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【立食パーティー体験談】大人数の中で28歳広告代理店女子→アフターでいい雰囲気

【立食パーティー体験談】大人数の中で28歳広告代理店女子→アフターでいい雰囲気
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MEET REPORT / 現場

大人数の中で28歳広告代理店女子→アフターでいい雰囲気

100人規模の立食パーティーに行ってきた話。本命は広告代理店勤務のサオリ(28)。誰とでも数十秒で打ち解ける社交モンスターなのに、本命相手にはなぜか慎重になる子。立食は自由に動けるぶん埋もれやすい。グラス片手の渡り歩き、一度わざと離れて戻る駆け引き、連れの友達まで巻き込む流れで、アフターからいい雰囲気まで持っていった立食パーティー体験談です。

立食パーティー体験談現場読了 14分
01 ENTRY入口を作る02 PLACE現場で動く03 VIBE空気を読む04 NEXT次へ繋ぐ
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TYPEサオリ 28歳
広告代理店
PLACE現場
現場レポ
HOOK現場感を
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今日は立食パーティーの話。婚活パーティーでも合コンでも街コンでもなくて、ホテルの宴会場みたいなデカい部屋に100人くらいがバーッと集まって、グラス片手にウロウロしながら好きに喋る、あの形式な。席が決まってない。番号もない。司会が「では交流タイムです、ご自由にどうぞ」って言ったら、あとはもう各自で泳げ、っていう放牧スタイル。

正直、これが出会いの場として一番”実力差”が出る。着席のやつは運営が席を回してくれるから、黙ってても誰かしら正面に座る。でも立食は、突っ立ってても誰も来ない。自分から動けないやつは、100人いる部屋で一人もまともに喋れずに2時間終わる。逆に動ける人間には、これ以上に自由な場もない。誰のところに何回行こうが、一回離れてまた戻ろうが、全部こっちの裁量。

で、今回いい感じになったのが、広告代理店勤務のサオリ(28)。これがまた厄介な子で、誰とでも数十秒で打ち解ける社交モンスターなのに、本命の相手には妙に慎重になるタイプだった。立食っていう、誰でも喋れちゃう場で、いかにこの子の中で「その他大勢」から抜けるか。今回はその話です。

Scene 01

立食パーティーって、自由なぶん”埋もれる”場でもある

FIELD MEMO

立食パーティー体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

まず、立食パーティーに行ったことない人向けに、空気感から書いとく。

会場は都内のホテルの宴会場。受付でドリンクチケット渡されて、名札(下の名前だけ)を胸に貼って、中に入る。部屋の真ん中に料理がドーンと並んでて、壁際にハイテーブルがいくつか。椅子はほぼ無い。みんな立ったまま、皿とグラス持って喋ってる。これが立食。司会が乾杯の音頭だけ取って、あとは「自由交流」。終わりまでずっとフリー。

着席のパーティーと何がそんなに違うかっていうと、一個に尽きる。動線が自分の自由なこと。これがメリットでもあり、最大の罠でもある。

項目着席ローテ型(運営が回す)立食(自分で泳ぐ)
相手との接触黙ってても順番に来る自分から行かないと一生来ない
持ち時間数分で強制終了・全員平等何分でも・何回でも自由
最大の敵時間が短すぎること人混みに埋もれること
勝ち筋短い時間で印象を刺す何回も顔を出して”濃度”を上げる

立食の「自由」って、聞こえはいいけど、裏を返すと放っておかれる自由でもある。100人いる部屋で、自分から動かなかったら、誰の記憶にも残らずに終わる。料理の前で皿に唐揚げ盛って、それを壁際で一人で食ってる男、毎回いるんだわ。あれになったら終わり。

逆に、動ける人間にはこんなに自由な場もない。気になる子のいるグループに何回でも顔を出せるし、一回離れて時間を置いてまた戻る、みたいな着席じゃ絶対できない動きが全部使える。今日のテーマは、その「立食の自由を、埋もれずに使い倒す」って話。

コウ
コウ

立食って、自由に動けるなら一番ラクそうじゃないすか。なんでそんな難しいんすか?

