イルミの名所でクリぼっち同士の24歳と意気投合→お持ち帰り
クリスマスのイルミネーションの名所に、寒空の下ひとりでホットワイン目当てにふらっと行ったら、同じくクリぼっちで来てた女の子と意気投合した話。本命は美容系のミウ(24)。浮ついた季節に流されない現実的なタイプなのに、綺麗なものにはやたら素直で、「浮かれない」と言いつつちょっと期待してる可愛さがある子。カップルだらけの聖夜に、独り身同士がどう距離を縮めたかをアキが実況する。
美容系PLACE表参道
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今日はクリスマスのイルミネーションの名所に、ひとりで行ってきた話。といっても、最初から出会い目当てで気合い入れて行ったわけじゃない。寒空の下で飲むホットワインが好きで、クリスマスマーケットの屋台のソーセージが食いたかった、これで7割。残りの3割は…まあ、クリぼっちの俺が家でひとり腐っててもしょうがねえし、ってだけの、いつものやさぐれた軽い気持ちだった。それが、まさか同じく独り身で来てた子と、イルミの下で温まる流れになるとはな。
先に言っとくけど、クリスマスのイルミネーションのナンパって、お花見とも夏祭りとも、また全然違う独特の空気があるんだわ。何が違うって、まずそこら中カップルだらけってこと。それも、世界で一番恋人と過ごすべきとされてる夜に、恋人と来てる連中が、これ見よがしにイチャついてる中を歩く。桜の下の宴会でもなく、屋台と花火の祭りでもない。寒い冬の夜、キラキラのイルミの下を、世間のカップルに囲まれながら歩く。この”カップルだらけの中の独り身”っていう、独特のアウェー感と、それゆえの「同じ独り身を見つけたときの謎の連帯感」が、聖夜ならではなんだよな。
ただ、最初に毎回しつこく釘を刺しとく。クリスマスのイルミ会場ってのは、世間が一番浮ついてる夜だ。聖夜の勢いとか、雰囲気とか、そういうものに任せて強引にいく、みたいなのは俺は一切やらない。それはナンパでもなんでもなくて、ただの最低な行為だ。今日の話も、ちゃんと自分の意思で来てて、自分で笑ってて、自分で選んでる子と、寒い夜にたまたま意気投合した、っていう健全な範囲の話。そこは絶対なんで、最初に書いとく。
で、今日いい感じになったのが、美容系のミウ(24)。これがまた面白い子で、クリスマスのど真ん中のイルミに来てるくせに、開口一番「別にクリスマスとか浮かれてないんで」って真顔で言うタイプ。浮ついた季節に流されない、地に足のついた現実的な子なんだよ。なのに、綺麗なイルミを見ると目がキラッとして「うわ、これは認める…」って素直にこぼす。「浮かれない」って言いつつ、実はちょっと期待して来てるのがバレバレで、そこが妙に可愛い子だった。
クリスマスのイルミナンパは「カップルだらけ」を逆手に取る
クリスマスナンパの入口、表参道での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
まず前提の話を少しだけ。クリスマスのイルミ会場って、ナンパの場として独特なんだわ。
何が独特かっていうと、圧倒的にカップル比率が高いこと。お花見や夏祭りは、家族連れもいれば、男だけのグループも、女子グループも、わりとバラけてる。でもクリスマスのイルミの名所、それも丸の内とか表参道とか横浜のああいう所は、もうほぼカップルなんだよ。手をつないで、写真撮り合って、寒い寒い言いながらくっついて歩いてる。その中をひとりで歩くと、けっこうなアウェー感がある。笑
でも、これが逆に効くんだわ。考えてみろ。カップルだらけの聖夜に、ひとりで、あるいは女友達同士で来てる子っていうのは、要するに「今、彼氏がいない」可能性がめちゃくちゃ高い。普段の街なかなら、声かけても彼氏持ちかどうか分からない。でもこの夜、この場所にカップルじゃない状態でいるってことは、それだけで一個でかい情報になる。カップルだらけだからこそ、独り身が浮かび上がって見える。これがクリスマスのイルミの、他にない構造なんだよな。

でもアキさん、クリスマスのイルミとか、カップルの聖域すぎて、独り身が突っ込んでくの逆につらくないすか?

