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【マリッシュ体験談】再婚を考える32歳と、子どもの話を急がず聞いた夜

【マリッシュ体験談】再婚を考える32歳と、子どもの話を急がず聞いた夜
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APP REPORT / 現場

再婚を考える32歳と、子どもの話を急がず聞いた夜

マリッシュで出会った32歳のシングルマザー、ユカリ。小学生の子をひとりで育てながらパートで働く、自衛の強いしっかり者。子どもの話は急がず、相手のペースに合わせて信頼を一歩ずつ。お持ち帰りに走らない、再婚層向けアプリでのアキの誠実な大人デート体験談です。

マリッシュ体験談現場読了 14分
01 APP会う前提で入る02 MEET現場で合流03 VIBE空気を作る04 AFTER次の場所へ
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TYPEユカリ 32歳
食品メーカーのパート(事務)・小学生の子をひとりで育てるシングルマザー
PLACE現場
現場レポ
HOOK現場感を
そのまま読む

今回はマリッシュの話。シングルマザーのユカリ(32)と会った夜のこと。先に言っとくと、この回はいつもの「飲んで、いい流れになって」っていう話じゃない。子どもをひとりで育ててる人と、子どもの話をどう聞いたか、ってだけの夜だ。お持ち帰りの武勇伝を期待してる人には、たぶん地味な記事になる。

ユカリは食品メーカーで事務のパートをしてて、小学生の子がひとり。プロフを最初に見たときの印象は「めちゃくちゃしっかりしてそう」だった。文章がきっちりしてて、隙がない。で、実際に会ってみたら、しっかり者の鎧の下が、想像よりずっと臆病だった。その崩れ方の話。

Scene 01

マリッシュはシンママ・再婚層が普通にいる場所だった

FIELD MEMO

マリッシュ体験談の入口、現場での空気、会った後の動きまで。場面ごとの温度を拾いながら、アキの現場感をそのまま読む記事です。

マリッシュって、登録した瞬間から空気が違う。タップルとかTinderが「とりあえず会お」の温度なら、マリッシュは再婚・シンママ・バツイチを前提にした人がちゃんといる。プロフに「子どもがいます」って最初から書いてある人が珍しくないし、それを隠す文化が薄い。最初からお互いの事情がテーブルの上に乗ってる感じ。

俺がマリッシュを開いたのは、正直に言うと、勢いで会う系のアプリにちょっと飽きてた時期だった。会って盛り上がって、それで終わり、みたいなのが続いて、なんか違うなと。腰を据えて喋れる相手と会いたいときに、層がはっきり合うのがここだった。

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マリッシュには「リボン」っていう機能があって、シンママやバツイチに理解がある人がプロフにリボンを付けられる。付いてる相手だと「あ、この人はこっちの事情を分かってくれてる」って向こうが安心できる仕組み。子持ちの人にとっては、これがあるのとないので最初の警戒がぜんぜん違うらしい。俺もリボンは付けてた。下心の前に、まず誤解されないことが大事な層だと思ってたから。

コウ
コウ

アキさん、子どもいる人ってなると、ちょっと身構えたりしないんすか?

アキ
アキ

身構えるっていうか、ちょっと緊張したな、正直。プロフ読んで、ヘラヘラいけるノリじゃねえなとは思った。

コウ
コウ

へえ…意外。

アキ
アキ

意外って言うな。俺も人間なんだよ。笑

ユカリのプロフは、写真が公園のベンチで撮ったやつだった。たぶん子どもと出かけたついでに、誰かに撮ってもらったみたいな自然な一枚。自己紹介はわりと短くて、「事務のパートをしています」「小学生の子どもがいます」「派手な人より、普通に話せる人がいいです」。この「普通に話せる人がいい」に全部出てる気がして、いいねを押した。

声プロフっていう、自己紹介を声で録音できる機能もあって、ユカリはそれも入れてた。低めの、ちょっと早口な声。聞いた瞬間、文章の硬さとは別の人柄が見えて、これは会ってみたいなと思った。

