一目惚れして柄にもなく猛アタック→きれいにフラれた話。笑
いつもは流れ重視で淡々とやってる俺が、アカネ(26)に一目惚れして完全にペースを崩された話。柄にもなく猛アタックして、空回りして、最後はきれいにフラれた。自分のキャラが崩壊していく様を自虐で供養する、ナンパ失敗談です。
高嶺の花系・自分のペースを持ってる子PLACE現場
現場レポHOOK現場感を
そのまま読む
普段の俺は、わりと淡々としてる。声かけて、ダメなら次、ハマったら大事に。一人に入れ込まない。母数で見て、引き際は早い。それで何年もやってきた。…はずだった。
今日はその「はずだった」が、一人の子の前で全部ひっくり返った話をする。アカネっていう26の子に一目惚れして、柄にもなく猛アタックして、見事に空回りして、最後はきれいにフラれた。武勇伝じゃない。俺がいかにブザマだったかの記録。笑
会った瞬間、いつもの「次でいいや」が消えた
玉砕の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
知人がやってた小さい展示の打ち上げで、隅っこにいたのがアカネだった。十人くらいの、わいわいした飲みの席。その中でアカネだけ、一人だけ温度が違った。落ち着いた声で、よく喋るわけでもなく、でも誰かが面白いこと言ったときだけ、笑い方がふっと崩れる。なんていうか、こっちの調子に乗ってこないタイプ。場を支配しようとも、目立とうともしてない。自分のペースをちゃんと持ってる感じ。普段の俺なら「いい子だな」で終わって、連絡先だけ聞いて次に行く。深追いしない。それが何年もやってきた俺のスタンスだった。
なのに、その日はダメだった。アカネが斜め向かいで他の人と話してるのを横目で見ながら、気づいたら頭の中が完全に「この子と話したい」だけになってた。グラスのビールがぬるくなってるのにも気づかない。母数で見るとか、引き際を測るとか、いつも勝手に動くはずの計算が、一個も出てこない。スイッチが切れたみたいに。誰かに「アキ、聞いてる?」って言われて、初めて自分が上の空だったと気づくレベルだった。

この感覚、何年ぶりだ…って自分でビビってた。心臓の音、自分で聞こえるレベル。笑

え、アキさんでもそうなるんすか。いつも「女の子はバスと一緒、次がすぐ来る」とか言ってるのに

言ってたな…。その俺はどこ行ったんだろうな。完全に行方不明。
で、飲み物取りに行くフリして隣に移動して、勇気出して話しかけたら、これがまた普通に会話が合う。映画の趣味が近くて、ちょっとマニアックな監督の名前出したら「あー、分かる人だ」みたいな顔された。世辞でも食いつきでもなく、ただ自然に通じた。あの瞬間、正直「いける」と思った。手応えってやつを勝手に感じた。今思うと、その「いける」が全部の始まりで、全部の元凶だった。手応えなんか、一個もなかったのに。
その監督、わざわざ名前出してくる人あんまいないよ(笑)


お、通じた。嬉しい。…って、初対面でガッついてたらごめん。笑
ううん、別に。普通に話そ

「普通に話そ」。媚びもないし、構えてもいない。この淡々とした感じに、俺は完全にやられてた。普段ガンガン来る子ばっか相手にしてると、こういう静かな温度差が刺さるんだよな。連絡先は、帰り際に「映画の情報また教えてよ」みたいな流れで、あっさり交換できた。会はお開きになって、駅まで歩く間ずっとニヤけてた。一人で。三十路近い男が。気持ち悪いな。笑 ここまでは良かったんだ。ここまでは、ほんとに。問題はこの後、俺が全部ぶち壊すんだけど。
翌日からの猛アタック。自分でも引くペースで連絡した
問題はここからだった。いつもの俺は、連絡先取っても2〜3日寝かせる。すぐ追わない。間を作ったほうが効くのは、もう体で分かってる。LINEの追い方の記事でも散々書いた通りだ。
なのに、アカネには翌日の昼に送ってた。それも、起きてすぐスマホ握って、文面を三回くらい書き直して。我慢できなかった。送った後も、既読つくまでスマホ画面チラチラ見て、つかないと「忙しいのかな」「引かれたかな」って一人で勝手に落ち込む。完全に挙動不審。しかも一通で終わらず、返ってきたら即返す。0秒で返したら必死さがバレるのも分かってるのに、指が止まらない。会話を切りたくなくて、こっちから話題を足し続ける。…書いてて恥ずかしいけど、完全に「重い男」のテンプレ・ムーブだった。普段、後輩に「それやったら終わるぞ」って言ってるやつ、全部やってた。

