大衆チェーンの相席居酒屋で24歳と乾杯した夜
大衆チェーンの相席酒場に一人で突撃した夜の話。男は10分課金で飲み食べ放題、女は無料、卓が合わなきゃモバイルオーダーで席替え希望を出すと店員が次のテーブルへ運んでくれる。最初は全然噛み合わなかった2対2の卓で、24歳のワカナと「安い店知ってる自慢」で急に距離が縮んだ。システムと正直な感想を実況する。
アパレル販売PLACE現場
現場レポHOOK場の空気を
崩す流れ
相席酒場、行ってきた。チェーンで全国にある、あのデカい相席居酒屋のやつ。
俺は相席系をひと通り回ってて、一人飲み専用のTHE SINGLEの回とか、移動が自由な立ち飲み相席バーの回とか書いてきた。あの2つはどっちかというと「静かめ」「自分のペースで動く」系。今回の相席酒場は真逆で、大箱・ガヤガヤ・回転が速い。店の規模も人の数も別格。
で、結論から言うと、最初に通された卓は完全に空振りだった。会話が一個も噛み合わなくて、心の中で「席替えするか」までいってた。そこからモバイルオーダーで席替え出して、運ばれた次の卓にいたのが24歳のワカナ。最初はやっぱり噛み合わなかったんだけど、ひょんな話で急に距離が縮んだ。今日はその話と、相席酒場のシステムの実用メモ。
相席酒場ってどんな店? 10分課金・女子無料・席替えは店員任せ
相席酒場体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
まず店の仕組みから。相席酒場は大衆チェーン型の相席居酒屋で、雰囲気はクラブっぽいラウンジじゃなく「めちゃくちゃ明るくて広い普通の居酒屋」。ただし普通の居酒屋と違って、男女が一組ずつテーブルにセットされて、合わなきゃ卓を替えていける。
骨子はこんな感じ(※いずれも執筆時点の目安。料金も運用も変わるんで、行く前に必ず公式サイトで最新を確認してくれ)。
| 項目 | 相席酒場(執筆時点の目安) |
|---|---|
| 店の規模 | 大箱。フロアが広くて卓数が多い・ガヤガヤ系 |
| 男性料金 | 10分単位の時間課金。執筆時点で平日10分715円・週末10分825円(税込)目安。飲み・食べ放題込み |
| 女性料金 | 基本無料(飲み・食べ放題) |
| 深夜料金 | 22時以降は男性料金に1割程度加算されることが多い |
| 注文 | モバイルオーダー(卓のQRから自分のスマホで頼む) |
| 席替え | モバイルオーダーから「席替え希望」を出すと、店員が次のテーブルへ案内 |
| 相手なし時間 | 相席相手がいない待ち時間も飲み・食べ放題は使える |
ここの肝は「席替えが店員任せ」ってとこ。立ち飲みは自分の足でフラフラ別卓に移るけど、相席酒場は自分で席を立たない。スマホでポチッと席替え希望を出すと、店員が「次ご案内します〜」って向こうの卓まで運んでくれる。客は座ったまま、相手のほうが入れ替わっていく。気まずく自分から立ち上がる必要がないのが、地味にラク。
もう一個デカいのが10分課金だけど飲み食べ放題が込みってとこ。ラウンジ系の分課金は「ドリンク別・チャージ別」で、ハズレ卓に座ってると財布の中身が秒で溶ける感覚がある。相席酒場は時間で増えはするけど、飲み食いはやり放題だから、同じ「時間が金」でも体感の焦りはマシ。空振りの待ち時間も唐揚げ食ってればいい。笑

席替えって、自分で「替えてください」って言うの、けっこう勇気いりません? 目の前の卓に聞こえそうで。

それがスマホでポチるだけだから、誰にも何も言わなくていいんだわ。店員が来て自然に「移動でーす」ってやってくれる。あの設計、考えたなと思う。
ちなみに「相席屋・ラウンジ・バー・一人飲み系、結局どれが自分向きなの」って全体の地図は、形態ごとの違いを相席全形態の比較記事にまとめてある。相席酒場みたいな大箱が合うか、もっと静かな箱が合うかは人によるんで、迷ってる人はそっちを先に読むと早い。
入店。最初に通された卓が、見事に空振りだった
平日の21時前、仕事終わりに一人で入店。雑居ビルの上のほうの階で、エレベーター降りた瞬間からもう中の音が漏れてる。ドア開けたら、想像の倍ガヤガヤしてた。広い。卓が何十とあって、あちこちで男女のグループが盛り上がってる。THE SINGLEのあの静けさとは完全に対極の世界。
受付でシステムの説明を受けた。料金、席替えの出し方、禁止事項あたりをサラッと。男一人だと伝えたら、すぐ案内された。

