純喫茶めぐりが好きな26歳と、レトロ喫茶で長居した日
withで出会ったデザイン事務所勤めのユイ(26)。価値観診断で喫茶の好みが近いと出て会ったら、昭和から続くレトロ喫茶でクリームソーダとプリンを前に、午後まるごと長居する一日になった。古いものが好きな子と、ゆっくり距離が縮んだ昼の落ち着いたwith体験談です。
デザイン事務所勤務PLACE現場
現場レポHOOK会う前提の
導線
今回はwithで会った、純喫茶めぐりが趣味って子の話。ユイ、26歳、デザイン事務所で働いてる人だった。先に言っとくと、この日はガツガツ詰めにいった日じゃなくて、昭和から続いてるレトロな喫茶店で、クリームソーダとプリンを前に午後まるごと長居した、やたら落ち着いた一日だった。笑
俺、夜のナンパとかアプリの夜アポはそこそこ場数を踏んでるけど、昼の喫茶でだらだら、ってのは正直そんなに得意じゃなかった。間が持つか不安だったし。でもこの日はその不安がきれいに外れた。なんでそうなったのか、待ち合わせから順に実況していく。塩で終わらなかったぶん、長くなるけど勘弁してくれ。
withの価値観診断で「喫茶の好みが近い」と出てた
with体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
ユイを見つけたのは、いつもどおりwith。withって登録のときに性格診断とか価値観のやつをやって、考え方とか好みが近い人がマッチ画面に上がってきやすいアプリなんだけど、ユイとは「休日の過ごし方」みたいなとこの相性が妙に高く出てた。あとからプロフ見たら、その正体が喫茶店だった。
プロフの写真が、まず古そうな喫茶店のステンドグラスの窓際でコーヒー持ってる一枚と、もう一枚はクリームソーダの真上から撮ったやつ。自己紹介がこんな感じだった。
- デザイン事務所で働いてます。休みは喫茶店に潜ってます
- 新しいオシャレカフェより、昭和から残ってる純喫茶が好きです
- クリームソーダとプリンがあると、だいたい頼みます
- 古い喫茶の、あの椅子のへたり具合まで好きな人とお茶したい(笑)
「椅子のへたり具合まで好き」で、ちょっと笑った。オシャレな新しいカフェじゃなくて、わざわざ昭和の古い喫茶を探して入る子なんだなと。古いものが好き、ってのが文章から滲んでて、こういう一点をしっかり持ってる子は、会うと話が早い。会ってみたくなった。

純喫茶って、こっち知識ないと話合わせらんなくないっすか。笑

それな。でもこういう趣味の子は、知識でマウント取りたいんじゃなくて、好きなもん前にして喜ぶ顔を見せたいだけ。こっちは素で「うわ渋い」って言える側に回ればいい。
俺の診断結果は相変わらず「思いつきで動く」「腰が軽い」みたいなやつで、喫茶どうこうの趣味なんか一個もなかったはずなんだけど、休日の過ごし方が近いって出たのは、たぶん「一人でぶらぶらするのが好き」あたりが噛んだんだと思う。とりあえず共通で引っかかってた「古い喫茶」って単語を一個拾って、最初のメッセを送った。
メッセは普通。でも「行きつけの喫茶ある?」で火がついた
メッセを始めた最初のうちは、わりと普通だった。ユイ、返信は丁寧だけど、内容は「お仕事お疲れさまです」「デザインのお仕事って大変そうですね」みたいな、当たり障りのない感じ。仕事の話を振っても、ちょっと淡白で。あれ、思ってたよりおとなしい子かなって、少し不安になったくらい。
流れが変わったのは、俺が「行きつけの喫茶ってあります? 俺、古い喫茶の良さ最近わかってきたとこで」って送ったとき。これに対する返しだけ、急に文章が長くなった。
それ聞いちゃいます?(笑)一個、絶対つぶれてほしくない店があって。マッチ箱みたいに狭いんですけど