昨日の展示、結局あの一枚が一番良かった気がする。アカネはどれ好きだった?
んー、奥の青いやつかな


あー分かる!あれいいよね。ちなみに今度あの作家の別の展示があってさ、それがまた……
返ってくるのが一行なのに、こっちは三行。温度が完全に合ってない。自分で書いた記事に「相手の文量に合わせろ」って書いてあるのに、その自分が一番守れてなかった。知識と実践が一致しないって、こういうことか。笑

うわぁ…アキさんらしくないっすね。普段なら「一行で返ってきたら一行で返せ」って俺に説教するのに

その通りすぎて何も言い返せん。頭では分かってんだよ。でも指が勝手に長文打つんだわ。

恋ってこわ…
しかも誘うのも早かった。普段なら何往復か様子見て、相手の温度が上がってきたのを確認してから誘うのに、この時は3往復目で「今度ごはん行こ」と前のめりに出した。完全にフライング。アカネは「いいよ、いつか」って言った。…この「いつか」な。今の俺なら一発で分かる。「いつか」は社交辞令の最たるやつで、本気の子は「いつにする?」って日付の話に持っていく。「いつか」は、やんわりした保留だ。当時の俺は浮かれてて、その温度差にまるで気づかず、「OKもらった、アポ確定」としか思ってなかった。めでたい頭してた。笑
空回りの兆候。アカネの返事が、だんだん短くなる
それでも何度かやり取りして、どうにかアポは取れた。一回目は、俺が下調べして予約したこぢんまりしたイタリアン。店選びだけは普段通り抜かりなくやった。…そこだけな。アカネは時間ぴったりに来て、私服がまた良くて、相変わらず落ち着いてて、普通に可愛かった。向かいに座った瞬間、また心拍数が上がる。…で、俺はここでも飛ばした。盛大に。
緊張をごまかそうとして、喋りすぎた。沈黙が怖くて、間ができるたびに言葉で埋めにいった。普段の俺は聞き役多めで、相手に喋らせて気持ちよくさせるのが基本なのに、この日は自分の話ばっかしてた。アカネを楽しませたい、退屈させたくない、その一心で、過去の面白いエピソードを次から次へ繰り出して。要するに「俺ってこんな経験してて、こんな面白い男なんですよ」を、無意識に全力でやってた。アピール。プレゼン。今振り返ると本当にダサい。穴があったら入りたい。あの夜の俺を物陰から見てたら、俺は俺の頭を引っぱたいてる。

でさ、その時の相席屋がもう地獄で……(このあとしばらく俺のターン)
ふふ、忙しい人だね


あ、ごめん俺ばっか喋ってる。アカネの話聞かせてよ
んー、特にないかな。私、聞いてるほうが好きだから

この「特にないかな。聞いてるほうが好き」で、本当はもう薄々気づくべきだった。乗ってる子は、聞かれなくても自分の話を勝手にしてくる。「私もこの前ね」って、自分から距離を詰めてくる。アカネはそれがゼロだった。ずっと一歩引いて、面白がってはくれるけど、こっちを観察してる感じ。品定めされてた、と言ってもいい。脈ありサインと引き際の記事で俺自身が「相手から質問が来るか、自分の話をしてくるかを見ろ」ってデカデカと書いてるのに、その日のアカネから質問は一個も来てなかった。「アキくんって何してる人なの?」すら、なかった。ぜんぶ俺発信、俺のターン。脈を測る物差しを全部当ててたら、完全に「薄い」側に振り切れてた。
なのに、惚れてると全部都合よく解釈するんだよな。質問が来ないのは「落ち着いてるだけ」、返事が短いのは「奥手なだけ」、引いてるのは「シャイなだけ」。脈なしのサインを、全部ポジティブに変換する変換機が頭の中に勝手にインストールされる。違うっつーの。脈がないだけだっつーの。当時の俺、誰かに肩掴まれて「お前、見えてないぞ」って殴ってでも止めてほしかった。笑 でも惚れてる本人には、誰の声も届かないんだよな。