お一人様ですね。ご注文も席替えのご希望も、卓のQRからスマホでできます。お相手が合わなければお気軽に席替え出してください、すぐ次へご案内しますので。

あ、はい。……「合わなければお気軽に」って、けっこうドライに言うんすね。笑

そういうお店なので(笑)。みなさんガンガン替えますよ。
このドライさ、嫌いじゃない。出会い目的の店だってのを店側も全員分かってて、変に取り繕わない。
で、最初に通されたのが女2人組の卓。挨拶して座ったんだけど……これが見事に何も起きなかった。2対2、っていうか俺は一人だから1対2なんだけど、片方の子はずっとスマホ見てて、もう片方の子も生返事。

どうも、おつかれさまです。お二人は会社の人同士すか?
あー……はい。そんな感じです。


(沈黙)……いや、これ、俺が悪いんじゃなくて空気がもう完成してるやつだ。
別に向こうが悪いわけじゃない。たぶん前の卓の男のノリを引きずってたか、単純に今日はそういう気分じゃなかったか。相席酒場あるあるで、卓に座った時点でその卓の「温度」がもう決まってることがある。冷えてる卓を一人で温め直すのは無理ゲーなんで、無理に粘らない。唐揚げ一個つまんで、スマホ開いて、席替え希望をポチッと出した。
我慢して喋り続けないで、サクッと替えられる。これが相席酒場の一番ありがたい仕様だと、この時点で実感した。立ち飲みなら自分で「飲み物取ってくる」って離脱する手間がいるけど、ここはボタン一個。
席替えで運ばれた次の卓が、ワカナだった
5分くらいで店員が来て、「次のテーブルにご案内しまーす」。自分は荷物持って付いていくだけ。運ばれた先が、また女2人組の卓。
座って顔を上げたら、片方の子と一瞬目が合った。明るい色のニットにジャケット羽織った、からっとした感じの子。これがワカナ。もう一人は隣でメニュー見てる、おとなしめの友達。
ただ、ここでもいきなり盛り上がったかというと、全然そんなことはなかった。笑 最初のやり取り、普通に噛み合ってない。

どうも、席替えで流れてきました。よろしくっす。
はーい、どうも。……あ、私たちさっき3組替えたとこ(笑)。


3組。じゃあ俺、4番目の刺客か。緊張するな。
刺客て(笑)。なんか、みんな同じこと聞いてくるから飽きてんだよね、お仕事なんですか〜とか。


あー……俺いま、まさにそれ聞こうとしてた。やめます。
正直(笑)。

笑いは取れたんだけど、そこから一回また失速した。ワカナのほうも、まあ感じはいいんだけど「何組も替えてきて疲れてる」テンションで、定番質問はもう全部スカされる。職業も住んでるとこも趣味も、聞いた瞬間「またそれ?」みたいな顔をされる。完全に手詰まり。

大箱で何組も替えてる子って、もう質問が全部既出なんすね。地獄じゃないっすか。

そう。回転が速い店の弊害な。テンプレ質問は向こうが100回答えてる。だから俺もテンプレ捨てるしかなかった。
で、どうしたか。質問やめて、目の前のモバイルオーダー画面の話をした。飲み食べ放題のメニューを二人で眺めながら、「これ頼んで全部マズかったらどうする」みたいな、心底どうでもいい話に切り替えた。これが結果的に正解だった。
「安い店知ってる自慢」で、急に火がついた
きっかけは、本当にしょうもないことだった。俺がメニューの飲み放題を見て「ここ放題で来るの普通にコスパいいな、女子タダだし」みたいなことを言ったら、ワカナの目が変わった。
あ、わかる人だ。私それ超大事。安くて元取れる店、めっちゃ詳しいよ私。


お、出た。じゃあ俺の知ってる激安、勝てるか? ハイボール一杯90円の店、知ってる。
90円!? ……いや待って、私もっと安いの知ってる。レモンサワー60円、知ってる。


60円。……負けた。完敗だわ。
ふふん。アパレルの薄給ナメんなって感じ(笑)。

これが効いた。今まで全部スカしてたワカナが、「安い店知ってる自慢」だけは食いついてくる。聞けばアパレル販売で、給料は正直しんどいから飲み代を1円でも安くするのが趣味みたいになってるらしい。で、俺もまあ似たような節約飲みオタクなんで、ここで完全に話が噛み合った。
そっからは安い店の情報交換バトル。あそこの角打ちは缶ビール持ち込みで席だけ借りられるとか、あの立ち食いは19時前に行くと小鉢が無料とか、お互い手の内を出し合う。出会いの会話っていうより、節約仲間のオフ会みたいになってた。笑
え、その小鉢無料の話、どこ。メモる。今メモる。