Scene 02

メッセージは、慎重なユカリのテンポに全部合わせた

ユカリとのメッセは、出だしから慎重だった。若い子みたいに「(笑)」が飛んでこない。一文一文、ちゃんと考えて返してる感じ。距離を測られてるのは、はっきり分かった。

ユカリ

いいねありがとうございます。あの、プロフに子どもがいるって書いてるんですけど、それでも大丈夫な感じですか

ユカリ
アキ
アキ

大丈夫もなにも、読んだ上でいいね押してるんで。逆に、それ確認してくるとこ、ちゃんとした人だなって思いました。

ユカリ

すみません、最初に聞いとかないと…後で揉めるの嫌で。何回かあったので

ユカリ

「何回かあった」。たぶん、子どもがいるって分かった途端に消えた男が何人もいたんだろうな、と思った。だからユカリは、最初に確認する。傷つく前に自分で線を引く、自衛の強い人だった。

この回は会おうの「あ」の字も、しばらく出さなかった。最初の何日かは、ただユカリの話を聞いてた。パート先のおばちゃんが面白い話、子どもが学校で描いてきた絵の話、夜になると一気に疲れが来る話。子どものことを「どんな子なんですか」って突っ込んで聞きたくなる場面はあったけど、その時の俺は、向こうが出してきた話に軽く相槌を打つくらいでちょうどいい気がしてた。

ユカリ

子ども、最近やたら恐竜にハマってて。私より詳しくて、もう何言ってるか分かんない(笑)

ユカリ
アキ
アキ

恐竜の知識、子どもだけ妙にプロですよね。名前むずいやつ全部言える。

ユカリ

そうそれ!この前ティラノなんとかって言われて、知らんがなって(笑)

ユカリ

ここで初めて「(笑)」が出た。最初の硬さが、ちょっとだけ緩んだ合図。俺はそのまま、恐竜の話で軽く続けた。子どものことを「探りに来た男」じゃなくて、ただ普通に喋れる相手だと思ってほしかった。

コウ
コウ

恐竜の話で粘るの、地味すぎません?(笑)

アキ
アキ

地味でいいんだよ。盛り上げにいったら、この人すぐ引くもん。

10日くらい経った頃、向こうから「子どもを実家に預けられる日があって」って話が出た。これは、会ってもいいって思い始めてくれたサインだなと感じた。でも、こっちからすぐ飛びつかない。「じゃあその日に」って言うと、また自衛が戻る気がしたから、「無理ない日でいいですよ、お茶でも」くらいの軽さで投げた。このへんの間合いは、前に同じマリッシュでバツイチの大人と会った話でも書いたけど、その時その時で相手の様子を見ながら測ってる。

Scene 03

子どもを預けられた土曜、駅前のカフェで会った

会ったのは、ユカリが子どもを実家に預けられた土曜の昼。夜じゃなくて昼にしたのは、向こうが「夜は家にいたいので」って言ったから。シンママの人にとって、夜の時間がどれだけ大事か、なんとなく想像はつく。だから店も、駅前の、明るくて普通のカフェにした。気合いの入った店より、ハードルの低い場所のほうがいいと思った。

ユカリは時間ぴったりに来た。写真のとおり、きっちりした人だった。きれいめのカーディガンに、地味だけど清潔感のある格好。最初の挨拶のとき、ちょっとだけ視線が泳いでた。

ユカリ

はじめまして…えっと、こういうの、ほんとに慣れてなくて。すみません

ユカリ
アキ
アキ

謝らなくて大丈夫ですよ。俺も初対面はけっこう探りながらなんで、お互いゆっくりで。

ユカリ

アキさん、メッセだと余裕そうだったのに。今ちょっと焦ってません?(笑)

ユカリ
アキ
アキ

バレました?文字だと盛れるんですよ。生は、こんなもんです。笑

ここでちょっと笑ってくれて、肩の力が抜けた。ユカリは最初、「ちゃんとしなきゃ」って気を張ってる感じだった。だからこの時の俺は、余裕ぶるのをやめて、生はこんなもんですって先に自分のダメなとこを出した。そしたら向こうも、ちょっと構えるのをやめてくれた気がした。