それな。最初はアウェーだよ。笑 でも逆なんだ。カップルが多いってことは、その隙間にいる独り身の子は、こっちと同じ”ちょっと居心地わるい仲間”なんだよ。声かける口実が、もう状況に組み込まれてる。

あー、お互いアウェー同士で、勝手に親近感わくってことっすか

そういうこと。あと寒いのもデカい。寒いと人は無意識に温かいもんを求める。ホットワインとか、暖かい場所とか、それと…まあ、人の気配にも、ちょっと弱くなる。冬の夜は、それ自体が味方なんだよ。
ちなみに今日はひとりで行った。ホットワイン目当てだったからな。笑 でも結果的に、ひとりだったのが良かったかもしれない。イルミ会場で男ひとりって、たしかに見るからにクリぼっちで、ちょっと哀愁あるんだけど、その哀愁が逆に警戒されないんだよ。男が複数でイルミ会場をうろついてると、向こうも「ナンパ部隊が湧いてる」って一発で身構える。でもひとりだと、「あ、この人も独りで来てるんだ」っていう、同じ穴のムジナ感のほうが先に立つ。クリぼっちの男に、女の子はそんなに警戒しないんだよな。笑
イルミの名所、寒空の下にひとりで来てる子がいた
会場に着いたら、もう完全にクリスマス。シャンパンゴールドの電球が並木道いっぱいに灯ってて、その光のトンネルの下を、人がぞろぞろ歩いてる。あちこちでスマホを構えて写真撮ってて、「もうちょっと右」「ここ映える」みたいな声があちこちから聞こえる。吐く息が白くて、みんなマフラーに顔うずめて、それでもキラキラを見上げて笑ってる。完全に聖夜の空気。俺はとりあえずマーケットのほうに歩いていって、ホットワインの紙コップを買って、「あー冬だわ」って白い息を吐きながら、ひとりでイルミを眺め始めた。
で、最初の接点ができたのは、イルミの並木道の、一番映えるスポットの手前だった。
そこ、みんなが立ち止まって写真撮る場所なんだけど、ひとりの女の子が、スマホを縦にしたり横にしたり、しゃがんだり背伸びしたりして、なんとかイルミ全体を入れようと四苦八苦してたんだよ。でも、ひとりだと自分が入れられないし、人の流れも途切れないしで、明らかに苦戦してた。これがミウだった。で、俺がたまたまその真後ろを通りかかったとき、向こうが俺の前を横切る形になって、「あ、すみません、写ってます…?」って。
あ、ごめんなさい、邪魔でしたよね。なんかうまく撮れなくて(笑)


いや全然。つーか、ひとりだと自分入れらんないっすよね、ここ。撮りましょうか。
え、いいんですか…じゃあ、お願いしちゃおうかな。すみません


はい。じゃあそこのイルミ背負って…あ、いいっすね。ちょっと屈むともっと電球入りますよ。
これがミウとの最初の会話。声は落ち着いてて、笑うとき口元だけちょっと上がる感じの、派手じゃないけど整った子だった。マフラーぐるぐる巻きで、防寒バッチリのわりに、足元はおしゃれっていう、この季節の女の子の「寒さ対策とおしゃれの妥協点」みたいな格好。何枚か撮って、画面見せたら「わ、ちゃんと撮れてる、ありがとうございます」って素直に喜んでて。このときは正直、名前も知らないし、ナンパとかも全然考えてなかった。ただ、ひとりで来てる子の写真を撮ってやっただけ。でも結果的に、これが一番自然な”入り”だったんだよな。イルミの良さは、こういう「写真撮りましょうか」っていう接点が、なんの不自然さもなく成立するところ。声かける理由を頭でひねり出さなくていい。映えスポットと、ひとりで来てる状況が、勝手に口実をくれる。
ここで大事なのは、ガツガツいかないこと。写真撮ったら、それで一回終わらせる。「じゃ、良い夜を」くらいで、自分のホットワインに戻る。ここで「ひとりで来たんですか?」とか「一緒に回りません?」とか出すと、一発で「あ、ナンパか」ってスイッチ入る。聖夜のイルミ会場で女の子がひとりでいると、たぶん何回か声かけられてる。だから、サッと用件だけ済ませて引くと、向こうが逆に「あれ、行っちゃうんだ」ってなる。

