助産師28歳、呼ばれたら飛んでいく夜
ペアーズで出会った総合病院の助産師・マナミ(28)。出産に立ち会う仕事で、呼ばれたら飛んでいくオンコール勤務。一度はデート当日に病院から電話が鳴って解散、仕切り直した二回目で一気に距離が縮まった——予定の読めない医療職の女性と会った、ぼかし安全なマッチングアプリ体験談。
総合病院の助産師(オンコール勤務あり)PLACE現場
現場レポHOOK会う前提の
導線
今回はペアーズで会った、総合病院で助産師やってるマナミの話。28歳。先に書いとくと、最後はちゃんといい関係になれた回。ただこの子、一回目のデートは待ち合わせの三十分前に病院から電話が鳴って、そのまま流れた。出産に立ち会う仕事で、呼ばれたら飛んでいく。予定が読めないってこういうことか、っていうのを身をもって知った回だわ。
だからこそ、というか。仕切り直した二回目に会えた時間は、今までのアプリの子の中でもかなり濃かった。命の現場でずっと気を張ってる人が、オフでふっと脱力する瞬間って、こっちが見ててちょっとぐっとくるものがあった。塩で終わりかけたぶん、そのへんも含めて書いとく。
ペアーズの体験談はこれまでも何本か書いてて、生活時間が世間とズレてる人だと、前に会ったパティシエの子の回がそうだった。あの子は朝3時起きで、デートが「昼」になるタイプ。マナミは方向が違って、「いつ会えなくなるか分からない」タイプ。同じ”生活がズレてる医療職”でも、看護師の子と会った前の回は夜勤明けの生活リズムが論点だったけど、助産師はそもそも呼ばれたら現場に飛んでいく仕事で、ズレ方の質が違った。そのへんのサンプルとして読んでもらえればと思う。
プロフの一行目に「予定が急に変わることがあります」
ペアーズ体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
マナミを見つけたのは、ペアーズの「猫が好き」だか「映画好き」だかのコミュニティ経由。写真が三枚あって、一枚目がカフェで撮ったっぽい横顔、二枚目が登山っぽい景色(顔なし)、三枚目が、でかいぬいぐるみを膝に乗せて床に座ってる引きの写真。顔がはっきり写ってるのは一枚だけで、変に盛ってる感じはなかった。
自己紹介を読んで、おっと思った。一行目がこれ。
- 仕事の都合で、約束が急に変わることがあります。先に謝っておきます
- 病院勤めです。シフトと、たまに呼び出しがあるので連絡まめじゃない時があるかも
- 休みの日は一日中だらけてます。ギャップで引かれることあります(笑)
- 真剣に出会いたいので、軽い人はごめんなさい
「約束が急に変わることがあります、先に謝っておきます」を一行目に置く子、なかなかいない。普通は自分の都合の悪いところは後ろに隠すか、書かない。それを真っ先に、しかも謝りながら置いてる。この時点で「ちゃんとした人だな」っていうのと、「でもこれ、会うまでが大変そうだな」っていうのが同時に来た。
職業はプロフには「病院勤め」としか書いてなかった。何の仕事かは、メッセのやり取りの中で向こうから言ってきた。

約束が急に変わるって、なんか会う前から心折れそうじゃないすか。

正直ちょっと身構えた。笑 でも先に正直に書いてくれてるぶん、こっちも腹くくれるんよ。隠して当日いきなりドタキャンされるより、よっぽど信用できる。
マッチして、最初のメッセは俺から。返信のテンポは、来る時は早いんだけど、ぱったり一日来なくなる時もある。波があった。
返信おそくてすみません。昨日ちょっと現場が長引いて、家帰って気絶してました(笑)


気絶。笑 お疲れさまです。無理に返さなくていいんで、起きてる時でいいすよ。
そう言ってもらえると助かる…なんか急かしてくる人多くて

「現場が長引いて気絶してた」。この時点で、ただの病院事務とかじゃなくて、けっこう体力使う現場仕事なんだなっていうのは分かった。何の仕事か聞いたら、あっさり「助産師です」って返ってきた。
「出産って、いつ始まるか誰にも分からないんですよ」
助産師、って言われて、正直最初ピンとこなかった。看護師さんとは違うんですか、みたいな間抜けな質問をしてしまった。そしたらマナミ、嫌な顔ひとつせず(メッセだから顔は見えないけど)、ちゃんと教えてくれた。
ざっくり言うと、お産に立ち会う仕事です。赤ちゃん取り上げる係(笑)


