーは席に座って、画面のほうに向かって観戦するでしょ。立ち飲みパブは、座らない。だからみんな体の向きが自由で、画面観たり、カウンターのほうにふらっと寄ったり、トイレ行くのに人混みをかき分けたり、ずっと体が動いてる。その流動性の中で、隣に立つ相手が勝手に入れ替わる。さっきまで知らんおっさんが隣だったのが、気づいたら可愛い子が横に来てる、みたいなことが起きる。
相席屋とかラウンジは「席に着いた=口説きが始まる」って構造で、向こうもそのつもりで来てる。立ち飲みパブは逆で、誰も口説きに来てない。みんなただ酒とサッカーが目当て。だから話しかける時も「出会い目当てです」感がゼロで、ぶつかった流れで「あ、すいません」から普通に始まる。

立ち飲みって、座れないの普通にしんどくないすか

最初はな。でも座れないからこそ、みんな立ったまま近い距離で飲んでて、隣と喋るハードルが勝手に下がってんだよ。

あー、座ってると逆に話しかけづらいってことすか

そうそう。立ち飲みは肩が当たる距離が”普通”だから、絡むのも普通の出来事になんの。
金曜の夜、立ち飲みパブのギュウギュウな空気
その日は金曜の夜で、ちょうど海外サッカーのいい試合があった。立ち飲みのパブってのは、こういう曜日と試合が噛み合った夜が一番混む。仕事帰りのスーツがそのまま流れ込んできて、店の前まで人があふれてる。俺は前から知ってた駅近の英国風パブに、一人でふらっと。
立ち飲みの店に一人で入るの、最初はビビるけど、こういう店は一人客がめちゃくちゃ多いから全然浮かない。仕事帰りに一杯だけ、って感じで来てる男も女も山ほどいる。カウンターでパイント一杯頼んで、人混みのどっか壁際に立って飲む。それで完全に店に溶け込める。むしろグループで来てる連中のほうが固まってて、入る隙が無かったりする。
店の作りは、入って正面に長いカウンター、頭上に大きいモニターが何個か。床面積のほとんどが立ち飲みスペースで、壁際にハイテーブルがちょっとあるだけ。フィッシュ&チップスの匂いと、ビールの匂いと、英語の実況の音と、客のガヤが全部混ざってる。俺はカウンターでギネス頼んで、画面が見える壁際を確保した。

ギネスお待たせ。今日めちゃ混みなんで、その辺の壁際キープしといたほうがいいすよ

あざます。これ今日どっちが勝ちそうすか。

いやー読めないっす(笑)。うち、点入ると一気にうるさくなるんで、覚悟しといてください
このバーテンと一回試合の話をしとくのが地味に効く。立ち飲みは人の出入りが激しいから、一人で黙って突っ立ってるとちょっと所在ない。でもバーテンと一言二言交わしとくと、「この人は普通に飲みに来た客」って空気をまとえて、店に馴染める。一見でキョロキョロしてると浮くけど、バーテンと喋ってから飲み始めると自然なんだよな。
で、ギネス飲みながら画面観てたら、キックオフ。試合が始まると、ガヤが一段デカくなって、立ち飲みのフロア全体が画面のほうにじわっと向いていく。人の密度がさらに上がって、壁際の俺の隣にも、いつのまにか人が詰めてきてた。
こぼれたビールと、隣に立った28歳
前半の途中。惜しいシュートが外れて店全体が「あ〜〜」ってなった瞬間、後ろにいた結構酔ったおっさんが大げさにのけぞって、俺の腕にビールがバシャッとかかった。立ち飲みあるある。人が密だから、こういう事故がたまに起きる。おっさんは「ごめんごめん」って笑って去ってって、俺はおしぼりで腕拭いてた。
そしたら、いつのまにか左隣に立ってた女の子が、自分のおしぼりも差し出してきた。それがリエだった。
これ使って(笑)。さっきの人すごい勢いだったね


あ、すいません。ギネスの香り付けられました。笑
香り付けて(笑)。立ち飲みだとよくあるよ、これ


慣れてる感じすね。常連すか。
リエは「常連ってほどじゃないけど、よく来る」って感じで、仕事帰りに一人でふらっと寄って試合観るのが好きなんだと。立ち飲みパブは、こういう”一人で来てる距離感の軽い子”が普通にいる。座る店だと一人の女の子はちょっと身構えるけど、立ち飲みは出入り自由でみんな立ってるから、一人客同士が肩並べて喋り出すのが自然な店なんだよな。
しかもリエ、明らかに試合に詳しかった。俺がぼんやり「今のおしかったすね」くらいの感想言ってると、向こうは「今のは右サイド全然上がってこなかったのが問題」とか具体的に言ってくる。お、と思った。こっちが詳しくなくても、向こうが喋りたいことを聞き役で受ければ勝手に盛り上がる。サッカー好きな子は、語れる相手にめちゃくちゃ食いつく。俺はにわかなりに「へえ、そこ見てんすね」って素直に乗っかるだけでよかった。