えっ、写真撮って距離縮まったのに、そこで離れるんすか

そう。イルミ会場こそ”引き際”が効くんだわ。こういう日にひとりでいる子は、すでに何人かに声かけられて、ちょっとうんざりしてることが多い。だから写真だけ撮って、何も求めずスッと引く。これが一番「お、こいつは違うな」って思わせる。
ちなみに俺は写真を渡したあと、普通にホットワインすすって、屋台のほう冷やかして、白い息吐いてイルミ見上げて、っていう”完全にひとりで聖夜を満喫してるクリぼっち”を続けてた。さっきの子がどこ行ったかも、追わない。この「独りでも全然平気な感じ」が、後でじわっと効いてくるんだよな。
クリスマスマーケットのホットワインの列で、ミウと再会する
案の定、というか。写真の一件から20分くらいして、クリスマスマーケットのホットワインの屋台の列で、ミウとばったり再会した。
会場の一角に、木の小屋みたいな屋台がいくつも並んでて、ホットワインとか、グリューワインとか、ソーセージとか、ホットチョコとか、冬の屋台が揃ってた。湯気と、シナモンの匂いと、人の熱気で、その一角だけ暖かい。俺がホットワインのおかわりの列に並んでたら、すぐ前にミウがいた。今度は俺が先に気づいて、「あ、さっきの写真の」って声かけた。

あ、さっきはどうも。ホットワインっすか?
あ、写真の人だ(笑)そうそう、寒すぎて。さっきのお礼に、ここ奢…らないですけど(笑)


奢らないんかい。笑 まあ自分で買いますよ。てか正解っす、ここのホットワイン、シナモンちゃんと効いてて当たりなんで。
え、詳しいんですか。じゃあどれが一番あったまるやつか教えてください、めっちゃ冷えてて

一回別れて、また会う。この再会のときには、もう”さっきの続き”から始まれる。初対面の探り合いがいらない。これはお花見でも夏祭りでも使った理屈だけど、イルミ会場はマーケットの屋台に人が集中するから、再会率がやたら高いんだよな。みんな寒くて、温かい屋台に吸い寄せられる。だから一回引いといても、ちゃんとまた接点が来る。
で、ここでミウのキャラがいきなり出た。ホットワインを受け取って、両手で紙コップ包んで、一口すすった瞬間、ふーっと息を吐いて、「……生き返る」って真顔でつぶやいたんだよ。笑
あー…これこれ。生き返る。やっぱ冬はこれですよ


ホットワインで生き返るって、渋いっすね。笑 てっきりクリスマス浮かれ勢かと思った。
いや、別にクリスマスとか浮かれてないんで(笑)あったかい飲み物と、綺麗な電球が目当て。それだけ


めちゃくちゃ現実的じゃん。笑 でもまあ、目的が酒と電球なの、俺と一緒だわ。
「別にクリスマスとか浮かれてない」。この一言が、なんかこの子のことを一気に面白くした。聖夜のど真ん中、カップルだらけのイルミ会場に来てるくせに、「浮かれてない」「目当てはあったかい飲み物と電球」って真顔で言い切る。気取ってもないし、夢見がちでもない。地に足がついてる。でも、そう言いながら、ホットワインで「生き返る」って素直に幸せそうにしてるのが、なんかいいんだよな。クリスマスを斜に構えてるようで、ちゃんと楽しんでる。俺はこういう、浮ついた季節に流されない現実的な子が、わりとタイプなんだわ。
「浮かれてない」って言いながら、イルミに見惚れるミウ
ホットワインを手にしたまま、なんとなく一緒にイルミの並木道のほうに歩く流れになった。誰が誘ったとかじゃなくて、二人ともおかわり買って、二人とも次そっち行こうとしてて、自然とそうなってた。
ここからが、イルミナンパの本番だった。何がいいって、イルミは「一緒に見上げる」が無限に発生するんだわ。お花見の「つまみの貸し借り」とも、夏祭りの「食べ歩き」とも違う。イルミは、ただ並んで歩いて、綺麗なスポットで一緒に立ち止まって、「うわ」って同じタイミングで見上げる。それの繰り返し。会話を頑張らなくても、光が勝手に「うわ、すごい」を引き出してくれる。寒さで自然と歩くスピードもゆっくりになって、二人の歩幅が合ってくる。
そして、口では「浮かれてない」と言ってたミウが、メインのバカでかいツリーの前まで来た瞬間、ぴたっと足を止めた。
……あ。これは、ちょっと、すごい


