朝7時のブックカフェ朝活会で隣になった27歳
夜の酒の場じゃなく、朝7時のブックカフェ朝活会で会った27歳・広告代理店勤務のハルカの話。各自もくもく読書か作業して、終わりに軽く感想を言い合うだけの会。シラフの朝に、意識の向きが合う人とだけ自然に近づける健全な出会いを、アキ一人称で実況する。
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今日は、夜じゃなくて朝に会った子の話。場所は街でも店でもなくて、朝7時から開いてるブックカフェの「朝活会」っていう、各自もくもく本読むか作業するかして、終わりにちょっと感想を言い合うだけの、地味〜な集まり。そこで隣になった27歳のハルカ(広告代理店勤務)と、なんやかんやで続くことになった、って回。
先に言っとくと、これは酒の力でどうこうした話じゃない。むしろ完全に逆で、コーヒーしか飲んでないシラフの朝、しかも全員無言で本読んでる場所からのスタートだわ。笑 だから「ナンパ」っていう言葉のイメージとはだいぶ違う。塩で終わった朝も普通にあった(後で書く)。ただ、夜の場とは違う温度で人と知り合えるんだな、っていうのは、行ってみて初めて分かった。
そもそも朝7時の「朝活会」って何やる場所なの
朝活の出会いの入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
きっかけは、夜型の生活がいよいよやばくなってきたこと。仕事終わりにダラダラして、寝るのは2時3時、朝はギリギリまで寝てて、っていう。健康診断の数字も微妙にじわじわ悪くなってて、さすがにこれはと思って、朝の時間を立て直そうと探したのが、その朝活会だった。出会い目当てで朝活始めたわけじゃない。そこは正直に言っとく。
俺が行ったのは、駅近のブックカフェが平日の朝に一角を開けてくれてる、ゆるい会。流れはシンプルで、7時に集まって、各自そのへんに座って、本を読むなり、ノートPC開いて作業するなり、勉強するなり。基本はずっと無言。会話する場所じゃない。8時半くらいになると、最後の15分だけ、近くの席同士で「今日は何やってました?」って軽く共有して、解散。そのまま仕事に行く、っていう。

え、無言で本読むだけの会で、どうやって知り合うんすか。話すとこ最後の15分だけって。

それな。俺も最初、ここで知り合うとか無理だろって思ってた。実際、初回はマジで一言もしゃべらず帰ったし。

じゃあどうやって。

通ってるうちに、ってやつ。一発勝負じゃないんだわ、ここは。
行ってみて思ったのは、夜の場とは客層がまるごと違うってこと。朝7時にわざわざ起きて、本読みに来る人間ってだけで、もうそこそこ絞られてる。だらけたくて来てる奴はいない。みんな、朝の時間を自分のために使おう、っていう意識でその場にいる。テンションは静かなんだけど、向いてる方向が、なんとなくみんな前のほう。それが、後から効いてくる。
それと、もうひとつ。朝の会って、変な下心を持ち込みにくい空気がある。みんなコーヒー片手に黙々と本めくってて、酒もないし、薄暗くもないし、ナンパっぽい雰囲気が物理的に存在しない。だから逆に、ここで雑に動く奴は一発で浮く。シラフで、健全で、逃げ場がない。これは肝に銘じて行った。
初回は一言もしゃべらず帰った。常連の顔だけ覚えた
で、初参加の朝。これがまあ、想像どおり何も起きない。笑 俺は端っこの席に座って、持ってきた本を開いて、コーヒー飲みながら、ひたすら読む。隣に誰がいるとか気にする余裕もなくて、っていうか朝7時の脳みそはまだ半分寝てるから、文字を追うのでいっぱいいっぱい。
最後の共有タイムも、初回は完全にビビって、近くの席のおじさんと「ビジネス書読んでました」「私もです」みたいな、当たり障りない3往復で終わり。女の子と話すとか、そんな次元じゃない。一言もそれっぽいことできずに会社行った。情けな。笑

初回、ほんと何もできなかった。隣の席に感じのいい子いたのに、声かけるどころか目も合わせられん。朝弱すぎて。

アキさんでもそうなるんすね。意外。

夜のテンションと別人なんだよ朝は。あと、ここで初回からガツガツ行くのが一番ダサいっていうのは、座った瞬間に分かった。
ハルカを認識したのは、たぶん三回目か四回目。何回か通うと、平日の同じ曜日に来る常連の顔ぶれが、だんだん固まってくるんだわ。で、ハルカは、いつもだいたい同じあたりの席で、ノートと本を両方広げて、姿勢よく作業してる子だった。第一印象は「朝に強い人だな」。眠そうな顔を一切してない。7時にシャキッとしてる。
意識高い系って聞くと、なんか嫌味な感じを想像するかもしれんけど、ハルカは全然そういうんじゃなかった。ガツガツ自分アピールするでもなく、人に「朝活いいよ」って布教するでもなく、ただ淡々と、自分のために朝の時間を使ってる。シラフの朝にこれだけ前向きに座ってられる人、っていうのが、夜の店で会う子とはまるで違う種類の魅力で、妙に目についた。
地の文で言っとくと、この段階では俺はハルカを「狙って」はいない。っていうか、毎朝早起きすること自体に必死で、それどころじゃない。笑 ただ「朝の感じがいい人だな」くらい。下心がないぶん、態度も自然だったと思う。
共有タイムの「同じ本」が、最初のとっかかりだった
距離が動いたのは、ある朝の共有タイムだった。たまたまハルカと近い席で、最後の15分、流れで何読んでたか言い合うことになって。そしたら、俺が読んでた本を見て、ハルカが「あ、それ私もこの前読みました」って言ってきた。同じ本を読んでたっていう、それだけのこと。でも朝の静かな場だと、それが十分すぎるとっかかりになる。
あ、それ私もこの前読みました。面白かったですよね、最後のとこ