え、女の子のほうが詳しいパターン、けっこうあるんすね

普通にある。で、そういう子は語れる相手に飢えてるから、にわかでも”聞ける”やつが刺さる。知ったかぶりだけは絶対しないけどな。
ゴールの瞬間、立ったまま乾杯
前半の終わり際。リエが応援してたチームが、カウンターから一気に攻め上がって、ゴール前で詰めて——決まった。
立ち飲みのフロアが、文字通り揺れた。
座って観るスポーツバーだと、ゴールで立ち上がって沸くけど、ここは元から全員立ってる。だから喜びの爆発が一段デカい。みんな飛び跳ねて、パイントが波打って、知らない者同士でグラス合わせてる。リエも俺の腕バシバシ叩いて、勢いのままグラスを差し出してきた。
きたー!はい乾杯!(カチン)


ナイス。今の完璧でしたね。
でしょ!?さっき言ったとこ、ちゃんと右上がってきたじゃん(笑)


解説どおりっすね。俺ただ乾杯しただけなのに。笑
これ。立ち飲みは、ゴールで物理的にグラスを合わせる距離にいる。スポーツバーが「立ち上がって同じ方向に叫ぶ」なら、立ち飲みパブは「隣の相手と直接カチンとやる」。第一声を頭でひねる必要が一個も無い。乾杯して、「今の完璧」って言うだけで、もう会話が転がってる。肩が当たる距離で同じゴールに沸いた、っていう事実が、初対面の壁をいきなり削る。
ギネスのグラス合わせたあと、リエは普通にそのまま喋り続けてくれた。「一人で来てる人って、わりと話しかけやすい」って言ってて、向こうも壁を作ってない感じ。距離感が軽い子は、こっちが構えると逆に冷めるから、俺もナンパっぽさを出さずに、ただ試合観てる隣のやつ、くらいの温度でいた。

乾杯したあと、そのまま喋り続けるの、勇気いらないんすか

乾杯した時点でもう”喋ってる仲”だからな。そのまま試合の話してれば、自然に続くんだわ。
他の飲み箱と、客同士の距離はどう違うか
ここまで読んで「結局スポーツバーや相席屋と何が違うの」って思うやつもいると思うから、俺の体感で並べとく。あくまで距離の縮み方の”機構”の話な。
| 店のタイプ | 客同士の物理的な距離 | 最初の一言のきっかけ |
|---|---|---|
| 立ち飲み英国パブ | 超近い(肩が当たる) | ぶつかる・ゴールで乾杯 |
| 座るスポーツバー | 中くらい(席で固定) | ゴールで同じ方向に叫ぶ |
| 相席屋・ラウンジ | 向かい合わせ(席に着く) | システムで合流させられる |
| スナック | ママを挟む | ママが繋いでくれる |
こうやって並べると、立ち飲みパブの特徴が分かりやすい。仲介もシステムも無いのに、客同士の体が一番近い。相席屋みたいに「さあ出会え」って空気を作らないのに、肩が当たる物理的近さと、試合っていう共通の事件が、勝手に隣の人とつないでくれる。
逆にデメリットも正直に書いとくと、座れないから足は疲れるし、混んでる日はトイレ行くのも一苦労。あと音がデカいから、込み入った話は店の中じゃできない。深い話に行くには、結局どっかで場所を変える必要がある。
着席型の店で同じ「距離が縮む瞬間」をどう作るかは、システムが全部やってくれる相席の全形態を比べた記事と読み比べると、機構の違いがハッキリして面白いと思う。
ってか、立ち飲み平気な人でよかった。座りたい人だとすぐ帰っちゃうんだよね


足は疲れるけどね。笑 でもこの距離で観るの、嫌いじゃないす。
後半終了、勢いのまま静かな店で飲み直し
後半は competitive な競り合いで、最後まで1点リードを守り切って試合終了。立ち飲みのフロアがまた沸いて、知らない者同士で「勝ったー」「しんどかったー」って言い合ってる。リエもまた俺の腕バシバシやって、完全に試合をひとつ一緒に観きった空気になってた。
守り切った〜!後半ずっとヒヤヒヤしてたんだけど(笑)