お、浮かれてない人が黙ったぞ。笑
いや、これは認める(笑)綺麗なものは綺麗って言うタイプなんで、ちゃんと


素直でいいじゃん。さっきまでの「浮かれてない」どこいった。笑
浮かれてはない。感動はしてる。別物です(笑)

「浮かれてはない、感動はしてる、別物です」。この理屈が、もう完全にこの子だった。クリスマスにはしゃぐ気はない、でも目の前の綺麗なものには素直に反応する。その二つを、ちゃんと自分の中で線引きしてる。意地っ張りなんだけど、嘘はつかない。デカいツリーを見上げてるミウの横顔が、色とりどりに変わるイルミの光でちらちら照らされてて。…まあ、見惚れてたのは認める。でも俺は、そこで変に距離を詰めにいかない。一緒にツリーを見上げる、その時間をちゃんと味わう。下心を出した瞬間に、この空気は壊れるから。

浮かれてないって言い張ってる子が、ツリーで素直になっちゃうの、なんかいいっすね

そこなんだよ。最初から「キャー素敵!」ってはしゃぐ子より、「浮かれてない」って言ってた子が思わずこぼす「綺麗」のほうが、何倍も効くんだよな。ギャップだよ。
で、ツリーの前で、ミウがスマホ出して写真撮ろうとしたんだけど、また自分が入れられなくて困ってたから、「撮りますよ、さっきの続きで」って、また撮ってやった。今度は、ツリーをバックに、ちゃんとミウが真ん中に入る構図で。撮りながら、自然と「ちょっと寄って」「あ、いい笑顔」みたいなやり取りが増えて、それでまた少し距離が縮んだ。
寒さと夜景で、距離がじわじわ縮んでいく
ツリーのエリアを抜けて、人混みが少し落ち着いた、ライトアップされた水辺のほうに歩いていった。このへんがいいんだよな。メインのツリーやマーケットは人がごった返してるけど、ちょっと外れた水辺のイルミは空いてて、二人で並んで眺められる。
で、ここでデカいのが、寒さ。これが冬の夜の最大の武器なんだわ。お花見の昼酒の開放感とも、夏祭りの花火のクライマックスとも違う。冬は、とにかく寒い。寒いと、人は自然と物理的な距離が近くなる。ベンチに座れば、自然と間隔が詰まる。手がかじかんでホットワインの紙コップを両手で握る。白い息が、二人ぶん、夜の空気にのぼっていく。この「寒いから、無意識にくっつく」っていうのが、冬の夜が勝手にやってくれることなんだよな。俺が何かするわけじゃない。寒さが、距離を詰めてくれる。
水辺のベンチが一個空いてて、なんとなく二人で座った。寒いから、最初から肩が触れそうな距離。
はー、座ると一気に冷えますね。お尻つめたい(笑)


ベンチ冷たいよな。これ飲み終わったら手も冷えるやつだ。
それな。さっきから紙コップ手放せない、カイロ代わり(笑)


わかる。冬のイルミの正体、半分は我慢大会だよな。笑 綺麗だけど寒い。
ほんとそれ(笑)綺麗だけど寒い。みんなよく我慢して来るよね、こんな寒いのに

水辺の光が、ゆらゆら揺れてるのを見ながら、ミウがちょっとだけ素の部分を見せてきた。
あたしさ、美容系の仕事してて、12月とか年末めっちゃ忙しいんですよ。だから今日も、ほんとは予定なくて、家でダラダラするはずだったんだけど