まだ最後まで行ってないんですよ。朝の15分ずつしか進まないんで。笑
それわかる(笑)私も全然ページ進まない


朝の脳みそ、一行読むの遅くないですか。同じとこ三回読んでる。
三回(笑)でも来ないより全然マシだなって思って続けてます

このやり取りが、別に何か気の利いたことを言ったわけじゃない。同じ本、ページ進まないあるある、それだけ。でも、夜の場で初対面で盛り上げにいく会話と、温度がまるで違う。頑張って盛り上げなくていい。共通の本があって、共通の「朝活続けるの大変」があって、その上に静かに会話が乗ってるだけ。テンションを無理に上げにいかなくて済むのが、朝の場のいちばん楽なとこだった。
ここで分かったのが、朝活会の出会いの構造。夜のナンパは、こっちが「面白い男」「ノリのいい男」を演じて、短い時間で相手の気を引きにいく勝負。でも朝の会は、その真逆。何回も顔を合わせるうちに、共通点が自然に積み上がっていく。同じ時間に同じ場所に来てる時点で、生活リズムも、朝を大事にしたいって価値観も、もうかぶってる。演じる必要がない。っていうか、毎朝来てたら演技なんてどうせバレる。
夜の店だと、隣になった子と話すのはその一晩で勝負だ。でも朝の会は、来週もお互いそこにいる。だから焦らなくていいし、一回スベっても、次の朝にしれっとリセットできる。この「気の楽さ」が、朝の場のいちばんのありがたみだった。
ついでに正直に書いとくと、その同じ会で、別の朝に話しかけてみて、まったく広がらなかった子もいる。挨拶して、本の話振って、「そうですね」で会話が終わって、それきり。塩。笑 朝の場は、向いてる方向が合えばスッと入れるけど、合わなきゃ無理に広げようがない。逆にそれが分かりやすくて、変に粘らずに済んだ。
「朝の感じ」が合う相手は、最初から無理がない
ハルカとは、それからちょこちょこ共有タイムで話すようになった。本の話、仕事で疲れてても朝だけは死守してるって話、休みの日の過ごし方。会話自体はぜんぶ短い。なにせ最後の15分しかないから、毎回ちょっとずつ。でも、その「ちょっとずつ」が逆に良かった。一気に距離を詰めにいかないから、お互い構えない。
何回か話して感じたのは、朝にシャキッとしてる相手って、話してても妙に楽ってこと。夜の場の子って、こっちも相手も、どこかテンション作ってるとこあるじゃん。酒入ってフワッとしてたり、勢いで盛り上がってたり。それはそれで楽しいんだけど、翌朝にはなんか覚えてない、みたいな。朝の会話は、お互い完全にシラフだから、変な勢いがない代わりに、話したことがちゃんと残る。
今日、仕事まじでだるいんですけど、朝来ると一個やった感じになって、ちょっとマシになる


わかる。来た時点で勝ち、みたいな。中身ゼロでも。笑
中身ゼロ(笑)でも、それでいいんですよ朝は


それでいいって言ってもらえると、来た甲斐ある。今日も三ページしか読んでないんで。
三ページ(笑)私より読んでないじゃないですか

ハルカは健康志向で、走ってたり、食べるものに気をつけてたりするタイプなんだけど、それを人に押しつけないのが良かった。「体にいいから」みたいな話を、説教くさくしない。聞けば教えてくれるけど、自分から布教はしない。意識は高いんだけど、それをひけらかさない子。こういう子って、夜の店だとそもそも会わないんだよな。朝の場だからこそ、たどり着けた感じがある。
健康とか生活の方向が近い相手って、話してて変な引っかかりがない、っていうのは前にもあって。健康の話で意気投合した保健師の子の回でも書いたけど、生活の根っこの部分が近いと、それだけで一緒にいて疲れない。ハルカもそれに近くて、夜更かし自慢も、不健康自慢もしないから、こっちも背伸びしなくて済む。同じ朝に同じ場所に来てる時点で、そこはもう確認済み、っていう安心感があった。
休みの日の朝、本屋からの「そのまま朝ごはん」が転機
連絡先を交換したきっかけも、朝の場らしく、めちゃくちゃ自然だった。ハルカが「今度こういう本が出るらしい」って話をしてて、俺が「それ気になる、出たら教えてください」って言ったら、流れで「じゃあ」って交換した。「本の情報シェアする用」っていう体。ナンパの「LINE教えて」みたいな勝負感が一切ない。朝の会で何回も顔合わせてる相手だから、断られる怖さもほぼなかった。