アキ
アキ

自由すぎるから難しいんだわ。誰も「次あなたの番です」って言ってくれない。100人の中で自分を見つけてもらうの、けっこう大変だぞ。突っ立ってるだけのやつ、マジで誰とも喋らず帰るからな。

コウ
コウ

あー…放牧された結果、ぼっちで草食ってる感じっすか。

アキ
アキ

例えが雑だけど、まあそういうこと。笑 だから立食は「立ち回り」が全部なんだよ。

Scene 02

会場に着いたら、まず”立つ場所”を決める

で、ここからが立食の立ち回り。着いて最初にやるのは、ナンパでも口説きでもなくて、どこに陣取るか決めること。これがデカい。

立食には、人の流れがある。みんな最初に料理を取りに真ん中へ行って、皿を持って壁際に散る。つまり料理エリアと壁際を結ぶ「動線」上には、必ず人が通る。俺はいつも、そこに近いハイテーブルを一個キープする。皿とグラス置けて、かつ人が前を通る場所。ここに立ってると、自分から全方位に動かなくても、向こうが勝手に近くを通ってくれる。

逆に一番ダメなのが、部屋の隅っこのテーブル。落ち着くけど、誰も通らない。隅に行った時点で、その日の出会いの母数が半分以下になる。立食は「立ち位置」で接触のチャンスが何倍も変わる。座る場所がない代わりに、立つ場所が席順みたいなもん。

コウ
コウ

立つ場所まで考えるんすか。そんな変わります?

アキ
アキ

変わる変わる。料理の近くに立ってるだけで「あ、それ美味しいですか?」って向こうから話しかけられること、普通にあるからな。隅っこに逃げたら、その一言すら来ない。

それともう一個、立食で最初にやっとくと効くのが、会場の”スタッフ”と軽く喋っておくこと。ドリンク配ってる人とか、運営の人。これは口説きとは関係なくて、自分を「この場に馴染んでる人」に見せるための地ならし。

スタッフ様
スタッフ様

ドリンク、何になさいますか? ハイボールとワインと、あとカクテル系もありますよ

アキ
アキ

じゃあハイボールで。…ってか今日、人めっちゃ多いっすね。いつもこんな来るんすか?

スタッフ様
スタッフ様

今日は多いほうですね。100名超えてます。後半になると皆さん動くんで、もっと混みますよ

これで「今日は100人いて、後半さらに混む」っていう情報が取れた。地味だけど、立食は後半に向かって人がどんどん流動的になるのが分かってると、動くタイミングを計れる。序盤でガツガツ全員と挨拶するより、後半の混雑で自然に距離が詰まるのを待つ、みたいな配分が組める。

で、ハイボール片手にテーブルに戻った頃、最初に視界に入ったのがサオリだった。何が目立ったって、その子の周りだけ、やたら笑い声がする。男女混じった4〜5人の輪の真ん中で、サオリが何か喋るたびにみんな笑ってる。明るくて、よく通る声で、身振りがでかい。あー、あれは場慣れしてる子だな、ってひと目で分かった。…と同時に、ちょっと面倒くさそうだな、とも思った。ああいう「みんなの中心にいる子」は、誰にでも愛想がいいぶん、本気で誰かを選んでる感じがしない。

Scene 03

サオリと初接触。”社交モンスター”は全員に優しい

しばらくテーブルで様子を見てたら、案の定、サオリの輪は人が入れ替わりながらずっと盛り上がってた。男が一人抜けたら、別の男がスッと入る。サオリはその全員に、分け隔てなく明るく対応してる。完全に会場の人気者

普通の男は、ああいう輪に「入りたい」と思って近づく。でも俺は、いったん近づかなかった。理由は単純で、あの輪に正面から入っても、”順番待ちの男の一人”にしかならないから。みんなが群がってる中心に突っ込むのは、立食で一番効率が悪い。

代わりにやったのは、料理を取りに行くついでに、サオリの輪の”端”を通ること。狙ったわけじゃなく、自然な流れで近くを通る。そしたら、ちょうどサオリが料理を取りに動いたタイミングと重なった。皿を持ったサオリと、料理台の前で隣り合わせになる。

サオリ

あ、すみません。…ねえ、これ何だと思います? ローストビーフかと思ったら違うっぽくて(笑)

