有楽街でナンパ→地元愛の強い25歳ミオをホテルまで
出張ついでの浜松遠征。有楽街で声をかけたのは、地元企業で事務をやってるミオ(25)。生まれも育ちも浜松で、餃子とうなぎと地元の街を心から好きな、人懐っこくて気さくな子。浜松餃子の円盤盛り、うなぎ、浜名湖と楽器の街の話で笑って、最後はホテルまで。有楽街・田町のリアルと、地元が大好きな子の懐に入る距離の詰め方を、アキが実況する遠征体験談です。
地元企業の事務PLACE浜松
現場レポHOOK現場感を
そのまま読む
今回は浜松。仕事で東海道を西へ下る用事があって、その帰りに浜松で一泊できることになったんで、夜は街に出てみた。東京から新幹線でだいたい一時間半、ひかりで一本。新幹線降りて駅前に立つと、まずデカい駅ビルとアクトタワーっていうハーモニカみたいな形の超高層ビルが見えて、思ってたより都会だな、ってのが第一印象だった。で、先に結論から書くと、駅の北の有楽街(ゆうらくがい)ってエリアで、地元企業で事務をやってるミオ(25)って子を、最終的にホテルまで連れて帰れた。
このミオって子が、今まで遠征で会った子たちと、けっこう毛色がちがった。とにかく地元が好き。浜松が好き。餃子とうなぎと、自分の生まれ育った街を、嫌味なく、心から「いいとこだよ」って言える子。都会に憧れてキラキラしてるわけでも、田舎を恥じてるわけでもなくて、ただ自分の足元をちゃんと好きでいる。そういう、地に足のついた、人懐っこい子だった。その一晩を、浜松餃子の円盤盛りと、うなぎと、浜名湖と楽器の街の話込みで、全部書いてく。
浜松の夜は有楽街。田町・千歳町の歩き方
浜松遠征の入口、浜松での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。
まず前提から。浜松で夜に飲むなら、エリアは駅の北口を出てすぐの有楽街と、その奥の田町(たまち)・千歳町(ちとせちょう)のあたり。浜松は静岡県西部、遠州(えんしゅう)の中心都市で、政令指定都市。人口も多いし、この歓楽街もそれなりにデカい。アーケードの有楽街を軸に、その周りにチェーンの居酒屋、地元の個人店、バー、スナック、キャバ系がぎゅっと集まってる。駅から徒歩五分でこの密度なのは、けっこう優秀なんだわ。
浜松って街は、ひとことで言うと「ものづくりの街」。ヤマハ、カワイ、ローランドの楽器メーカーに、スズキの本社もある。だから「楽器の街」「企業城下町」って呼ばれてて、メーカー勤めの人がめちゃくちゃ多い。あと、浜松といえば浜松餃子とうなぎ。餃子は人口あたりの消費量で全国トップを争うレベルで、街のあちこちに餃子の店がある。うなぎは浜名湖のうなぎが有名で、これも街の看板。つまり、飲みに行く口実も、食べる口実も、最初から街に転がってる。
歓楽街の雰囲気は、歌舞伎町とか中洲みたいにギラギラ客を飲み込みにくる感じじゃない。客引きはいるけど、しつこさは東京の半分以下。あと、これは歩いてすぐ感じたんだけど、浜松の人って、なんかこう、人当たりがやわらかい。地方都市らしい、せかせかしてない、気さくな空気がある。車社会だから、みんな飲むときはタクシーか代行で、駅前にどっと人が集まる感じ。同じ東海でも、東京から来た俺を冷静に値踏みしてきた名古屋・栄の遠征とは、入り口の空気からして全然ちがった。