マッチ箱。笑 どんな店なんすか。
おじいちゃんが一人でやってて、クリームソーダのアイスがちょっと溶けかけで出てくるんです。あれが、もう

それまでの淡白な返信がうそみたいに、ここだけ前のめりだった。あ、これがプロフの子だ、と画面越しに分かった。仕事の話より、好きな喫茶の話で別人みたいになるタイプ。それが面白くて、俺は「じゃあ今度、ユイさんの好きな喫茶どこか連れてってくださいよ」って誘った。LINEはアポが固まってから交換した。交換のタイミングでいつも迷う人は、LINE攻略のまとめに症状別で置いといたんで、そっち見てくれ。
待ち合わせのユイは、店の前で先に到着して待ってた
アポは休日の昼すぎ。ユイが「ちょうど近くにずっと続いてる純喫茶があって」って言うんで、その店の前で待ち合わせた。着いたら、ユイはもう先に来てて、店の古びた看板を見上げてた。写真の印象どおり、小柄で落ち着いた感じ。色味の少ない服を着てて、なんか街に馴染んでた。
あ、来ました。この看板、もう何十年もこのままなんですよ。フォント、今だと作れないやつで


いきなり看板の話。笑 でも言われてみると確かに、こういう字、最近見ないな。
でしょ(笑)あ、ごめんなさい、いきなり。中もすごいんで、入りましょ

「いきなり、ごめんなさい」のとこで、ちょっと照れてた。好きなもんが目の前にあって、つい口が動いちゃった、って感じ。俺はこの日、最初からトークで畳みかけるのを放棄してた。古い喫茶を語りたくてうずうずしてる子に、こっちの自慢話で割り込むのは違うなと思ったから。重い木のドアを引いて、二人で中に入った。中、ほんとに薄暗くて、赤いベルベットの椅子が並んでて、独特の落ち着き方がある。こういう箱の空気、ちょっとドキドキする。
クリームソーダとプリンを前に、ユイがやわらかくなった
これが、この日のいちばんの話。席に着いて、ユイは迷わずクリームソーダ、俺はとりあえずブレンドを頼んだ。そしたらユイが「プリンもいいですか? ここの、固いやつなんで」って、ちょっと申し訳なさそうに足した。固いプリン、で目が輝いてるのが分かって笑った。
最近のって、とろっとした柔らかいのが多いじゃないですか。私、スプーンで割れる固いプリンの方が好きで


固いプリン派、初めて会ったかも。笑 俺、味の違いとか正直わからんけど。
わからなくていいんです(笑)見てください、このカラメルの色。古い喫茶はこれが濃いんですよ

運ばれてきたクリームソーダは、たしかにアイスが少し溶けかけてて、緑のソーダにすーっと白が混ざってた。ユイが、それをスマホで撮るより先に、ちょっと黙ってじっと見てたのが印象的だった。撮るためじゃなくて、ほんとに好きで眺めてる感じ。で、一口飲んで「あー、これこれ」って小さく言った。その横顔が、メッセのときの淡白さとはぜんぜん違ってやわらかかった。
面白かったのが、ユイの喫茶の話が「知識のひけらかし」じゃなかったこと。豆がどうとか産地がどうとか、難しい蘊蓄は一切こねない。「この椅子、すわると沈む感じが好き」「この水のグラス、ちょっと厚ぼったいでしょ」って、目の前のものを指さして、好きなとこを素直に言うだけ。だから俺みたいな素人でも、置いてけぼりにならなかった。

ユイさん、難しい話一個もせんのな。もっとうんちく語る人かと思ってた。
あー、それ嫌いなんです(笑)通ぶって語られると、好きなのに醒めちゃうっていうか


わかる気がする。好きなもんを難しくされるとな。
このへんで分かったんだけど、ユイは「詳しい人」と話したいんじゃなくて、「一緒にいいねって言ってくれる人」と来たいんだなと。俺が知ったかぶりして「この豆は深煎りで」とか言ってたら、たぶん醒めてた。俺は「うわ、このアイス溶けかけてるのうまいな」「椅子、ほんとに沈むやん」って、素のまま反応してただけ。それがちょうど噛み合った。
古い喫茶の話から、ユイの「古いもの好き」が見えてきた
プリンを割り終えるころには、話は喫茶店から、ユイの「古いもの好き」全般に広がってた。古い喫茶が好きなのは、コーヒーが好きっていうより、何十年も同じ場所で同じことが続いてる、っていうのが好きなんだと。「新しい店ってオープンして二年で消えたりするけど、ここはおじいちゃんがずっとやってて、たぶん私が子どものころと味が変わってないんですよ」って。
変わらないものって、今あんまりないじゃないですか。だから、ずっとあるって思える場所が、なんか安心するんです