サオリ
アキ
アキ

えー、どれ。…いや知らんけど、たぶん牛。色的に。自信はない。

サオリ

自信ないんかい(笑)まあ食べりゃ分かるか

サオリ

開始一発目がこれ。向こうから「これ何だと思います?」って振ってくる。完全に人見知りゼロ。誰に対してもこのテンションなんだろうな、ってのが、逆に最初の一言で分かった。だから俺も、ここで頑張って気の利いたことを言おうとしなかった。「知らんけど、たぶん牛」で雑に返す。社交的な子に張り切って合わせにいくと、向こうの土俵で”その他大勢の愛想がいい男”に並ぶだけだから。

案の定、サオリはこの雑な返しに、ちょっと面白がる顔をした。

サオリ

なんか適当ですね、その感じ(笑)みんなもっとちゃんと喋ってくれるのに

サオリ
アキ
アキ

いや、肉の正体に本気出されても困るでしょ。笑 仕事なに系の人ですか、こういう場慣れてそうだけど。

サオリ

あー、広告(笑)人と喋るのだけは仕事柄、得意なんですよ。それしか取り柄ないとも言う

サオリ
アキ
アキ

なるほどね。道理で。さっきの輪、完全にサオリさん中心だったもん。あれプロの動きだわ。

サオリ

見られてた(笑)やだ、職業病なんですよ、場が静かだと耐えられなくて

サオリ

ここで分かったのが、サオリの「社交的」は、性格半分・職業半分だってこと。広告代理店で、人を盛り上げたり場を持たせたりが仕事。だから誰に対しても感じよく振る舞えるけど、それは本心とは別のスイッチ。みんなに優しいのは、優しくできる訓練を積んでるだけで、本気で誰かに気を許してるわけじゃない。これが、後でデカいヒントになる。

コウ
コウ

え、そんな喋り上手な子、めっちゃやりやすいんじゃないすか? 会話続くんでしょ?

アキ
アキ

それが逆なんだよ。会話は続くけど、全員と続いちゃうの。誰とでも盛り上がれる子を落とすのが、一番むずい。”楽しい”だけだと、その他大勢に埋もれる。

肉ネタの立ち話で、たぶん3分くらい。いい感じに笑ってたけど、ここで俺はあえて長居しなかった。「じゃ、肉食べます。ごちそうさまでした、肉ソムリエさん」みたいな雑な挨拶で、サオリの輪には戻らず、自分のテーブルに引いた。

これが立食の最初の一手として効く。社交的な子は、男が自分の輪に「入りたがる」のを見慣れてる。みんな居座ろうとする。そこを、こっちは一回サラッと離れる。“居座らない男”は、誰でも喋れる立食の中で、ちょっとだけ毛色が変わって見える

Scene 04

一度わざと離れて、二回目・三回目で”濃度”を上げる

ここからが、立食ならではの本番。「同じ子のところに、時間を置いて何回も顔を出す」って動き。

着席のパーティーだと、一回離れた子とはもう会えない。運営が席を回す仕組みだから、自分の意思で「もう一回あの子と」が基本できない。でも立食は違う。離れても、戻れる。何回でも。これが立食の最強の武器で、一回の長い会話より、短い再会を3回積むほうが、相手の中の”濃度”が上がる

サオリと肉ネタで喋ってから、20分くらい間を空けた。その間、俺は俺で別のグループに混ざって普通に喋ってた。立食は本命一人をずっと見張ってると不自然だし、何より他で喋ってるほうが「余裕のある人」に見える。で、頃合いを見て、二回目。今度は飲み物を取りに行く動線で、またサオリの近くを通る。

サオリ

あ、肉ソムリエ(笑)さっきの、結局ローストビーフでしたよ

サオリ
アキ
アキ

おっ、報告ありがとうございます。じゃあ俺の「たぶん牛」、半分当たってたな。ドヤらせて。

サオリ

半分て(笑)牛は牛でしょ、ローストビーフ

サオリ
アキ
アキ

だろ。じゃあ全部当たってたわ。最初から牛って言ったし。

サオリ

調子いいなー(笑)

サオリ

二回目は、一回目の「肉ネタ」を引きずれるのがいい。ゼロから話さなくていい。立食の再会は、前の会話の続きから始められる。「肉ソムリエ」っていう、二人だけの小さいあだ名みたいなのが、勝手にできてる。これが二回目の強み。

で、二回目もまた短く切った。「じゃ、また後で。肉以外の報告も待ってます」って。三回目で戻る伏線だけ置いて、また離れる。

コウ
コウ

また離れるんすか…。せっかく盛り上がってるのに、もったいなくないっすか?