お、それがなんでイルミに。
なんか、年に一回くらい綺麗なもの見とかないと、忙しさで干からびるなって(笑)だから別にクリスマスを祝いに来たわけじゃなくて、自分の充電。それだけ


いい理由じゃん。俺もそんな感じだわ。クリスマスだからってより、寒い夜にあったかいもん飲んで電球見るのが、単純に好きなだけ。
美容系で、年末は忙しくて、家でダラダラするはずだったのに、自分の充電のためにひとりでイルミに来た。クリスマスを祝いに来たわけじゃない、自分のために来た。こういう、地に足のついた感じがいいんだよな。浮ついてない。誰かに合わせて来たわけでもない。自分の機嫌を自分で取りに来てる。「干からびるな」っていう言い方も、妙にリアルで笑った。
途中、ホットワインが回ってきた頃に、ミウがこんなことをサラッと言った。これがちょっと、この子を見直した瞬間だった。
言っときますけど、あたし、クリスマスの雰囲気でフワッとなる人だと思われてたら困るんで(笑)こういう日こそ、ちゃんと見るタイプなんで、人を


お、釘刺してきた。笑 いいよ、ちゃんと見てくれて。俺も別に、聖夜だからどうこうって柄じゃないし。電球と酒の仲間として、まあ普通に。
電球と酒の仲間(笑)なにそれ。…うん、その距離感ならいいかも

これ、けっこう大事なこと言ってる。クリスマスみたいに世間が浮ついてる夜ほど、現実的な子は「雰囲気に流されると思われたくない」って身構えるんだよな。聖夜だから、イルミだから、ロマンチックだから、で簡単になびくと思われるのが、一番心外。むしろこういう子は、浮ついた夜だからこそ、人をちゃんと値踏みしてる。だから俺は、ここで一気にギアを上げない。聖夜のムードに乗っかって距離を詰めにいくと、一発で「あ、雰囲気で押してくるタイプか」ってバレる。あくまで”電球と酒の仲間”の顔のまま、隣で寒さに耐える。
このへんの「相手の警戒を読んで、押すタイミングを間違えない」っていうのは、結局どんなナンパでも一緒で、前に落とし方の設計図の記事でも書いた。場所が聖夜のイルミだろうが、街だろうが、アプリだろうが、相手のテンポに合わせられるかどうか。これがぜんぶなんだよな。

浮かれてる雰囲気の子のほうが落としやすそうなのに、逆に現実的な子のほうが警戒キツいんすね

そうなんだよ。クリスマスにフワフワしてる子は、たぶんもう連れがいる。ひとりで来てて現実的な子こそ、目が肥えてて、雰囲気押しを一番嫌う。だから”聖夜のノリで詰めてこない男”は、それだけで珍しがられるんだよ。
イルミが消える時間、もう少しだけ一緒にいる流れに
そうこうしてるうちに、けっこう夜が更けてきた。冬の夜は、お花見の昼から夜への移り変わりとも、夏祭りの花火のクライマックスとも違う、独特の「終わり方」がある。それは、イルミの消灯時間だ。
イルミネーションって、夜通し点いてるわけじゃない。だいたい決まった時間に、ふっと消える。それまで光のトンネルだった並木道が、消えた瞬間、急にただの暗い冬の道に戻る。この「魔法が解ける感じ」が、なんとも言えないんだよな。みんな名残惜しそうに、消える前のイルミを見納めしてる。俺とミウも、水辺のベンチから、消灯間際のイルミを眺めてた。
あ、そろそろ消える時間っぽい。なんか、消える前ってちょっと寂しいですね


な。点いてる時より、消える直前のほうがエモいんだよな、なぜか。
わかる(笑)終わるって分かってると、急に名残惜しくなるやつ

で、イルミが、すーっと消えた。並木道が暗くなって、周りのカップルたちも「終わったね」って、ぞろぞろ帰りはじめた。寒さだけが残った。普通なら、ここで「じゃ、気をつけて帰ってください」で解散になる流れ。でも、ミウのほうから、こう言った。
はー、消えると一気に寒さ倍増しますね。…ていうか、あたし正直、まだちょっと冷えきってて、すぐ電車乗る気にならない(笑)