浜松って、ぶっちゃけ通過する街ってイメージしかないっす。新幹線で停まるけど降りたことない、みたいな

それ、浜松の人に言ったら拗ねるやつだぞ。笑 降りてみると普通に栄えてるし、餃子もうなぎもうまい。あと、地元愛が強い人が多い印象だから、その街を一緒に楽しめると一気に距離縮まりそうだな、って歩きながら思ってた。
今回も一人遠征。コウは留守番。浜松は二人でガヤガヤ攻めるというより、街にすっと溶け込んで、地元の子の懐に入るほうが合う気がした。仕事を夕方に終わらせて、駅前のホテルに荷物を置いて、まずは有楽街をぶらっと一周。腹も減ってたから、餃子の匂いにつられて歩いてるうちに、自然と街の温度が掴めてきた。
駅前から有楽街に入ると、 アーケードの下に、餃子の店の赤い提灯がいくつも灯ってた。匂いがもう餃子。にんにくとごま油の、あの匂い。東京の繁華街みたいな殺気はなくて、仕事帰りのメーカー勤めっぽいグループとか、地元の常連っぽい人が、のんびり飲みに流れてく。最初の30分はいつも通り、声をかける前にまず歩いて、街のリズムに体を合わせた。
有楽街の夜。餃子の店を覗いてた、地元っ子
有楽街のアーケードを一周して、田町のほうまで足を伸ばしてみた。平日の夜だったけど、人はそこそこ出てた。浜松は車社会だから、駅前に一回集まって、そこで飲んで、っていう動きになるのか、繁華街の密度のわりに、みんなどこかゆったりしてる。客引きのテンションも穏やかで、東京みたいにグイグイ来ない。
声をかける相手を探すとき、俺はいつも「その子が今、何を見てるか」を見る。スマホばっか見て急いでる子は今は無理。なんか、街そのものを楽しんでる感じの子がチャンス。で、有楽街の人気の餃子屋の前で、外に貼ってある「本日のおすすめ」みたいな手書きの紙を、にこにこ眺めてる子がいた。一人で。仕事帰りっぽいきれいめの格好で、でも肩の力は抜けてて、地元の店を見る目つきが、完全に常連のそれだった。それがミオ。
見た瞬間に、あ、感じのいい子だな、と思った。派手すぎず、地味すぎず。化粧もナチュラルで、髪は肩くらい、服はシンプルだけど清潔感がある。なんていうか、人懐っこそうな顔。餃子屋の貼り紙を見てにやっとしてる時点で、この子が地元の食を心から好きなのが伝わってきた。声をかけづらい高嶺の花って感じじゃなくて、むしろ「話しかけたら普通に喋ってくれそう」な、あったかい空気をまとってた。

(独り言)餃子屋の前でにやけてる子か。…これは地元の食が好きなやつだ。餃子をフックに、客として迷ってる体で入れば自然だな。
浜松で、地元愛の強そうな子に、いきなり「ねえねえ」のナンパ全開で入るのは下策。「観光客のチャラいやつ来た」で終わる。だから俺は、ほんとに困ってる状況をそのまま使った。浜松来て、本場の餃子食いたいけど、店が多すぎてどこ入ればいいか分からん、っていうのは全部本当だったし。

あの、すいません、いきなりで。…浜松の餃子、初めて食べたくて来たんすけど、店が多すぎて全然決められなくて。今見てた店、おいしそうですか?
え、餃子?(笑)ここはおいしいよ。でも今日もう並んでるかも…あ、観光の人?


あ、はい、東京から仕事で。今日たまたま泊まりになって。…っていうか、めっちゃ詳しそうですね。地元の方ですか?
うん、生まれも育ちも浜松(笑)餃子はね、けっこううるさいよ、私

返しが、明るい。ニコニコしてて、最初から壁がない。「観光の人?」って向こうから聞いてきた時点で、この子は人と話すのが嫌いじゃないし、むしろ地元の店を聞かれて、ちょっと嬉しそうだった。「餃子はけっこううるさい」って自分から言ってくるあたり、地元の食に絶対の自信と愛着がある。これは、新潟の口数の少ない子とは真逆で、賑やかさで照れるどころか、地元の話になると一気にスイッチが入るタイプだな、と思った。