アキ
アキ

もったいなくない。立食はな、一回で長く喋るより、短いのを何回も重ねたほうが効くんだよ。会うたびに「あ、また来た(笑)」が積み重なる。それが”特別”になっていく。

コウ
コウ

あー、回数で刷り込むみたいな。

アキ
アキ

そうそう。100人いる中で、サオリの記憶に何回も出てくる男になる。一回ドカンと喋るより、こっちのほうが残るんだわ。

そして三回目。ここで一個、仕掛けを変えた。今までは料理や飲み物の「ついで」を装って近づいてたけど、三回目は明確に”サオリに会いに来た”のを匂わせた

アキ
アキ

あのさ、もう何回も来てるから正直に言うけど、俺たぶん、この会場でサオリさんとしか3回も喋ってないわ。笑

サオリ

え(笑)ほんとに? 私は…まあ、いろんな人と喋ってますけど

サオリ
アキ
アキ

だよな。サオリさんは全員と喋ってる。でも俺は、サオリさんとしか喋ってない。この差、地味にずるくない?

サオリ

……なにそれ(笑)ちょっと、不意打ちなんですけど

サオリ

ここ。今まで「肉ソムリエ」でふざけてたテンションのまま、「俺はあなたとしか喋ってない」を、重くなく落とす。社交的な子は、自分から全員に愛想を振りまいてるぶん、“自分だけを見てる男”の存在に、逆に弱い。誰にでも優しい子ほど、誰か一人に絞られた経験が意外と少ない。だから、ここでサオリの社交スイッチが、ちょっとだけ「素」に戻った。「不意打ち」って言葉が出たのが、その証拠。

Scene 05

慎重な”素のサオリ”を引っぱり出す

三回目で、サオリの中の何かが変わったのは分かった。ここから、本命に対して慎重になるっていう、この子の本性に踏み込んでいく。

社交モンスターのサオリだけど、「不意打ち」のあと、急にちょっと口数が減った。さっきまでのマシンガントークが、少し落ち着いて、こっちの様子をうかがう感じになった。愛想のいい表面の下に、本当はかなり慎重な子がいる。これが見えた瞬間、俺の中で「あ、この子いける」に変わった。

サオリ

あのさ、こういうの言うのもアレなんですけど…私、ああやって喋ってるわりに、人のこと結構警戒してて(笑)

サオリ
アキ
アキ

あー、なんとなく分かる。全員に優しい人って、逆に誰にも本気で気許してなかったりするもんな。

サオリ

……それ、初めて言われた。当たってて、ちょっとやだ(笑)

サオリ

「初めて言われた」が出たら、表面の社交を一枚めくれた合図。サオリは仕事柄、誰とでも喋れる。でもそれは”営業スマイル”の延長で、本心では人を選んでるし、警戒してる。みんなが「サオリさん明るくて楽しい!」で止まってるところを、俺は「楽しいけど、実は慎重な人でしょ」まで言った。社交的な子は、明るさを褒められ慣れてる。だから明るさじゃなくて、その奥の慎重さを見抜かれると、一気にこっちを「分かってる人」認定する。

アキ
アキ

いや責めてないよ。むしろ正解だと思う。こういう100人来る場で、全員に本気出してたら身が持たんでしょ。

サオリ

そうそう! 分かってくれます? みんな「サオリちゃん誰とでも仲良くなれていいね」って言うけど、別にそんな、全員とは仲良くなりたくないんですよ(笑)

サオリ
アキ
アキ

わかるわ。愛想と本音は別だもんな。…で、今は本音モードと営業モード、どっちで喋ってんの。

サオリ

……ずるい質問(笑)たぶん、ちょっとだけ本音、です

サオリ

「ちょっとだけ本音」。この一言が、今日の一番の収穫だった。100人に営業スマイルを配ってたサオリが、俺の前でだけ「本音モード」を少し開けた。立食っていう”誰でも喋れる”場で、これは大きい。みんなが「楽しい会話」止まりのところを、一人だけ”本音”の側に入った

ここで欲張らないのも大事で、本音モードを引き出せたら、また一回ちょっと引く。ずっと深い話をすると重くなるし、サオリみたいな慎重な子は、急に距離を詰められると逆に身構える。だから「本音モード、もうちょい後でまた聞かせて」くらいで、一回離した。離すたびに、サオリが次に俺を見つける目が、ちょっとずつ変わってくるのが分かった。