わかる、この体で電車のホーム立つの地獄だわ。どっか、まだ開いてる暖かい店でも入って、ちゃんと温まってから帰る?
それ、賛成(笑)このまま帰ったら、家着く前に凍る

イルミが消えて、解散の口実が出来たそのタイミングで、ミウのほうから「すぐ帰る気にならない」を言った。これがデカい。聖夜のムードでガツガツ口説いたわけじゃなく、寒い中ずっと一緒にイルミを見て、その結果、消灯後も向こうが自分の意思で「もう少し」を選んだ。押して引き止めたんじゃなくて、向こうが残ることを選んだ。この順番だと、お互い気まずさも罪悪感もない。”雰囲気に流されたくない”って言ってた子が、自分から残ると言った。これ以上に確実な意思表示はない。
連絡先の話は、店に向かって歩きながら、自然にした。半日…じゃなくて、半端な時間だけど、一緒にイルミ歩いて、ベンチで震えて、写真撮って。その流れの最後に、「店ではぐれることもないけど、また綺麗なもの見つけたとき用に、連絡先だけ交換しとこ」って。最初に連絡先を聞くと”ナンパの道具”扱いだけど、ここまで一緒に過ごした後だと、”また会いたい知り合い”の連絡先になる。同じ行為でも、意味が全然違う。

連絡先だけ交換しとくか。また来年のイルミ、どこが当たりか教えるわ。
来年の話、気が早い(笑)でもまあ、いいよ。交換しよ。…電球ソムリエ、来年もちゃんと案内してね

暖かい店で温まって、いい雰囲気に。ただし合意がすべて
イルミ会場の外れの、まだ営業してる、こぢんまりしたバルみたいな店に入った。外が寒かったぶん、店に入った瞬間の暖房のありがたさが、もう尋常じゃない。「あー…」って二人して声が出た。冷えきった体で、温かい店で、ホットワインからグラスワインに切り替えて、今日のイルミの答え合わせを延々やった。「あのツリーで浮かれてないって言いながら黙ってたよね」「水辺のベンチ、綺麗だけど死ぬほど寒かった」「結局ホットワイン何杯飲んだんだろ」。同じ夜を過ごしたばっかりの二人だから、話が無限に出てくる。“今日この寒い中、一緒にイルミを見てた”っていう共有体験が、もう何よりの共通点になってた。出会ったばっかりなのに、その壁はとっくに無い。
温かい店で、冷えてた体がじんわりほぐれて、ミウの笑い方もだいぶ緩んできた頃。狭い店の、肩が触れる距離で。お互い、今日の流れで、なんとなくこの後の空気は分かってた。
やっと指の感覚戻ってきた(笑)外、ほんと寒かった


生き返ったな。さっきホットワインで生き返って、今ので二回目だ。笑
今日、生き返ってばっか(笑)でもまあ…来てよかったかな、イルミ

で、いい空気のまま、「この後、もう少しだけ付き合ってもらってもいい?」って、ほんと軽く聞いた。押し付けじゃなく、ミウが嫌なら「だよな、今日は楽しかった」で普通に駅まで送るつもりだった。聖夜の雰囲気で押すのが一番嫌われるって、自分で言ってた子だ。さっき「雰囲気でフワッとなる人だと思われたら困る」「こういう日こそちゃんと人を見る」って言ってた子だ。だからこそ、ムードに任せず、ちゃんと本人の意思を言葉で聞く。
ミウは、ワイングラスの足を指でくるくる回して、ちょっと笑って、「…クリスマスの雰囲気に流されたわけじゃ、ないですからね。あなたが、ちゃんと急がない人だったから」って言った。自分の意思で、ちゃんと理由まで添えて、そう言った。