餃子にうるさい地元の人。…これ以上の道案内ないじゃないですか。笑 ずうずうしいの承知で言うんすけど、もしよかったら、一軒だけおすすめ教えてもらえません? なんなら一緒に。本場の餃子、ちゃんと食べたくて。
えー(笑)ナンパじゃんそれ


いや、半分は本気で道に迷ってます。半分は…まあ、はい。笑
正直(笑)…まあ、餃子は付き合ってあげてもいいけど。私もちょうど食べたかったし

「ナンパじゃんそれ」って笑いながらツッコんできて、でも全然嫌な感じじゃなかった。ここで俺が「半分は本気、半分は、まあ、はい」って正直に流したら、「正直(笑)」ってウケてくれた。地元愛が強くて人懐っこい子は、変に取り繕われるより、ちょっとずうずうしいくらいの素直さに、わりと心を開く。「私もちょうど食べたかったし」って、自分の理由で乗ってきたのも良かった。流されたんじゃなくて、自分も餃子食いたいから乗る、っていう、地に足のついた感じ。
浜松餃子の円盤盛り。地元の自慢で、一気に距離が縮む
ミオが「ここより、私のおすすめあるよ」って連れてってくれたのは、有楽街から少し外れた、地元の人が普通に通う系の餃子屋だった。観光ガイドに大きく載ってるような店じゃなくて、カウンターとテーブルがいくつかの、こぢんまりした店。「ここ、私が小さい頃から家族で来てるとこ」って言うあたり、もう完全にホームだった。
席について、ミオが「浜松の餃子はね、こうやって出てくるの」って頼んでくれたのが、いわゆる円盤盛り。フライパンで丸く焼いた餃子を、まるごとお皿にひっくり返して、円盤みたいに丸く盛りつけて、真ん中に茹でもやしをちょこんと乗せる。これが浜松餃子の定番のスタイル。もやしを乗せるのは、こってりした餃子の箸休めなんだって。タレは酢多めでさっぱり。出てきた瞬間、その丸い盛りつけのインパクトで、もうテンション上がった。
じゃーん。これが浜松の円盤餃子。真ん中のもやし、ちゃんと食べてね? 意味があるんだから


え、丸い。かわいいなこれ。…もやしに意味があるの?
あるよ。餃子こってりしてるから、もやしでさっぱりさせるの。よくできてるでしょ


…うわ、皮パリパリ。中はキャベツ多めであっさりなんだ。これいくらでも食えるやつだ。もやしも、なるほど、口リセットされる。
ここで気をつけたのは、ミオの「地元自慢」に、ちゃんと乗っかること。地元愛が強い子は、自分の街の良さを「いいでしょ」って差し出してくれてるんだから、それを「へえ」で流したら一発で冷める。逆に、出された餃子のもやしまで含めて「なるほど」「うまい」ってちゃんとリアクションすると、ものすごく機嫌が良くなる。自分の好きなものを、好きって言ってもらえるのが、いちばん嬉しいタイプ。俺は素直に、皮の食感ともやしの理屈に、いちいち感心した。実際うまかったし。
ビールと一緒に円盤餃子をつつきながら、ミオの話をぽつぽつ聞いた。生まれも育ちも浜松で、地元の企業で事務をやってる。高校も大学も静岡県内で、就職もそのまま地元。家族も友達もみんな浜松にいて、休みの日は浜名湖のほう行ったり、地元の友達とごはん行ったり。喋り方は、テンション高めで、よく笑う。遠州弁も、きつくない範囲でちょこっと混じる。「〜だに」「〜じゃん」くらいの、やわらかいやつ。
私、ほんと浜松から出たことないんだよね。進学も就職もこっちだし