え、それめちゃくちゃ責任重い仕事じゃないすか…
まあ(笑)でも一番きついのは責任より、いつ呼ばれるか分かんないことかも

「いつ呼ばれるか分からない」。ここがこの子の生活の核なんだな、っていうのがこの一言で分かった。マナミ曰く、出産っていうのは時間を選んでくれない。真夜中だろうが、自分の休みだろうが、担当の人が産気づいたら呼ばれる。オンコールっていうらしい。待機の日は、お酒も飲めないし、遠出もできない。電話が鳴ったら三十分で病院に着ける場所にいなきゃいけない。
俺、その話を聞いてて、なんかその仕事のスケール感に普通に聞き入ってしまった。ナンパとかアプリとか言ってる俺の世界と、命がいつ生まれるか分からなくて電話握りしめてる世界が、同じ街の中にあるんだな、っていう。

待機の日って、家でじっとしてるんすか。それしんどくないすか。
慣れた(笑)でもデートの約束はしにくいよね。だから最初に謝ってるの

ここで、プロフの一行目につながった。「約束が急に変わることがあります、先に謝っておきます」。あれは盛らない自己紹介とかいう話じゃなくて、この人の生活そのものの説明だったわけだ。納得した。仕事の話を、重くも自慢でもなく、ただの「自分の生活の事情」として淡々と話す感じが、変に達観してなくて良かった。
当日、待ち合わせの三十分前に電話が鳴った
初アポは、向こうのオフの日に合わせて土曜の夕方、駅の近くのちょっといい感じの店を予約した。マナミからは「待機じゃない日にしたから大丈夫なはず」って連絡が来てて、こっちも安心してた。はずだった。
待ち合わせの三十分前。店の近くで時間つぶしてたら、マナミから電話。メッセじゃなくて、電話。これは嫌な予感がするやつだわ、と思いながら出た。
ごめんなさい…さっき病院から連絡来て、今から行かなきゃいけなくなって


あ…マジっすか。今日待機じゃなかったんすよね?
人手足りなくて呼ばれちゃった…ほんとごめん。せっかく予約してくれたのに

電話の向こうの声が、すでに半分「仕事の声」になってた。さっきまでメッセでふざけてた子と、明らかにスイッチが切り替わってる。これは止められないやつだ、って一瞬で分かった。
正直に書くと、一瞬「あー、流れたか」っていうがっかりはあった。店の予約も入れてたし、こっちもそれなりに楽しみにしてた。でも電話の声が、申し訳なさそうなのと同時に、もう完全に現場モードになってて。ここで俺がごねたら、たぶんこの子は二度と俺と会わない。っていうか、人の生まれる場所に呼ばれてる人に「えー」とか言える神経、俺にはなかった。

全然いいすよ。そっちのほうが大事に決まってるじゃないすか。気をつけて行ってきてください。
…ありがとう。落ち着いたら絶対連絡する。ほんとごめんね

電話、すぐ切れた。たぶんもう走ってた。俺は一人で予約をキャンセルして、近くのラーメン屋で一人飯して帰った。情けないっちゃ情けないんだけど、なんかその日は変に悪い気分じゃなかった。ドタキャンされたのに。たぶん、嘘じゃないドタキャンだったからだと思う。

え、当日キャンセルされて怒んないんすか。俺だったらちょっとへこむっす。

へこんだよ。笑 でも理由が理由だし。こういうのに「乗ってこないなら引く」のが俺のやり方ってだけ。怒っても誰も得しないやつだったし。
仕切り直しの二回目、向こうがめちゃくちゃ脱力してた
その夜、日付が変わるくらいに、マナミからメッセが来た。「無事終わりました。元気な子でした。改めて、今日はほんとにごめんなさい」。たぶん、現場が終わってヘトヘトの状態で送ってきてくれたんだと思う。「お疲れさまでした、こっちは全然気にしてないんで、また落ち着いたら飯でも行きましょう」って返したら、次の休みをすぐ向こうから提案してきた。
で、その二回目。前回流した詫び、ってことで、こっちが場所をゆるめにした。気合い入った店だとまた緊張させるかなと思って、ゆるい雰囲気の小料理屋にした。これが正解だった。
来たマナミ、想像してたより、めちゃくちゃ脱力してた。プロフの「休みの日は一日中だらけてます」が、これか、と。仕事の話してる時の張り詰めた感じが嘘みたいに、ふにゃっとしてる。最初の一杯が来た瞬間、「これ飲める日、ほんと久しぶり」って言って、ちょっと笑った。
待機の日多いと、お酒ずっと我慢だから…今日めっちゃ解放感(笑)


