お笑い好きの25歳と、ライブ帰りに語り倒した夜
withの診断で「笑いのツボ」が近いと出た制作会社のADセナ(25)。お笑いライブの帰り、終電まで賞レースの話で語り倒した夜。会話が全部ボケとツッコミのラリーになる相手と、テンポが合うとどうなるか。露骨は無しでぼかして報告するwith体験談。
制作会社のADPLACE現場
現場レポHOOK会う前提の
導線
初対面の女の子と、店に着いて最初に交わした会話が「今年の決勝、誰が上がると思う?」だった。仕事は?とか休みは何してる?みたいな初デートの定番をすっ飛ばして、いきなり劇場帰りの楽屋トークみたいなテンションで始まった夜。今日はその話。
相手はwithで出会った制作会社のADセナ(25)。診断で「笑いのツボ」が近いって出た子と、平日の夜にお笑いライブを観て、その帰りに終電まで語り倒した。結論だけ先に言っとくと、この子とはちゃんといい関係になった。ただそこまでの会話が、最初から最後まで全部ボケとツッコミのラリーで、口説いた記憶がほぼ無い。
withの診断で「笑いのツボ」が近いと出た
with体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
withは性格とか価値観の診断が看板のアプリで、相手との近さがプロフの段階である程度見える。前にカウンセラーの子と”聞き上手の正体”を喋った回を書いたときは「人の話を聞くのが好きな者同士」みたいな寄り方だったけど、今回はもっと軽い。「笑いのツボ」が近い、っていうところで引っかかった。
細かい機能名はうろ覚えだから断定はしないけど、好きなことや価値観を登録していくと、近い人が浮かんでくる仕組みがある。セナとはそこで、お笑いまわりの項目がやたら被ってた。劇場によく行く、賞レースは生配信で全部追う、好きなのは漫才よりちょっとコント寄り。相性の数字も高めに出てて、プロフを開く前から「これ話のテンポ合うやつだ」が分かってる状態。
セナのプロフは、劇場の物販前っぽい場所で撮った笑ってる写真に、自己紹介が3行。「制作会社でADやってます」「休みは劇場か、家で配信」「ネタの感想戦できる人募集」。最後の一行で、もう用件が済んでた。笑

診断で笑いのツボまで分かるもんなんすか?

どこまでが診断でどこからが自己紹介だったかは正直あいまい。ただ「劇場行く」「賞レース追う」が会う前から被ってんのは見えてた。最初のメッセの精度が全然違うんだわ。
俺はもともとお笑いがかなり好きで、賞レースの時期は配信を一人で観ながら点数つけるタイプ。ただこれ、人に言っても「へえ」で終わる趣味でもある。職場で熱く語っても温度が合わない。だからこそ、最初から温度が合うって分かってる相手は貴重なんだわ。
メッセが、最初の一往復からもう感想戦
マッチして最初のメッセは、共通点が見えてるぶん楽だった。「劇場どのへん行くんですか」みたいな当たり障りない入りをしようとしたら、向こうが先に踏み込んできた。
プロフに賞レース追うって書いてあったけど、今年の準決勝でどこ消えたのが一番ショックでした?


初手それ?挨拶すっ飛ばして核心に来たな。笑
あ、すいません前のめりすぎた(笑)でも気になるんで答えてください

一個ボケて、すぐ自分でツッコんで、それでも質問は取り下げない。この三段が一往復で来た時点で、テンポが完全に合うのが分かった。コンビ名はぼかすけど、俺が「ここが落ちたのは納得いってない」って答えた組が、たまたまセナの一推しだったらしくて、そこから30分くらいメッセが止まらなくなった。
趣味が合うと何が楽かって、会話を「盛り上げる」作業がまるごと要らない。普通は話題を探して、質問して、広げて…っていうのを手でやるんだけど、共通の話題が一個あると、新ネタが配信に上がっただけで会話が勝手に再開する。向こうの「昨日の特番観ました?」で一往復、こっちの「あのくだり今年一でしょ」で一往復。話題が降ってくるから、稼ぎにいかなくていい。
アポの誘い方も、口説きの形になってなかった。

来週そこそこ近場でライブあるんだけど、観て、その帰りに感想戦しません?
え、行きます行きます。感想戦込みなら断る理由ない(笑)

デートっていうより「観劇+反省会」のセット販売。誘い文句を練った記憶が、マジでない。
ライブ当日、隣の席で笑うテンポが完全に同じ
平日の夜、劇場の最寄り駅で待ち合わせ。現れたセナは、メイクも服装も気合いの入った”デート用”じゃなくて、わりとラフな格好だった。これはこれで、こっちも肩の力が抜ける。
あ、思ったより普通の人だ。よかった、変な人だったらどうしようと思ってた(笑)