えー、ずっと浜松なんだ。なんか、いいな。地元に根っこある感じ。
根っこ(笑)。まあ、好きだよ浜松。餃子もうなぎもあるし、海も山も近いし。困らんもん

ここで、ちょっといいなと思った。「浜松から出たことない」を、卑下するでもなく、強がるでもなく、ただ淡々と「好きだから」って言う。地元が好きで、ここで満ち足りてる。これって、東京から来た俺からすると、けっこう眩しい。都会に出たい出たいって子は遠征でも何度も会ったけど、自分の足元をちゃんと好きでいられる子は、わりと貴重だった。「困らんもん」っていう、地に足のついた満足感が、この子の芯なんだろうな、と思った。
浜名湖のうなぎ。地元を語るミオの目が、輝いてた
円盤餃子で腹が落ち着いた頃、ミオが「餃子来たなら、次はうなぎでしょ。浜松来たんだもん」って。さすがにうなぎ屋に今から入るのは…と思ったけど、夜でも軽くうなぎを出してくれる店があるらしくて、店を変えて、これも地元っぽい小さい店に移った。浜松といえば浜名湖のうなぎ。養殖うなぎの名産地で、街の格としても看板になってる。
ここで、ミオのおすすめで、白焼きと、ちょっとだけうざく(うなぎときゅうりの酢の物)をつまんだ。本当はうな重をがっつり、なんだけど、餃子のあとだったから軽めに。白焼きを、わさび醤油でいくのが、ミオの推し。ふわっとして、脂が上品で、これに地元の冷酒を合わせると、まあ反則だった。俺は黙って唸った。

うなぎの白焼き、初めて食ったかも。…うわ、ふわっふわ。タレのうなぎと全然ちがうんだな。
でしょー。白焼きはうなぎの味そのものって感じ。わさび醤油がいいんだよ。浜名湖のうなぎ、ほんとおいしいんだから


ミオさん、さっきから完全に浜松の観光大使だな。笑 餃子もうなぎも、語るとき目がきらきらしてる。
観光大使(笑)。だって好きなんだもん、地元。あ、うなぎパイは知ってる? あれもちゃんと浜松だからね

ここで、ミオの良さが、より分かってきた。地元の食を語るときの、あの楽しそうな感じ。「うなぎパイもちゃんと浜松」って、お土産の話まで嬉しそうにする。自分の街のものを、ひとつひとつ「これも、これもいいでしょ」って差し出してくる。これは、外に憧れて目を輝かせてる子とは、まったく別の輝き方だった。ミオの目がきらきらするのは、知らない外の世界に対してじゃなくて、足元の、自分が大好きな浜松に対して。この違いが、すごく面白かった。

いや、うなぎパイは知ってる。あれ夜のお菓子ってやつでしょ。笑 でもさ、こうやって地元を好きって言い切れるの、ほんといいと思うよ。俺、自分の地元こんなに語れないもん。
そうなん? もったいない。…まあ、私が浜松好きすぎなだけかもだけど(笑)


好きすぎ、いいじゃん。聞いてて気持ちいいよ。餃子ももやしの理屈まで愛があるし。笑
もやしの理屈(笑)。なにそれ、ウケる

ここで俺が気をつけたのは、ミオの地元愛を、茶化さないこと。「ずっと地元とか、世界狭くない?」みたいな、外の人間が地方の子に上から言いがちなやつは、絶対やらない。むしろ「俺は自分の地元こんなに語れない」って、こっちを一段下げて、彼女の地元愛を本気で「いいと思う」って肯定する。地元が大好きな子にとって、その愛着を否定されないこと、ちゃんと受け止めてもらえることが、いちばんの安心になる。ミオの「ウケる」が、心からリラックスした笑いに変わってたのが、その合図だった。