いや出会いの場でガチでメモる人、初めて見た。笑
だって有益じゃん。お兄さんと違って情報は裏切らないから(笑)。


今さらっと俺disった?
気のせい気のせい(笑)。

ワカナ、酒は強かった。ハイボール頼んでも全然顔色変わらない。で、こういう強い子って「私お酒弱いの〜」って可愛子ぶる子が多い中、ワカナは一切やらない。「強いよ私、めっちゃ飲める」ってカラッと言う。こっちが冗談言うと、必ず冗談で返してくる。会話のラリーが続くタイプ。これがいちばん一緒にいて楽だった。
ちなみに友達のほうは終始おとなしくて、たまにワカナにツッコまれて笑うくらい。役割がきれいに分かれてて、ワカナが回す側、友達が見てる側。大箱の2対2はこのパターンが多い。
店を出て、その「安い店」へ。検証会という名の二軒目
10分課金だから、座ってるあいだも時計はチャリチャリ回ってる。盛り上がってきたタイミングで、深追いせず外に流すのが大箱の連れ出しのコツ。で、今回は口実を作る必要すらなかった。だって、さっきまで二人で「安い店自慢」をやってたんだから。

ワカナさ、その60円レモンサワーの店、ここから近いの?
近い近い、歩いて5分。……え、行く感じ?


いや60円は俺も見ときたいだろ。ここ時間で金かかるし、現地で検証しよ。
検証て(笑)。まあ……いいよ。私もその90円のほう、次行きたいから貸し借りってことで。

連れ出しは、相手の一番乗ってる話題にそのまま乗っかるのが一番自然。口説き文句で誘うんじゃなくて、「お前がさっき自慢してた店、見せてくれよ」っていう、向こうの土俵に乗る形。これだと「ナンパされて連れ出される」って構図にならない。本人が案内したくてウズウズしてる店に、こっちが付いていくだけ。
友達は「私はここで満足したから帰る」って、これまたカラッと離脱。ワカナが「だよね、あんた最近すぐ帰るもん」ってイジって、二人でケラケラ笑って、自然に解散。この大箱の店、会計もモバイルオーダー基準でサッと出られる。10分課金の精算だけ確認して、退店。
このへんの「相手の動機に乗って外に出す」っていう段取りは、店の形態が変わっても考え方は一緒で、前に落とし方の設計図でまとめた流れと同じ。場所が大箱だろうが立ち飲みだろうが、芯は「相手が乗ってる方向に乗る」だけ。

相手が自慢してた店に行く、って発想なかったっす。普通こっちのおすすめ店に連れてこうとするじゃないすか。

こっちのおすすめに連れてくのは「俺すごいだろ」になりがちなんだわ。相手の店に行くと、向こうが主役でいられる。気分いいだろ、自分の城に案内するの。
60円のレモンサワーは、本当にあった
歩いて数分、ワカナの言ってた店に着いた。雑居ビルの地下の、めちゃくちゃ狭い大衆酒場。看板に手書きで「レモンサワー60円」ってデカデカと貼ってある。本当にあった。笑

マジで60円だ。嘘だと思ってた。すまん、ワカナの勝ち。
でしょ? ここ私の聖地なんだよね。……あ、でも90円ハイボールの店も今度ちゃんと案内してよ。ウソだったら承知しないから(笑)。


それはガチだから安心して。むしろ案内したくてうずうずしてる。
あ、それは「次もある」前提の言い方だ。ずるいねお兄さん(笑)。


気のせい気のせい。
さっきの私のパクりじゃん(笑)。

狭い店だから、カウンターで肩がくっつくくらいの距離。さっきの大箱のガヤガヤから、急にこのこぢんまりした空間に来ると、二人の声がやけに近く感じる。相席酒場の大箱で温まって、静かめの箱で距離が詰まる、っていうのは前に書いた一人飲みバーの回の流れとも通じる。騒がしい一軒目から落ち着いた二軒目へ、っていう動線は、結局どの店から始めても効く。
60円サワーを何杯か空けて、ワカナの仕事の話とか、節約のこだわりとか、くだらない話が続いた。酒が強いから、二人ともペースが落ちない。冗談を投げると必ず冗談で返ってくる、あのラリーがずっと心地よかった。
なんか、相席で当たった人とこんな飲んでるの、ウケる。だいたい一軒目で解散だもん。