ですね、最後のコーナー心臓に悪かったす。
それな(笑)。あー、こういう日に一人で帰るの、なんかもったいないなー


わかります。この勢いのまま帰るの、締まらないすよね。
「もったいない」が、こっち発じゃなくてリエのほうから出た。勝った余韻のまま、まだ語り足りない、って自然な流れで。立ち飲みパブはガヤがデカいから、「もうちょい静かなとこで飲み直さない?」が口説きじゃなくて、ただの合理的な提案として通る。近くの落ち着いたバーに移った。
立ち飲みパブの爆音から、静かなバーのカウンターに並ぶと、空気が一個変わる。さっきまで一緒に叫んでた相手が、急に二人で向き合う相手になる。試合の話から始まって、だんだん仕事の話に流れた。リエは外資系メーカーで営業事務してて、英語のメールに一日中追われてるストレスを、試合観て発散してるんだと。
外資の事務ってさ、時差で夜中にメール来たりするの。だから試合の時だけ全部忘れて叫べるのが救い


あー、それで立ち飲みなんすね。座ると考えごとしちゃいそうだし。
そうそう(笑)。立ってると余計なこと考えないんだよね、なんか


わかる気がする。じゃあ次のキックオフもまた乾杯係やりますわ。
ここで「次も」って軽く未来の話を混ぜたら、リエも「いいじゃん(笑)」って乗ってきた。サバサバしてるけど、こういう時はちゃんと素直に笑う子だった。営業事務の愚痴とか、ふっと素が出る瞬間も増えてきて、距離はもう完全に縮んでた。
頃合いを見て、軽く誘った。「うちでさっきのハイライトもう一回観ながら、続き語る? あのゴールリプレイ観たいでしょ」って、観戦の延長みたいなノリで。ガッツリ口説き文句にはしない。無理だったら普通に駅まで送るつもりだったし、それは伝えた。俺は乗ってこないなら引く、ってだけは決めてるんで。リエは軽いノリでも、嫌なら嫌ってちゃんと言うタイプなのは喋ってて分かってたから。
リエは少し笑って、グラスの残りを飲んで、「…まあ、いっか。ハイライト観たいし。乾杯係に免じて(笑)」って。

結論だけ言うと、そのままちゃんといい関係になりました。ここから先はいつも通り書かないす。笑
その後。リエとのLINEと、次のキックオフ
リエとはその後も続いてる。連絡は、わりとあっさりめ。お互い「次いつあの試合あるっけ」「あのチーム今度ホームらしいよ」みたいな、サッカーがらみの軽いやり取りがメイン。あの日の腕にこぼされたビールの話を、リエがいまだに「香り付けの人」っていじってくるのが地味にツボってる。笑
会った直後にベタベタしすぎない、既読即長文をやらない、ってのは、出会いが立ち飲みパブだろうがどこだろうが俺は同じにしてる。リエは距離感が軽いぶん、重い追い方すると一発で冷める子なのは分かってたから、向こうのテンポに合わせて、試合の時だけポンと連絡する感じ。
この前は「ホームの試合あるから、また立ち飲みのとこ集合ね」ってLINEが来て、また同じパブで乾杯してきた。前は赤の他人だったのに、今は最初から隣に立って観るのが決まってる、っていうのがなんか面白い。
次のホーム、また香り付けの人来る?(笑)


その呼び方やめてもらっていいすか。笑 行きます行きます。
じゃあ乾杯係よろしく。今度はこぼされないでね(笑)


それは俺のせいじゃないんだよなあ。笑
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
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正直に書いとくと、立ち飲みパブで毎回こんなに噛み合うわけじゃない。リエの時は、金曜・いい試合・一人で来てる距離感の軽い子、って条件がたまたま全部揃ってた。試合がしょぼい日や曜日を外した日に行くと、客が少なくてただ足が疲れて終わる、なんてのも普通にある。パブは行く曜日と試合に当たり外れがでかいから、俺はここを「ビッグマッチの日の特別枠」くらいに考えてる。
だから俺は、試合が無い週はアプリのほうでアポ入れて、いい試合の夜だけパブに繰り出すって感じにしてる。リエとも結局「次いつ会える試合あるっけ」で繋がってるわけで、出会った場所がどこでも、間が空かないように手は動かしとくと楽なんだよな。
ちなみに、店のスタッフに繋いでもらって距離を詰める出会いだと、前に書いたスナックでママに繋がれて意気投合した夜がわかりやすい。あっちはママっていう仲介がいる文化で、こっちは仲介ゼロで客同士が直接ぶつかる。同じ「飲み屋の出会い」でも入口が真逆で面白い。座って同じ試合に沸く感覚そのものは、前に書いたスポーツバーで観戦して盛り上がった回と地続きだから、観戦系の出会いが気になる人はあわせてどうぞ。
前にビールこぼしてったおっさん、この前リエと行ったら偶然また同じ店にいて、リエが「あ、香りの元」って爆笑してた。笑 あいつのおかげで知り合えたみたいなもんだから、今度会ったら一杯おごるかもしれん。
この流れの次に読む記事。
読み終わったあとに動きやすいように、連絡、街での流し方、次の場づくりに近い記事を置いています。