アキさん、なんか今回めっちゃ聞き役っすね。いつもよりグイグイ行ってないというか

地元大好きな子は、こっちが喋るより、その子の「好き」を気持ちよく喋らせるほうが効くんだわ。餃子もうなぎも、向こうのフィールド。そこで楽しそうにさせてあげるのが、いちばんの口説きなんだよな。
「ずっとここでいいのかな」素朴な子の、ふとした本音
うなぎの白焼きと冷酒で、いい感じに腹も満たされて、二人ともほろ酔いになってきた。店を変えて、有楽街の裏手の、落ち着いたバーに移った。さっきまでの餃子屋・うなぎ屋の賑やかさとはちがって、ちょっと照明を落とした、静かな店。ここで初めて、ミオの口調が、少しだけゆっくりになった。
カウンターに並んで座って、ミオはハイボール、俺はウイスキーを頼んだ。さっきまで浜松の食を観光大使ばりに語ってたミオが、グラスを持って、ふっと一息ついたとき、ちょっとだけ、別の表情を見せた。
…でもさ、たまに思うんだよね。ずっとここでいいのかなって。みんな地元で就職して、結婚して、っていう中でさ


お、急に。さっきまで浜松最高ーって言ってたのに。笑
最高なんだよ? 最高なんだけど(笑)…なんか、東京の人とか見ると、ちょっとだけ、いいなって思うときある。それだけ


わかる気もする。でも俺からすると、ミオさんみたいに地元に根っこあるほうが、よっぽど羨ましいけどな。東京って、根っこない人の集まりだし。
ここで、ミオの素が、ちょっと出た。地元が大好きで、満ち足りてる。それは本当。だけど、その満足の隅っこに、「ずっとここでいいのかな」っていう、小さな、ふとした物足りなさがある。これは、地元を嫌ってるとか、外に出たいとかいう、強い願望じゃない。「最高なんだけど」って、ちゃんと地元への愛は前提にしたまま、それでも、ふっと漏れる、25歳の素朴な揺れ。俺はそれを、大げさに拾わなかった。「東京いいよ、出ておいでよ」なんて軽く言うのは、無責任だし、彼女の地元愛を軽く見てることになる。
根っこない人の集まり(笑)。なにそれ、ひどい言い方


いや、ほんとだって。俺なんか地元の餃子の店、語れって言われても無理だもん。ミオさんは、ちゃんと自分のホームがある。それ、強いよ。
…そっか。そういう見方もあるか。なんか、ちょっと気が楽になったかも

「ずっとここでいいのかな」の小さい揺れに対して、俺がやったのは、答えを出すことじゃなくて、彼女が今いる場所を「それでいいんだよ、むしろ強いよ」って肯定し直すこと。地元が好きだけど、ちょっとだけ外も気になる、っていう、矛盾したままの気持ちを、無理にどっちかに寄せないで、そのまま受け止める。ミオの「ちょっと気が楽になったかも」が、けっこう自然にこぼれてきた。地元への愛と、わずかな物足りなさ。その両方を持ってる子に、その両方ごと「いいと思う」って言ってあげると、ふっと距離が縮む。

なんか、いい話してるっすね…ナンパの記事だっけこれ

うるさいわ。笑 でもさ、こういう、その子が自分でも整理しきれてない気持ちを、否定せず受け止められるかどうかなんだよ。説教でも、無責任なアドバイスでもなく、ただ「それでいいよ」って。
「もう一軒、いっちゃおうかな」浜松の夜のホテルへ
バーで一杯やって、いい感じに夜も更けてきた。終電とかタクシーの話になるタイミングで、ミオの家も車がないと帰りづらい距離らしくて、「帰る」も普通に選べる状況だった。浜松は車社会だから、こういうとき、地元の子はタクシーか代行で帰るのが普通。その上で、俺はガツガツ押さずに、思ったことをそのまま、軽いトーンで出した。

……正直さ、もうちょっとミオさんと喋ってたいなって思ってる。けど、無理にとは全然言わないよ。タクシーで帰るなら、ちゃんと拾うとこまで送るし。
……(グラス見たまま、ちょっと黙って)はっきり言うね、東京の人