Scene 06

連れの友達を巻き込んで、二人になる流れを作る

立食パーティーで、本命と最後に二人になるための一番の壁、それは連れの友達

サオリには、最初から一緒に来てる女友達がいた。さっきの輪にもいた、ちょっとおとなしめの子。名前はマナミ。サオリが社交の塊なら、マナミは逆で、人の後ろにいるタイプ。立食みたいな大人数の場だと、こういう子はサオリにくっついて動く。つまりサオリを連れ出すには、マナミをどうにかしないといけない

ここで、合コンや街コンなら相棒に友達を任せる、って手が使える。でも今日の俺はソロ参加。相棒がいない。だから立食ならではの手を使った。マナミ自身を、輪の中で”立てる”

おとなしいマナミは、サオリの陰でずっと聞き役に回ってた。立食の大人数だと、こういう子は本当に一言も喋らないまま終わる。だから俺は、サオリと喋る合間に、わざとマナミに話を振った。

アキ
アキ

ってか、マナミさんはサオリさんと長いんですか? さっきからツッコミの間が完璧なんだけど。笑

マナミ

あ、えっと…大学から、なんで、もう10年くらい(笑)ツッコミは、まあ慣れで

マナミ
サオリ

ちょっと、マナミに振らないでよ(笑)この子、私がいないと喋らないんだから

サオリ
アキ
アキ

いや喋ってるじゃん。10年の相方だと、ツッコミも仕上がるんだな。

マナミ

ふふ、相方って(笑)まあ、サオリの保護者みたいなもんです

マナミ

これが地味に効く。立食でおとなしい子は放置されることに慣れてる。だから一回ちゃんと拾ってもらえると、その男に好感を持つ。マナミが俺に「いいやつ」認定をくれると、後でサオリを連れ出すとき、マナミが邪魔をしない。むしろ味方になる。本命の友達を、敵にも障害にもせず、最初に”こっち側”にしておく。これはソロの立食で、相棒の代わりにやる動きだった。

コウ
コウ

あー、友達のほうを先に味方につけるんすね。でもソロだと、二人になるとき友達どうするんすか?

アキ
アキ

そこは無理に引き剥がさない。立食は自然に解散の流れが来るから、その時にマナミさんが「私もう帰るね」って自分から言ってくれるように、先に良い関係作っとくんだよ。敵にしてたら、絶対そうはならん。

実際、終盤に近づいてきたら、マナミのほうから流れができた。立食って、後半になると「そろそろ帰る組」と「もう少し残る組」に自然と分かれる。マナミは元々、大人数の場で疲れるタイプ。

マナミ

サオリ、私そろそろ限界かも…人多いの疲れちゃって(笑)先帰ってもいい?

マナミ
サオリ

あ、ごめん全然! 無理させたね。…私は、んー、どうしよっかな

サオリ
マナミ

(小声で)…サオリは残れば? この人と。私のことは気にしないで(笑)

マナミ

マナミ、最後に完全に背中を押してくれた。これが、最初にマナミを立てておいた配当。本命の友達を味方にしておくと、別れ際に向こうから”二人にしてくれる”。ソロでも、相棒がいなくても、立食はこの流れが作れる。むしろ、おとなしい友達は自分から先に帰りたがることが多いから、そこを丁寧にケアしておくだけでいい。

Scene 07

会場を出て、アフターへ。社交スイッチを切らせる

マナミが帰って、サオリと二人になった。…とはいえ、会場の中はまだ人がいる。サオリは「会場にいる限り、社交モード」が抜けない子だから、ここはさっさと外に連れ出すのが正解だった。

アキ
アキ

正直さ、ここだと人多くて、サオリさん”営業モード”抜けないでしょ。笑 会場、そろそろ終わりっぽいし、出てどっか軽く飲み直さない? 1杯だけでも。

サオリ

営業モード(笑)バレてる。…うーん、1杯だけなら

サオリ
アキ
アキ

お、よかった。サオリさんが営業しなくていい、静かなとこ探すわ。嫌になったら速攻帰っていいから。

サオリ

その”速攻帰っていい”が、逆に帰りづらいんですけど(笑)