コーヒーとケーキを頼んで、最初は仕事の話から。パート先の人間関係、繁忙期の話、社員食堂のメニューが地味に楽しみって話。仕事の話は、誰でも口が回る。ユカリも、仕事の愚痴になると急に饒舌になった。

ユカリ

うちの主任、伝票の書き方に異常にこだわる人で。ハンコ曲がってるだけで押し直しなんですよ

ユカリ
アキ
アキ

ハンコ曲がりに人生かけてる人、どこの職場にもいますよね。笑

ユカリ

ね!…あ、ごめんなさい、私ばっかり喋ってる

ユカリ
アキ
アキ

いやどんどん喋ってください。さっきまでガチガチだった人と同じとは思えないけど。笑

40分くらいで、最初の固さは消えてた。しっかり者の人って、警戒が解けるまでは時間がかかるけど、解けると急に素になる。主任のハンコの話で前のめりになってるユカリは、メッセの硬い文章とは別人みたいだった。

Scene 04

恐竜博物館の話で、向こうから子どもの話が出た

コーヒーをおかわりしたあたりで、ユカリのほうから子どもの話が自然に出てきた。こっちは一切振ってない。向こうが自分で開けてくれたんだなと思って、俺はそのまま、軽く相槌を打つだけにした。深刻ぶることも、わざと感心してみせることもしなかった。

ユカリ

今日も実家に預けてるんですけど。本当は恐竜の博物館連れてってって言われてて、断ってきちゃったんですよね

ユカリ
アキ
アキ

あー、今日それ我慢させちゃってる感じか。

ユカリ

そうなんです。だからちょっと、罪悪感あって。…こういうの、重いですよね、ごめんなさい

ユカリ

ここで「重いですよね」って言われたとき、一瞬、返しに迷った。深刻な顔をしたら、ユカリを「かわいそうな人」枠に入れる気がしたし、勢いで「全然重くないですよ!」って打ち消したら、子どものことを軽く扱ってるみたいになる気がした。どっちも違う気がして、結局、思ったことをそのまま言うことにした。

アキ
アキ

重いとは思わないですよ。子どもとの約束を気にしてる時点で、ちゃんとしてる人だなって思うだけです。

ユカリ

……そういう言い方されると、なんか反応に困る(笑)

ユカリ
アキ
アキ

困らせてすみません。あと、博物館は今度どうぞ。今日のぶんも。

俺が言ったのは「今度どうぞ」だけ。「俺が連れてってあげるよ」は、言いかけて飲み込んだ。会ったばっかの俺がユカリの子どもに首を突っ込むのは、なんか違う気がした。子どものことはユカリのもので、俺が点を稼ぐネタにしていい話じゃない。あの場で「子ども好きアピール」なんか始めてたら、たぶんこの人、二度と会ってくれなかったと思う。

ユカリ

ありがとうございます。…なんか、子どもの話してもグイグイ来ないの、初めてかも

ユカリ
アキ
アキ

グイグイ行くとこじゃないでしょ、そこは。笑

ユカリは少しだけ黙って、コーヒーを飲んだ。さっきまでの「自衛してる人」じゃなくて、ちょっと気を許した顔になってた気がする。子どもに会わせる会わせないは、ユカリが決めることで、会って一回目の俺がねだることじゃない。

Scene 05

商店街を歩いて、夕方の手前で解散した

カフェで二時間くらい喋って、いい時間になってきた。ここで俺は、「もう一軒」とは言わなかった。ユカリは夜は家にいたい人だし、子どもを早めに迎えに行きたいだろうなと思ったから。代わりに「駅まで、ちょっと歩きます?」って、それくらいの軽さで店を出た。

外は夕方の手前で、商店街がちょっとずつ夕飯の準備の匂いになってた。並んで歩きながら、ユカリは子どもの話を、さっきより自然にするようになってた。

ユカリ

あの子、私が出かけるとき、行ってらっしゃいって玄関まで来るんですよ。小さいくせに気ぃ遣って

ユカリ
アキ
アキ

それ、たぶんお母さんのこと見てるからですよ。笑 誰に似たんでしょうね。

ユカリ

やめてください、泣きそうになるから(笑)