それは俺が4番目の刺客だったからだろ。3組蹴って残った男だぞ。
刺客ずっと言うじゃん(笑)。まあ、安い店知ってる男は強いってことで。

時計を見たら、終電がちらつく時間。ワカナはそのへんもカラッとしてて、もったいぶらない。

終電そろそろか。……この後どうする? 無理ならちゃんと駅まで送るよ。
ん〜。……まだ60円分くらいは飲める気がするんだよね(笑)。


全部酒で換算するの好きだな。笑
アパレルの基本通貨だから。……ま、もうちょい付き合うわ。

結論だけ書くと、そのままいい雰囲気のまま、いい夜になった。詳細はいつも通り省く。
毎回しつこく書くけど、これは合意のある大人同士の話。ワカナは酒が強くて終始シャキッとしてたし、こっちも相手の様子をずっと見てた。嫌そうなら一切引くし、酔って判断つかなくなってる相手に手を出すとか論外。それを線引きできない奴は夜の出会いに向いてない。これだけは形態に関係なく、毎回の前提。
相席酒場の感想と、俺の付き合い方
ワカナとはその後も、たまに「安い店パトロール」みたいなノリで飲みに行ってる。お互い節約飲みオタクなんで、新しい激安店を見つけたら報告し合う仲。連絡もカラッとしてて重くないから、こっちもラク。LINEの距離感のとり方はLINE攻略のまとめに書いた通りで、会った直後にベタつかない、長文連投しない、いつも通り。
で、相席酒場の総評。
良かった点は、まず母数がデカいこと。大箱で席替えが店員任せだから、一晩で何卓も当たれる。今日の俺みたいに1卓目が空振りでも、ボタン一個で次に行ける。立ち上がる気まずさがないのは本当にデカい。10分課金が飲み食べ放題込みなのも、待ち時間や空振りの時間を「飯食う時間」に変換できて、精神的に楽。出会いの「数」を一晩で稼ぎたいなら、相席系の中でもかなり効率がいい箱だと思う。
注意点もはっきりある。回転が速いぶん、女の子側は何組も男と当たってテンプレ質問に飽きてる。今日のワカナがまさにそうだった。「お仕事は」「どこ住み」を順番に聞くと、4番目の刺客は一瞬で蹴られる。大箱では、定番質問を捨てて、その場のしょうもないネタ(俺の場合は安い店自慢)で噛み合うポイントを探すほうが早い。あと当然、当たり卓は運。男余りの時間帯もあるし、冷えてる卓を引く夜もある。10分課金は座ってる限り増え続けるんで、ダラけてると財布だけ削れる。
だから俺の付き合い方は、ここ一本に賭けない。相席酒場は「今夜、生身の人間と何卓も当たりたい」って日の箱で、当たるかはその夜の運。一方で、日々の母数は家でゴロゴロしながら仕込めるマッチングアプリで確保しておく。アプリは事前に何人もと並行で繋がっておけるから、相席が空振りの夜でもアポは途切れない。会って即の大箱と、コツコツ仕込めるアプリ。役割が違うから、両方持っておくのが結局いちばんラク。どのアプリが今おすすめかはマッチングアプリのランキングに整理してある。
全部実際に使った俺の本音ランキング。目的別の使い分けも載せてる。
最後に、これから相席酒場に行く人へ実用面だけ。料金とシステムは変わるんで、行く前に公式サイトで最新の料金と席替えルールを確認すること。一人参戦でも全然いけるけど、テンプレ質問だけは封印して行ったほうがいい。あと当たり前だけど、半個室でも大箱でも、相手が乗ってないのに粘るのだけは無し。席替えがある店なんだから、合わなきゃお互いボタン一個で次に行けばいい。それくらいの温度で行くのが、この店はちょうどいい。

結局、安い店知ってたのが勝因ってことすか。俺もなんか一個、ネタ仕込んどこうかな。

ネタっていうか、お前が素で好きなやつでいいんだよ。安い店でも、サウナでも、ラーメンでも。テンプレ質問より、お前の本当の好きが噛み合うほうが強い。
大箱の相席酒場は、静かに口説く店じゃない。何卓も回って、噛み合うポイントを探して、合った一卓を外に連れ出す。そういう「数で当てる」箱だと思って行くのがいい。俺の場合はそれが60円のレモンサワーだった、って話。
場の空気を崩す読み物へ。
相席、合コン、飲み会で、隣の席やグループを自然に巻き込む記事を続けて読めます。