いや、ぼかすのもなんか、ずるいかなと思って。嫌なら、笑って帰っていいから。餃子もうなぎも、めっちゃ楽しかったし。
……(小さく笑って)…もう一軒、いっちゃおうかな。なんか、ここで解散するの、もったいない気がして

「もう一軒、いっちゃおうかな」。軽い言い方なんだけど、一回ちゃんとグラスのほうを見て、しばらく考えて、自分で決めて出した返事だった。「ここで解散するの、もったいない」っていう、いかにもミオらしい、地に足のついた言い回し。せっかくの楽しい夜を、こんなところで切り上げるのが惜しい、っていう、自分の中の理由で乗ってきた。最初から最後まで、この子の地元愛と、人懐っこさと、素朴な揺れに、ちゃんと付き合ってきたから、最後にこっちがガッつくと全部台無しになる。あくまで、流れのまま。
有楽街から駅前のホテルに、その流れで、二人で。ぼかすけど、お持ち帰りは成功した。餃子とうなぎの匂いがまだ残ってる、遠州の夜だった。ここから先はさすがに省く。笑

で、そっから先は…?

いい雰囲気になって、そのまま、としか言わんよ。笑 そっから先は浜名湖に流しといて。
念のため毎回しつこく書いてるけど、これは全部、ちゃんと合意のある大人同士の話。ミオは飲んではいたけど、最後まで足取りも喋りもしっかりしてたし、こっちの誘いに、一回ちゃんとグラスを見て、自分で考えてから「もう一軒、いっちゃおうかな」って自分の言葉で返した。相手が酔いつぶれてたり、少しでも嫌がる気配があったら、何があっても無し。「もうちょい喋ってたい」の誘いも、相手が乗ってなきゃその場で笑って解散して、ちゃんとタクシー拾うとこまで送る。ミオみたいに人懐っこくて愛想がいい子は、社交辞令と本気の境目が見えづらいことがあるから、こっちが表情と間で、ちゃんと本心を確かめてから動く。そこを読み違える人は、そもそもこういう子に手を出しちゃいけない。一人遠征は、何かあっても誰もフォローしてくれないんだから、なおさら慎重にいく。
その後。浜松の子と、遠征のLINEの残し方
LINEはバーで喋ってる途中で交換済み。翌日の昼に「昨日めっちゃ楽しかった、餃子もうなぎも案内してくれてありがとう、もやしの理屈、一生忘れんわ。笑」くらいの軽いの一通だけ送った。会った直後に長文でベタベタすると、だいたい温度が下がる。これは遠征の子でも一緒。「もやしの理屈」みたいに、その子が嬉しそうに語ってくれたネタを後から拾うと、押しつけがましくなく、ちゃんと余韻が残る。地元愛の強い子には、特に効く。
遠征先で出会った子の難しいところは、こっちが東京に帰っちゃうこと。浜松は新幹線で東京から一時間半で、福岡や沖縄ほど絶望的な距離じゃないけど、それでも「ふらっと会いに行く」ってほどは近くない。だから「会ったあと」の連絡の組み立てが、地元の子以上に大事になる。会って終わりの一夜にするか、次に浜松来たときにまた会える関係にするかは、ここの連絡次第。
ただ、ミオの場合は、一個だけ、すごくいい武器があった。あの子、浜松の食と街を、心から愛してる。だから「次に浜松行くとき、ミオさんおすすめのうなぎ屋、ちゃんとうな重で食べに行きたい。次の店、考えといてよ」って、彼女の地元愛を、そのまま”次につながる理由”にできる。べたべた「また会いたい」って言うより、ミオみたいな子には、自分の大好きな街を一緒に楽しんでくれる相手、っていう立ち位置をキープするのが、ずっと刺さる。遠征先の子との縁って、こうやって「次の理由」を一個キープしておくと続きやすい。
昨日はありがとう(笑)東京の人に浜松の餃子とうなぎ自慢できて、私は大満足だわ。次来たら、約束のうな重ね。今度はちゃんと白焼きも