ユカリ

商店街の精肉店の前で、ユカリが「あ、ここのコロッケおいしいんですよ」って足を止めた。結局二人で一個ずつ買って、歩きながら食べた。揚げたてで、めちゃくちゃ熱くて、ユカリが「あつっ」ってなってるのが、なんか良かった。デートっていうより、近所をぶらついてる感じ。それくらいの距離感が、この人にはちょうどいいんだろうなと思った。

ユカリ

こんなとこでコロッケ食べる初デート、なかなかないですよ(笑)

ユカリ
アキ
アキ

ちゃんとした店、緊張するでしょ。コロッケのほうが向いてるかなって。

ユカリ

…そういうの、よく見てますよね。ちょっと怖い(笑)

ユカリ

駅に着いて、改札の手前で、ユカリは迎えの時間を気にし始めた。ここで俺は引き止めない。「楽しかったです、気をつけて」って、それで終わりにした。手も握らないし、次の約束も無理に取り付けない。今日はこれで十分だと思った。

ユカリ

今日、ありがとうございました。なんか…思ってたより、ずっと楽でした

ユカリ
アキ
アキ

こっちこそ。コロッケ、また食べに来ましょ。

改札を通って、ユカリが一回振り返って、軽く頭を下げた。律儀な人だ。お持ち帰りも、その手前の駆け引きも、この日は何もない。ただ、子どもの話を急がずに聞けた、それだけの夜だった。

Scene 06

その後。ユカリとは、薄く長く続いてる

ユカリとは、その後もゆっくり続いてる。連絡は、毎日長文を送るんじゃなくて、「今日のコロッケ思い出した」「恐竜博物館行けた?」くらいの軽いやつを、たまに。ユカリの子どもとの時間を邪魔したくなかったから、自然とこういうペースになった。薄く長く、って感じ。

ユカリ

この前、ちゃんと博物館連れてきました。あの子、化石の前から動かなくて大変でした(笑)

ユカリ
アキ
アキ

約束果たしたんですね、えらい。化石の前で詰むの、想像できる。笑

ユカリ

ほんと詰みました(笑)でも、行けてよかったです

ユカリ

子どもに会わせてもらうとか、そういうのはまだ先の話。ユカリのペースで、いつか向こうがそう思ったら、っていうだけ。こっちから急かすつもりはない。ユカリが自分で「この人なら」って線を一個ずつ外していくのを、俺はただ待ってる。今のところ、それで全然しんどくない。

俺は会った子のことをメモに残してて、ユカリの欄には「子どもの話はこっちから掘らない・夜は家・急かさない・コロッケ」って書いてある。記憶力ないんで、こうやって取扱説明書を作っとく。笑 会ったあとの連絡の温度感は、相手が誰でも基本は同じで、前にLINEの追い方をまとめた記事に書いたとおり、既読即長文をやらない、ベタベタしすぎない。再出発の人は特に、距離を詰めすぎると一気に怖がる。

ちなみに、ユカリみたいに子持ち・再婚前提で会いたいなら層が合うのがマリッシュだけど、子なしのバツイチで落ち着いた大人ならバツイチの大人と会った話、結婚に振り切った本気層ならアラフォー婚活アプリで再出発の人と会った話のほうが空気は近い。アプリごとの温度差は婚活アプリのランキングマッチングアプリ全体のランキングにまとめてある。

勢いで会って盛り上がる夜も書いてるけど、こういう日もあっていいなと思った。揚げたてのコロッケで「あつっ」ってなってた顔。手も握ってないし、何も持ち帰ってない初デートが、なぜか一番記憶に残ってるんだから、わからんもんだわ。

NEXT ROUTE

会った後の流れまで、次に読む。

アプリで会ったあとに失速しないように、連絡、待ち合わせ、次のデートへ繋がる記事を置いています。

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アキ
ナンパ歴10年ちょい。アプリ・ストナン・相席・遠征までなんでも行く30代。実際に行って出会って、どうなったかをそのまま書いてます。