それこっちのセリフなんよ。笑 会っていきなり審査されてる気分だわ。
ADって人を見る仕事なんで(笑)はい合格、行きましょ

合格らしい。早い。
席が隣同士で、これが地味にデカかった。お笑いって、笑うタイミングが人によって微妙にズレる。一拍早く笑う人、ちょっと遅れて来る人、声に出す人、肩で笑う人。セナは、俺が「来る」と思ってる溜めのところでちゃんと溜めて、落ちる瞬間に一緒に吹いた。笑うテンポが同じ相手って、隣にいるだけで居心地がいい。説明しづらいけど、空気の呼吸が合ってる感じ。
途中、客いじりのコーナーで前のほうの席の人が無茶振りされてて、セナが小声で「あれ俺だったら泣くわ」ってツッコんだ。一人称が一瞬「俺」になってて、本人も言ってから気づいて口を押さえてた。劇場に入りすぎてる人特有のやつ。笑

今”俺”って言った?
言ってない。聞き間違いです(笑)

しらばっくれ方まで早い。
終演後の感想戦が、そのまま語り倒す夜になった
ライブが跳ねて、駅前の居酒屋に流れた。本題の感想戦。ここがこの夜の本編だった。
席に着くなり、お互いネタの順番を頭から辿りはじめて、どこが今日一だったかでまず割れた。俺はトリ前の組を推して、セナは中盤の若手を推す。
いやあそこでしょ。一番最初のツカミで全部持ってった、あの組


ツカミは認める。けど後半失速したじゃん。トリ前のほうが構成として綺麗だった。
構成で点つけるの審査員かよ(笑)私は声出して笑ったほうが勝ちなんで


その採点基準、めちゃくちゃ正しいな。笑 負けたわ。
何が良かったって、意見が違っても気まずくならない。お笑いの話って、好みが割れたほうがむしろ転がる。「いやそれは無い」「いやある」をテンポよく往復してるだけで、二人とも普通に楽しい。これがたとえば仕事の価値観とかだと割れた瞬間に空気が固まるんだけど、ネタの好みはいくら割れても遊びの範囲で済む。趣味の話の安全さって、たぶんこれだ。
途中から賞レースの過去回の話になって、何年のあの大会が伝説だったとか、あのコンビが解散した日に何してたとか、もう完全に身内のノリ。気づいたら一軒目を出て、近くのバーに移動してた。
二軒目に入ってからは、笑いの話と並行して、ちょっとずつ素の話も混ざってきた。ADの仕事がどれだけ寝られないかとか、それでも現場が好きな理由とか。セナは喋りのテンポは早いけど、人の話のオチをちゃんと待てる子で、俺がしょうもない失敗談を話すと、最後まで聞いてから一番効くところでツッコんでくる。聞き上手って、黙って頷くタイプだけじゃないんだなって思った。

アキさん完全に趣味の友達みたいになってません?口説いてます?

それが、口説きにいった感覚が無いんよ。笑 ただ二軒目で目が合う回数が増えてきて、あ、これは、っていう空気にはなってた。
バーのカウンターで、肩が近い。話のテンポが速いまま、ふとした沈黙のところで間が変わる瞬間がある。さっきまでボケとツッコミのラリーをしてた相手が、急に一拍黙ると、それが妙に効く。
終電を一本見送ったところで、空気が変わった
時計を見たら、セナの終電がそろそろだった。

終電、そろそろじゃない?
……今の話、まだオチてないんで(笑)

オチを言い訳に使ってきた。笑 でもこれ、本人もそうと分かって言ってるやつで、目を見たらもう冗談半分じゃなかった。俺も「じゃあオチるまでいる?」って軽く返したけど、軽く返しながら、お互い分かってた。
ここから先はいつも通り、書かない。テンポの速い会話が一個一個短くなっていって、間のほうが言葉より多くなって、終電を一本見送ったところで、ちゃんといい雰囲気になった。それまで全部ボケとツッコミだったのが、急に静かになる落差が、たぶん一番効いてた。
言っとくけど、これノリじゃないんで


分かってる。俺もノリで連れてきたわけじゃないし。
……うん(笑)

最後だけ、ツッコミが入らなかった。
その後。終演後にLINEが飛んでくる関係になった
別れた翌日、セナから来たLINEが「昨日のお笑い、結局どっちが勝ちだったか結論出てなくない?」だった。デートの感想でも、いい雰囲気の余韻でもなく、感想戦の続き。この子らしくて笑った。
そこから、何かネタ番組や賞レースがあるたびに、終演後みたいなテンションでLINEが飛んでくる関係になった。「今のくだり観た?」「あれ今年一でしょ」で一往復、みたいなのが日常になって、その流れでまた劇場に一緒に行く。会うきっかけが趣味のほうから勝手に湧いてくるから、わざわざ「次いつ会う?」みたいな重い打診をしなくて済む。これが地味にいい。
俺は普段、街で声をかけることもあれば、アプリでも並行して探してる。セナとは結局、街で待ち合わせて劇場に流れるのがそのまま定番になった。先週はセナおすすめの若手のライブに連れてかれて、開演前から解説がうるさかった。笑
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
- 下見だけなら無料。本気で会いに行くなら、男は有料で動くのが結局いちばん早かった
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趣味で人と繋がる話だと、前に図書館司書の子と本の話で延々盛り上がった回や、理系院生の子と噛み合った回も書いた。セナとは今も、賞レースの時期になると採点で揉めてる。
会った後の流れまで、次に読む。
アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。