絶対行く。っていうか、浜松の出張また入りそうだから、そのときはミオさんのおすすめのうなぎ屋、フルコースで頼むわ。
フルコース(笑)。いいよ、案内したげる。私、浜松のことなら任せてだから


頼もしいわ。笑 じゃあ次は、うなぎパイの工場も連れてってよ。夜のお菓子の真相、知りたいし。
この「私、浜松のことなら任せてだから」が、いかにもミオらしかった。べらべら「また会おう」って言うんじゃなくて、自分のいちばん好きなもの、自分のホームを「案内したげる」っていう形で、こっちを次につなぎ止めてくる。一夜で消える関係じゃなくなった、っていうサインを、この子は「次は浜松、ちゃんと案内する」っていう、地元愛そのものの形で出してきた。東海方面の出張はまた入りそうだし、浜松に”また会いたい子がいる”状態を作れたのはデカい。
会ったあとの連絡の温度感そのものは、ジャンルが変わっても共通で、その辺は前に書いた会った後のLINEの記事に詳しくまとめてる。会った直後にベタベタしすぎない、既読即長文をやらない、っていうのは、相手が遠征先の子だろうがアプリの子だろうが、ぜんぶ同じ。距離が離れてるぶん、浜松の子相手だとなおさらそこが効いてくる。
あと今回、改めて思ったのは、現地でゼロから声をかけるのも面白いけど、運の要素がデカすぎるってこと。今回はたまたま有楽街でミオにうまく会えたから良かったけど、いつもこう転がるとは限らない。だから次に遠征するときは、行く前にマッチングアプリで現地の子を何人か仕込んでおくと、当日の打率が段違いに上がる。アプリなら「浜松在住」で絞って、出張で行く日を匂わせておけば、現地で一人くらいは会える状態を最初から作れる。街での出会いはナマモノで運に左右されるけど、アプリの仕込みは確実な保険になる。しかも、会ったあとの追い方は、アプリの子も遠征の子も完全に同じだから、片方の技術がそのままもう片方で効く。遠征とアプリって、本当に相性がいいんだわ。具体的にどのアプリが地方で強いかは、ちゃんと比較できる準備ができたらまた別で書く。
ナンパ全般の落とし方の組み立ては、遠征でも基本は同じで、前に落とし方の設計図でまとめた通り。ただ遠征は時間が限られてるぶん、街選びと、相手のタイプの見極めがより大事になる。ミオみたいに「地元が大好きで、人懐っこい子」を、最初からナンパ全開でグイグイ攻めてたら、たぶん「観光客のチャラいやつ」で終わってた。地元の食と街を、一緒に楽しんで、その愛着をちゃんと肯定する。子のタイプに合わせて、入り方ごと組み替える。別の街の空気を知りたい人は、口数が少なくて芯のある子と、ゆっくり間を楽しんで距離を詰めた新潟・古町に遠征した話も読み比べてみてほしい。同じ「地元に根っこのある子」でも、賑やかに地元を語るミオと、黙って情を見せるサヤじゃ、間合いも入り方も全然ちがって面白い。
浜松は、街も人も、派手さはないけど、地元への愛着があって、人懐っこくて、その満ち足りた暮らしの隅っこに、ちょっとだけ外を気にする素朴な揺れを持ってる子がいた。有楽街は、勢いで押す街じゃないぶん、地元の食と街を一緒に楽しんで、相手の「好き」をちゃんと受け止められる人には、すごく合う遠征先だと思う。次は、うな重をフルコースで食いに、ミオにまた会いに行く番かもな。…それはそれで、ちょっと楽しみだわ。笑
全部実際に使った俺の本音ランキング。目的別の使い分けも載せてる。
遠征の夜を、もう一段深く読む。
旅行先や別エリアで空気を作る時に役立つ、街の入り方と夜の動線を集めました。