結論だけ言うと、そのままいい雰囲気で、お持ち帰りは成功。さすがにこっから先は省くわ。笑
毎回しつこく書くけど、これは合意のある大人同士の話。相手がちゃんと自分の意思で「いいよ」って言ってる状態が大前提だ。クリスマスは世間が一番浮ついてて、雰囲気だけで突っ走りやすい夜だからこそ、ここは人一倍シビアにいく。少しでも相手が雰囲気に飲まれてるだけっぽかったり、聖夜のノリで判断が緩んでるだけっぽかったら、俺は絶対に手を出さない。ちゃんと自分の意思で来てて、ちゃんと笑ってて、ちゃんと自分で選んでる。それが確認できなきゃ、その時点で「気をつけて帰れよ」で終わり。さっきのミウは、聖夜のムードを自分で突き放して、その上で自分の意思で選べる子だった。だからこそ、その子が自分で選んだなら、それを尊重する。聖夜の勢いに任せて相手の意思を飛ばす奴は、そもそもイルミ会場に来る資格がない。
その後。聖夜は年に一回、母数はやっぱり普段の積み重ね
ミウとはその後も、ゆるく続いてる。イルミで会った子との連絡って、最初の話題に困らないのがいい。「あのツリー、結局浮かれてたよね」「次は別のイルミ行こうよ、もっと寒くないやつ」みたいに、あの夜の思い出があるから、会話が自然に転がる。
この前のあと、職場の子に「クリスマス何してたの」って聞かれて、説明に困った(笑)


なんて答えたんだよ。笑
ホットワイン飲んでたって言っといた(笑)嘘じゃないし

ただ、正直に言っておくと、クリスマスのイルミって、出会いの場としては”効率は最悪”なんだわ。だって、クリスマスシーズンなんて、年に一回、それも12月のほんの数週間だけだからな。しかもその数少ない聖夜に、ひとりで来てて、たまたま意気投合する、なんていうのは、奇跡的な確率の積み重ねだ。今日みたいに上手くいく夜もあれば、誰とも縁がなくて、ただ寒い中ひとりでホットワイン飲んで、カップルだらけの中をやさぐれて帰るだけの夜もある。っていうか、そっちのほうが普通だ。笑 これはイルミが好きで、ホットワインが好きで、寒い夜の電球が好きだから行ってるだけで、純粋に出会いの数を稼ぎたいなら、年一回の聖夜に頼るのは無理がありすぎる。
このへんは前に書いた海BBQの話とも同じで、ああいう”季節のイベントで自然に仲良くなる”出会いは、思い出としては最高なんだけど、年に数回、ものによっては年一回しかない、っていう致命的な弱点がある。だから俺は、普段の出会いの母数はマッチングアプリで埋めてる。そっちで日常的に数を回しつつ、イルミとか、お花見とか、花火とかは”当たったら一生の思い出”のボーナス、くらいの位置づけ。この使い分けがハマると、出会いの数も質も両立できる。アプリ自体のちゃんとした比較は、紹介できる準備ができたらまた別で書くわ。
会った後の連絡の詰め方そのものは、相手がイルミで会った子だろうが、アプリの子だろうが、結局おなじ。会った直後にベタベタしすぎない、既読即長文をやらない、向こうのペースに合わせる。このへんは前に書いたお花見でのナンパの話や夏祭りでのナンパの話で触れた距離の取り方と全く同じだから、興味あったら読んでくれ。
桜の昼酒、花火の夜、海の開放感。出会いの場はいろいろあるけど、クリスマスのイルミには”カップルだらけの聖夜に、独り身同士がたまたま出会って、寒さに震えながら一緒に電球を見上げる”っていう、他にない流れがある。「クリスマスとか浮かれてない」って真顔で言ってた子が、デカいツリーの前で思わず黙って「これは認める」ってこぼす、あのギャップは、なんか特別な思い出になるんだよな。…ホットワイン飲みに行っただけのクリぼっちだったのに、聖夜って侮れねえわ。笑 また来年も、ちゃんとホットワインと電球を9割で楽しみつつ、行ってくる。
全部実際に使った俺の本音ランキング。目的別の使い分けも載せてる。
表参道の次の動きまで見る。
声をかけた後、どの街でどう流すか。場所選びと飲みの入口に近い記事を並べています。