それは、ちょっとわかる。流行りのもの追っかけるの、しんどい時あるしな。
でしょ。仕事が、毎日トレンドトレンドって追う系なんで(笑)休みくらい、止まってる場所にいたくて

デザイン事務所の仕事は、新しいもの・今っぽいものをずっと作り続ける現場で、それはそれで好きなんだけど、休みの日まで「今」を追いかけたくない。だから止まったままの喫茶に潜って、固いプリンを食べる。それが唯一、頭をからっぽにできる時間なんだと。あ、プロフの「椅子のへたり具合まで好きな人と」はこれかと腑に落ちた。変わらないものに安心したい子だったわけだ。

喫茶詳しくないのに、なんでそんな話まで聞き出せるんすか。ずるい。笑

ずるくない。笑 詳しくないからこそ「なんでそんなに好きなん?」って素で聞けただけ。にわか知識でかぶせてたら、ここまで喋ってくれてなかったわ。
気づいたら二時間くらい、ずっと店にいた。コーヒーをお代わりして、まだ喋ってた。窓の外の光が、入ったときよりだいぶ傾いてて、ステンドグラス越しの色が変わってた。あの、時間がゆっくり溶けていく感じ、夜の店じゃ味わえないやつだった。
店を出て歩いてたら、距離がもう近かった
おじいちゃんに「ごちそうさまでした」って言って店を出たら、まだ夕方前の柔らかい光だった。次の店を決めてたわけでもなく、なんとなく二人で街をぶらぶら歩いた。古い喫茶の余韻のせいか、急がない感じの空気のまま、ユイの歩くペースに合わせて歩いた。
今日、ちゃんと最後まで付き合ってくれて。喫茶の話、こんなにした人いなくて(笑)


いや俺、固いプリンの良さは結局わからんかったけどな。笑
それでいいんです(笑)わかろうとしてくれただけで、だいぶ違うので

歩きながら、初めて喫茶じゃない話を少しした。普段なに食べるとか、休みは他になにしてるとか。声のトーンは落ち着いてるんだけど、目を合わせる回数が、店にいたときより増えてた。さっきまで店の物を見て喋ってたのが、こっちの顔を見て喋るようになってた、っていうか。詰めにいかずに、向こうが好きなもんを好きなだけ喋らせて、こっちは素直に反応してただけ。それで自然と距離が縮んでいく感覚があった。俺は乗ってこない素振りが見えたら引くつもりでいたけど、その日はその気配がなかった。最後は、ちゃんといい雰囲気のまま、その日が終わった。ここから先はいつも通り書かない。
その後。次は地下の喫茶、って言われてる
ユイとはその後も続いてる。連絡のリズムは穏やかで、向こうから「今日の現場、修正でずっとモニター見てた…」みたいな仕事のグチが来たり、俺が「この前のクリームソーダ、まだ思い出してる」って報告したり。返信は丁寧で、わりと早い。たまに、知らない喫茶の写真が一枚だけ送られてきて、「ここ、次行きません?」って一言だけ添えてあるのが、いちばんユイらしい。
次、地下にある喫茶、見つけたんです。階段おりた瞬間に昭和なんで(笑)


地下。笑 それまた渋いとこ見つけてくるな。
今度は固いプリン、一緒に頼みましょうね。前回ひとりで食べちゃったので

この前は、ユイが自分の行った喫茶の写真フォルダを見せてくれて、店ごとに一枚ずつ、ぜんぶ椅子とかカップとか看板が写ってた。料理の写真より、店そのものを撮ってるのが、やっぱりこの子だなと思った。俺は会った子のことをメモする癖があって、ユイの欄には「淡白に見えて、古い喫茶の話だけ別人みたいにやわらかくなる」って一行だけ書いてある。次に会うとき困らないように、こういう取説を作っとくのが俺のやり方なんよ。
ユイとはwithで出会ったわけだけど、価値観診断で「休日の過ごし方」が近いって出てたのは、いま思うとあれが効いてたんだなと。俺はこの子とはwithで会った、それだけの話。アプリでどう出会うかはこのへんに置いといた。with繋がりだと、観た後にひたすら語りたい映画オタクの子、レコードの前で熱くなるジャズ喫茶で会った子、静かなとこが似合う図書館司書の子の回もそのうち読んでくれ。
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
- 下見だけなら無料。本気で会いに行くなら、男は有料で動くのが結局いちばん早かった
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アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。