連絡先聞くのも「本出たら教えて」だからな。気構えゼロで交換できた。

それはラクっすね。夜のLINE交換と全然違う。

そう。何回も会ってる安心感が下敷きにあるから。一晩限りの勝負じゃないんだわ。
で、決め手になったのが、ある休みの日。たまたま週末も朝活会があった日で、終わったあとハルカが「このあと駅前の本屋寄るんですよ」って言うから、「あ、俺も見たい本ある」って便乗して、二人で本屋に流れた。本屋でしばらく、おすすめ言い合ったり、お互いの好きなジャンル冷やかしたりしてるうちに、けっこう時間が経って。気づいたら「お腹すきましたね」ってなって、そのまま朝ごはん食べに行く流れになった。
これが、休みの朝のいいとこだなと思った。夜の解散後って、もう深夜で、行くとしたらバーか、相手の警戒も上がる。でも休みの朝は、これから一日まるごと残ってる。本屋から朝ごはんへ、なんて、何の緊張感もなく続けられる。明るくて、健全で、二人とも素のテンション。窓の大きい喫茶店で、モーニング頼んで、本屋で買った本広げながら、二時間くらいだらだらしゃべった。
休みの朝にこんなちゃんと起きてるの、なんか久しぶり。いつもは寝てる


え、毎朝あんなシャキッとしてるのに? 休みは寝るんだ。
平日が頑張ってるぶん(笑)でも今日は、なんか起きててよかったかも


それ、俺のおかげって言ってます?
言ってない(笑)本屋のおかげ

この「本屋のおかげ」みたいな軽い返しが、ちょうどよかった。お互い、別に明確に何か言葉にしたわけじゃないんだけど、朝ごはんが妙に長引いて、二人とも解散しがたい感じになってて、それを分かってる。シラフの明るい朝に、勢いじゃなく、ただ「もう少し一緒にいたい」っていうのだけが残ってる状態。夜の勢いとは違う、静かな手応えだった。

結局その日、朝から夕方まで一緒にいた。シラフのまま、自然にいい関係になった、ってやつ。ここから先はいつも通り書かないわ。笑
毎回しつこく書くけど、これは合意のある大人同士の話な。何ヶ月も朝の会で顔合わせてようが、関係ない。俺は、相手が乗ってこない空気なら、その場で引く。ハルカは思ってることをわりと素直に言葉にする子だったから、嫌なら「今日はここまでで」ってちゃんと言える。そこが読めた上での話だった。
その後。ハルカと、休みの朝の話
ハルカとは、その後も続いてる。平日は相変わらず、朝活会でしれっと近くの席に座って、共有タイムで「今日もページ進まなかった」ってやり合う。会の中では、別にベタベタするわけでもなく、いつもの調子。常連の手前もあるし、何より朝の場をそういう空気にしたくないっていうのは、二人とも分かってる。
変わったのは、休みの朝。前まで「平日頑張ってるぶん寝る」って言ってたハルカが、最近は休みの朝も起きて、二人で本屋行って、長いモーニング食って、っていうのが定番になった。この前は、買ったばっかりの本をお互い無言で読んで、たまに「これいいよ」ってページ見せ合うだけ、っていう時間を二時間くらい過ごした。それで全然もつのが、なんかこの子だなと思う。
次の本、もう決めてあるんで。今度の朝、感想ちゃんと聞くからね


プレッシャーかけてくるじゃん。また三ページで止まってるかもしれんけど。
三ページは許さない(笑)せめて一章

正直に書いとくと、こういう朝の出会いって、めちゃくちゃ頻度が低い。朝活会は週に何回かあるかどうかだし、毎回タイプの子が来るわけでもないし、来ても独り身とは限らないし、何より朝の場で焦って動いたら一発で終わる。さっき書いたとおり、塩で終わった朝も普通にある。一人にこれだけ通って、運も時間もかかる。だから俺は、朝活は朝活で、本来の「生活立て直す」目的のために普通に通いつつ、出会いの数自体は別で確保してた。普段はマッチングアプリも自分のペースで回してて、ハルカみたいな縁があればラッキー、くらいの構え。外で母数が回ってる安心感があると、朝の場で変に焦らずに済む、っていうのもデカい。
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
- 下見だけなら無料。本気で会いに行くなら、男は有料で動くのが結局いちばん早かった
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本のシェアついでに、前に書いたジャズ喫茶で会った子の回と陶芸教室の回もハルカに送りつけたら、どっちも「読みます」って即返ってきた。たぶん次の朝、席で感想を問い詰められる。
この流れの次に読む記事。
読み終わったあとに動きやすいように、連絡、街での流し方、次の場づくりに近い記事を置いています。