いや、それ完全に脈なしのサインじゃないっすか。アキさんいつも俺にそう教えて──

言うな。今ならわかる。当時の俺は目が曇ってた。恋は人を馬鹿にする。俺で実証済み。
店を出て、駅まで送る間も俺はまだ喋ってた。アカネは「今日ありがとう、ごちそうさま」って軽く頭を下げて、改札の手前で「また連絡するね」と言った。普段の俺なら、この「また連絡するね」が”こっちからはしないけど、角は立てたくないからとりあえず言っとくね”のニュアンスだって、一発で読む。語尾の温度も、目線の合わなさも、全部サインだった。でもその日は「やった、次がある、確定だ」と本気で受け取ってた。一人で「いい雰囲気だったよな」って復習しながら帰った。アホだ。完全に。今の俺が当時の俺にLINEできるなら、「それ脈なしの定型文だから舞い上がるな」って即送ってる。
追いLINEで、とどめを刺された。きれいな玉砕
案の定、アカネからの連絡は来なかった。デートの翌日も、その次の日も、スマホは静かなまま。ここで普段の俺なら、きれいさっぱり引く。「また連絡するね」で女の子から連絡が来たことなんて、経験上ほぼ無い。来ないってことは、そういうことだ。答えはもう出てる。でも惚れてる俺は引けなかった。「いや、忙しいだけかも」「俺から一回くらい送っても重くないだろ」って自分に言い訳して、3日後、自分から送った。それも、一回ならまだしも、明らかに反応が薄いのに、もう一押し追っかけた。引き際の鬼だったはずの俺が、一番みっともない粘り方をした。

この前楽しかった!また近いうちにごはんでもどう?今度はちゃんとアカネの話も聞くから。笑
ありがとう。この前は楽しかったよ


おっ、じゃあ来週とか
ごめんね。アキくんいい人なんだけど、私、今そういう感じじゃなくて。会うのは、たぶんもう無しかな

…来た。やわらかいけど、芯のある断り方。「いい人なんだけど」の後に来る言葉は、だいたいこれと相場が決まってる。読んだ瞬間、スーッと血の気が引くというより、むしろ妙に納得した。あー、やっぱりな、って。心のどこかでは分かってたんだと思う。分かってて、見ないようにしてただけで。
アカネは責めるでもなく、はぐらかすでもなく、思わせぶりに引き伸ばすでもなく、ちゃんと自分の言葉で「もう無し」と線を引いてくれた。逃げずに、大人に。むしろ誠実だったと思う。「予定が合わなくて〜」を延々繰り返して、こっちにフェードアウトを察させる…みたいな中途半端な引き伸ばしより、よっぽどありがたい。はっきりフラれるのは痛いけど、その痛みには終わりがある。

了解。こっちこそ、ぐいぐい行きすぎたよな。ごめん。はっきり言ってくれてありがとう。
ううん。映画の話できたの、楽しかったのはほんと。元気でね

これで終わり。きれいな玉砕。完敗。スマホを枕元に置いて、しばらく天井見てた。情けないやら、ちょっとだけすっきりするやら、変な気分。何年ぶりかでガチで人を好きになって、何年ぶりかでガチで振られた。ナンパ歴それなりにあって、断られるのなんか日常茶飯事のはずなのに、この振られ方は、過去のどれとも種類が違う重さがあった。母数で見てなかった一人だったから、まともに食らった。