サオリ

誘い方のポイントは2つ。1つは、「営業モードを抜く場所に行こう」っていう、この子だけに刺さる口実を使ったこと。「2人で飲みたい」じゃなくて、「社交しなくていい場所」。サオリの一番のしんどさ(誰にでも気を使っちゃう)を、口実にした。もう1つは、いつも通り逃げ道を残すこと。「嫌になったら速攻帰っていい」。慎重な子に断定で誘うと身構えるから、選ばせる。

会場を出て、近くの静かなバーへ。カウンターっぽい、横並びで座れる店。ここでサオリが、面白いくらい変わった。会場であんなにマシンガンだった子が、二人になって、人混みから離れた瞬間、急にトーンが落ちた。

サオリ

…なんか、こうやって二人だと、急に喋ること無くなるんですよね、私(笑)

サオリ
アキ
アキ

だろうな。さっきまで100人分喋ってたもん。今、電池切れの顔してるよ。

サオリ

電池切れ(笑)あー、ほんとそれ。家帰ると毎回これなんですよ、無言

サオリ
アキ
アキ

じゃあ今、無理に喋らんでいいよ。営業時間外でしょ、今。

サオリ

……うん。営業時間外(笑)なんか、それ言われると楽

サオリ

ここがこの夜の肝だった。社交的な子の本音って、「ずっと喋ってるのは仕事で、本当は無言でいたい」だったりする。サオリも、家ではずっと無言で電池を充電してるタイプ。だから俺は、会場の延長で盛り上げようとせず、逆に「喋らなくていい」って許した。みんながサオリに”楽しい会話”を期待する中で、一人だけ「黙っててもいい相手」になった。

コウ
コウ

え、喋り上手な子なのに、わざわざ喋らせないんすか? 逆じゃないっすか?

アキ
アキ

逆だからいいんだよ。喋るのが仕事の子は、”喋らなくていい相手”が一番ありがたいの。みんなが盛り上げてって求める中で、こっちだけ何も求めない。そこで気が抜けるんだよな。

横並びのカウンターだと、無理に顔を見合わせて喋らなくていいから、こういう「沈黙してもいい空気」が作りやすい。サオリは、肩の力が抜けたあと、ポツポツと、会場では絶対しない話をし始めた。仕事のしんどさ、ずっと明るくいなきゃいけないプレッシャー、本当は人見知りなんだって話。営業モードのサオリしか知らない人が聞いたら、別人だと思うやつ。

このへんの「二人になってから、相手の素をどう引き出すか」って、出会いが立食でもアプリでも結局おなじ筋肉で、連絡先を交換した後の距離の詰め方は前に連絡先交換後のLINEの記事にも書いた。場の入口がどんなに賑やかでも、二人になってからやることは地続きだなと思う。

Scene 08

いい雰囲気で、その日のうちに

バーで1時間ちょい。会場のマシンガントークがウソみたいに、サオリは静かで、よく笑う、素の子になってた。「営業時間外」を、二人とも気に入って、そのワードでずっとふざけてた。

終電が近づいてきた頃、空気が出来上がってるのは、お互いなんとなく分かってた。俺は無理に引き止めず、軽く投げた。断られたら「だよね、また今度ちゃんと飲も」で気持ちよく送るつもりだった。サオリは慎重な子だから、ここで押したら一瞬で営業スマイルに戻って、距離を取る。それは分かってた。

アキ
アキ

終電そろそろか。…正直もうちょい一緒にいたいけど、無理はさせたくないな。サオリさん、今日めっちゃ気疲れしてたろうし。

サオリ

……ねえ、それさ。私のこと気遣ってるフリして、ちゃっかり誘ってません?(笑)

サオリ
アキ
アキ

バレた。笑 まあ、営業時間外の人に無理強いはしないよ。帰るなら送る。

サオリ

……んー。営業時間外だから、正直に言うと。もうちょい、一緒にいよっかな

サオリ

サオリが、グラスの縁を指でなぞりながら、ちょっと笑って、それから「営業時間外だから正直に言うと」って前置きして、そう言った。会場であんなに全員に愛想を振りまいてた子が、最後に俺の前でだけ”本音モード”で出した答えだった。

アキ
アキ

結論だけ言っとくと、そのまま二人でいい雰囲気になって、お持ち帰りは成功。100人に営業してた子が、最後は営業時間外で素になってくれた夜だったわ。この先はさすがに省略な。笑