じゃあ今日は遠慮なくどうぞ。俺ペース合わせるんで。
やさし(笑)この前あんなにドタキャンしたのに、よく来てくれたね


あれでへそ曲げるほうがダサいでしょ。笑
ここから一気に距離が縮まった。前回のドタキャンを、向こうがずっと気にしてたみたいで、それを俺が全然根に持ってないって分かった瞬間に、肩の力が抜けたっぽい。緊張がほどけると、この子、よく笑う。仕事の現場の話も、しんみりさせずに、ちょっと笑い話みたいにして喋ってくれる。
人の機微に敏感な子なんだろうな、っていうのも、飲みながら分かった。俺がちょっと考え込んだ顔したら「今の、つまんなかった?」ってすぐ拾う。仕事柄、産むお母さんの不安を読む人だからか、こっちの表情の変化に異常に気づく。見透かされてる感じはちょっと怖いんだけど、悪い気はしなかった。
アキさん、人の話聞くとき、ちゃんと顔見るよね。仕事でそういう人ばっか見てるから分かる


うわ、それ言われると照れる。笑 見透かすのやめてもらっていいすか。
ふふ、職業病(笑)

店を出て、二軒目で空気が変わった
小料理屋を出て、まだ帰る雰囲気じゃなかったんで、近くの静かなバーに移動した。一軒目でだいぶ飲んでたマナミ、ほろ酔いを通り越して、けっこういい感じに緩んでた。歩いてる途中、肩が当たって、そのまま少し近くを歩く距離になった。
バーのカウンターで、並んで座って。仕事の話から、もうちょっとプライベートな話になった。彼氏とどれくらいいないとか、なんでアプリ始めたとか。マナミ曰く、職場は同じ医療職ばっかりで、似た生活の人としか出会えない。でも、自分と同じ生活の人と付き合うと、二人ともいつ呼ばれるか分からなくて、結局すれ違う。だから、あえて違う生活の人と出会いたくてアプリ入れた、って。
私の予定に振り回されても、怒らない人がいいなって。今日のアキさんみたいな


それ、合格ってことすか。
…どうだろうね(笑)

「どうだろうね(笑)」の間が、もう答えだった。距離も、声のトーンも、明らかに変わってる。「まだ帰りたくない」とは言わないけど、帰りたくない人の座り方をしてた。
このへんからは、いつも通り書かない。お互い大人だし、流れは自然だった。ぼかしておくと、その夜はちゃんといい関係になれた。前回あんな終わり方をした相手と、こうなるとは正直思ってなかったから、余計に良かった。塩で終わりかけた回が、こういう着地をするから、この趣味はやめられないんだわ。
その後。「次のオフ」は、向こうから言ってきた
帰り際、マナミが「次のオフ、また連絡するね」って自分から言ってきた。この子の「次のオフ」は、普通の人の「また今度」より重い。だっていつ来るか分からないんだから。それを向こうから約束してくれたのが、地味に嬉しかった。
実際、その後の連絡も、相変わらず波はある。三日来ないこともあれば、夜中に「今日大変だった」って一言だけ来ることもある。でも、待機明けの解放された日に、ふっと「飲める日できた」って連絡が来る。その一報が来ると、こっちもちょっと予定をあけて会いに行く。会える時間が読めないぶん、会えた日が毎回ちょっと特別になる。それがこの子との付き合い方なんだなって、今は思ってる。
- 余裕のある大人の子が多い印象だから、変な探り合いが少なくてやり取りが楽だった
- 「会う前提」で繋がる空気だから、いいなと思った子とも上品なまま話を進めやすい
- 下見だけなら無料。本気で会いに行くなら、男は有料で動くのが結局いちばん早かった
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マナミとはペアーズで出会った。正直、オンコールで予定が読めない医療職の子と、街でナンパして会うのはほぼ無理だった。声かけたところで、その場のノリで連絡先交換しても、向こうの生活が読めなさすぎて続かない。ペアーズみたいに、先にプロフで「予定が急に変わります」「真剣な出会いを探してます」って正直に書いてくれてる人を、こっちも腹くくって選べたから、当日ドタキャンされても「そういう人だ」って受け止められた。街でその場のノリで交換しても続かなかったはずの相手と、こうしてちゃんと続いてるのは、たぶんそこがデカかった。
同じ医療職だと、前に看護師の子と会った回も書いてる。あと、どのアプリでどんな子と会えたかを全部まとめた使ってみたアプリのまとめもあるんで、これから始める人はそっちも見てみてくれ。
マナミとはまだ続いてる。次のオフがいつ来るかは、相変わらず分からない。でも、電話が鳴ったら飛んでいく人を、待てるようになってきた自分が、ちょっと意外だわ。笑
会った後の流れまで、次に読む。
アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。