アキさん…大丈夫っすか

ダメージはある。でもアカネが変な引き延ばし方しなかったの、地味に救いだったわ。ちゃんとフッてくれたっつーか。
念のためハッキリ書いとくけど、ここで「もう一回だけ会って」「考え直して」とか食い下がるのは、絶対に無し。相手が自分の言葉で線を引いたら、それがもう最終の答えだ。そこを「押せば変わるかも」で粘るのは、ただの自己満で、相手にとっては迷惑でしかない。下手すりゃ恐怖になる。良かった思い出ごと、最悪の記憶で上書きされる。だから、振られたら、お礼だけ言って静かに引く。それが相手への最低限の礼儀だし、自分の格を守ることでもある。今回、俺は途中まで散々みっともなかったけど、最後のこの一線――引き際だけはギリギリ守れた。それだけは、その日の自分を褒めてやりたい。笑
潔く引いた、その後
正直、数日は普通に引きずった。何しててもアカネのことが頭の隅にいて、ふとした瞬間に自分の送ったLINEを遡って見返しては、「うわ、重っ」「なんだこの長文」って一人で悶絶する。完全に、いつものクールぶってる俺じゃなかった。布団の中で過去の自分の挙動を思い出して悶える夜、あれは何回やっても慣れない。
でも、まあ、後になって思えば、そういう時期も悪くなかった。淡々と母数で人を見てた自分が、計算抜きで、一人の人間にちゃんとガチで惚れられる機能をまだ持ってたって分かった。それはそれで、ちょっとした収穫だ。錆びついてなかった。…って、無理やりにでもポジティブに変換しないとやってられん。笑
で、頭が冷えてから一個わかったことがある。今回、俺がこんなにブザマになったのは、アカネ一人に全部賭けてたからだ。他に会ってる子がいなくて、視野がアカネだけになってたから、一通の返信に一喜一憂して、振られた瞬間に世界が終わった気になった。
普段の俺が淡々と引き際を判断できるのは、別に俺がクールだからじゃない。母数があるからだ。何人かと並行で連絡取ってて、選択肢があるから、一人に固執しないで済む。今回はそれをサボってた。アカネに会う前から、一人に絞り込んでた。だから空回りした。

じゃあ、一人に入れ込まないために、最初からある程度の母数を持っとけってことっすか

そう。冷たいようだけど、選択肢がある状態のほうが、結果的に一人ひとりに余裕を持って向き合える。ガッつかなくて済むからな。

余裕がある人がモテるって、そういう仕組みなんすね

今回それを身をもって証明したわ。逆説的にな。授業料、心にめっちゃ高くついた。笑
そういう「並行で薄く何人かと知り合っておく」のは、街で声かけるよりマッチングアプリのほうが圧倒的にやりやすい。会う前から何人かと連絡が走ってる状態を作りやすいから、自然と一人に固執しなくなる。心の母数って意味でも、アプリで間口を広げとくのはアリだと思う。…まあ、今回の俺はそれをサボった結果がこれなんだけど。笑(ちゃんと紹介できる準備ができたら、どのアプリが母数を作りやすいかは別で書く)
引き方そのものについては、無理に追わない感覚は音信不通になった子の話でも書いた。あっちは「理由も分からず消えた」パターンで、今回は「面と向かってちゃんと振られた」パターン。比べると、ちゃんと言葉でフラれるほうが、後腐れがなくて楽だと今は思う。宙ぶらりんが一番きつい。
逆に「ここから巻き返す詰め方」は落とし方の設計図にまとめてあるけど、今回の俺は、その設計図を一個も実行できなかった見本市みたいな夜だった。知ってることと、惚れた相手の前でそれをやれることは、まったくの別物。これがこの失敗で一番骨身にしみたことだ。
アカネ、元気にしてるかな。連絡はしない。それが、唯一できる礼儀だと思ってる。…で、俺は俺で、また淡々としたいつものスタイルに戻る。次はちゃんと、心に余裕を持って。たぶん。笑
全部実際に使った俺の本音ランキング。目的別の使い分けも載せてる。
この流れの次に読む記事。
読み終わったあとに動きやすいように、連絡、街での流し方、次の場づくりに近い記事を置いています。