毎回しつこく書いてるけど、これは全部、合意のある大人同士の話。サオリは酔いつぶれてなかったし、こっちが押し切ったんじゃなくて、お互いの空気で自然にそうなった。むしろサオリみたいに、表面が明るくて愛想がいい子ほど、本音で「嫌」を言うのが苦手なこともある。だから「営業スマイル」が戻ってきたり、間が不自然だったら、こっちが引く。少しでもそう見えたら、終電で送って「いい夜だった」で終わる。誰にでも優しい子を、その優しさに甘えて雑に扱うのが、一番ダメだと思ってる。

コウ
コウ

立食って、自由すぎて難しいって言ってたのに、ちゃんと持ってってるじゃないすか…

アキ
アキ

自由だからこそ、動き方で差がつくんだよ。100人いる中で、何回も顔出して、友達も立てて、最後に”営業時間外”を作った。立食は突っ立ってたら終わりだけど、泳ぎ方さえ分かれば、一番自由でやりやすい場でもあるわ。

Scene 09

その後。立食は頻度が低いから、アプリと二本立てにしてる

サオリとはその後も続いてる。立食で会った子の面白いとこは、会場で見せてた”営業の顔”と、二人のときの”素の顔”のギャップを、最初から両方知ってること。だから連絡を取り合うときも、変に取り繕う期間がない。最初から素を見せてくれてるから、話が早い。

社交的な子との連絡は、こっちまで盛り上げにいかないのがコツ。サオリは仕事で散々人を盛り上げてるから、プライベートのLINEまでテンション高いと疲れる。むしろ「今日も営業お疲れ」「電池切れてない?」くらいの、力の抜けたやつが効く。重い長文も、テンション高すぎるのも、どっちもナシ。会った直後にベタベタしすぎないのは、相手が明るかろうが慎重だろうが共通で、この温度感は前に書いた落とし方の設計図の記事でも触れた、相手のペースに合わせるって話と地続きだなと思う。

サオリ

この前は楽しかった(笑)次は、最初から営業時間外の私で会いたいかも。あの会場の私、ほぼ別人だったでしょ

サオリ
アキ
アキ

別人すぎてビビったわ。笑 いいよ、次は最初から素のサオリさんで。営業スマイル禁止な。

ただ、正直に言っておくと、立食パーティーは、そんなに頻繁に開催されないのが弱点。ちゃんとした規模のやつは、月に何回もない。今回みたいに100人の中でサオリみたいなドンピシャの子に当たって、しかもアフターまで行けるのは、わりと運も絡む。立食の開催を待ってるだけだと、出会いの数が安定しない。

だから俺は、立食みたいな”濃いけど回数の少ない”出会いと並行して、マッチングアプリも回してる。アプリなら、立食の開催日を待たなくても、いつでも自分のペースで母数を作れる。立食が「100人の中で、何回も顔を出して一人に絞る」リアル版なら、その”母数”の部分を日常的に増やせるのがアプリ、って棲み分け。立食=イベント型、アプリ=常時稼働型で二本立てにすると、出会いの波が安定する。アプリごとの違いは、ちゃんと紹介できる準備ができたらまた別で書く。

ちなみに、同じ「大人数で出会う場」でも、形式が違うと攻め方がここまで変わるのは面白い。運営が席を回してくれて、短い時間で勝負する着席型の婚活パーティーの記事と、今回の自由に動ける立食は、同じ”パーティー”でも全然別物だった。着席は「来た相手をどう刺すか」、立食は「自分から何回泳いで濃度を上げるか」。あと、自分で場を主催して回す側に立つ合コン幹事術の記事も書いてるけど、参加者として大人数の中を一人で泳ぐ立食とは、また違う頭の使い方がいる。どの場が向いてるかは人によるから、いくつか試してみるのがいいと思う。

今日の立食パーティーはこんな感じ。料理の前で「これ何の肉?」から始まって、肉ソムリエとか言われながら何回も顔を出して、社交モンスターの”営業の下の慎重さ”を当てて、友達のマナミさんも立てて、最後は「営業時間外」で素にさせた。立食は、突っ立ってたら100人の中で一人も喋れずに終わる場だけど、泳ぎ方さえ分かれば、誰のところに何回でも行ける、一番自由な場でもあった。…まあ、最強の社交モンスター相手に、こっちの武器が「黙ってていいよ」だったってのは、ちょっと締まらないけどな。笑

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