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【横浜ナンパスポット10選】野毛・関内・西口の歩き方と、24歳横浜っ子との夜

【横浜ストナン】野毛〜関内で声かけ→24歳横浜っ子チサをお持ち帰りのアイキャッチ画像
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STREET REPORT / 横浜

横浜ナンパスポット10選野毛・関内・西口の歩き方と、24歳横浜っ子との夜

横浜のナンパスポット10選を早見表に。野毛の立ち飲みの軒先、伊勢佐木町のアーケード、横浜駅西口の狸小路と五番街、桜木町、みなとみらいまで、俺が立った時間帯と入り方を並べた。本文は野毛の路地で当たった24歳の横浜っ子チサと、せんべろから夜景までの夜。

横浜ナンパスポット10選 横浜 読了 14分
01 STREET声をかける 02 WALK横浜で流す 03 DRINK店で温度を上げる 04 CLOSE次へ運ぶ
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TYPEチサ 24歳
美容師アシスタント
PLACE横浜
現場
HOOK現場感を
そのまま読む

今回は横浜まで足を伸ばした話。普段は渋谷だ新宿だってさんざん都内で書いてるけど、たまには違う空気の街でやりたくなって、相棒のショウと電車に揺られて横浜まで来た。狙いは最初から野毛。あの渋い飲み屋街でいい子を一人捕まえて、せんべろの立ち飲みで一杯やる、っていうのが今日の絵だった。

先に答えだけ置いとくと、その絵はちゃんと完成した。みなとみらいで景色だけ見て滑って、関内でいい線までいったのに連れに回収されて、野毛の路地に入ってようやく当たったのが24歳のチサ。横浜生まれ横浜育ちで、野毛の飲み屋が好きっていう、なかなかいない感じの子だった。落ち着いてるのに距離の詰め方はやたらフランク。その辺もぜんぶ込みで書いてく。

Scene 01

横浜で俺が声をかけてきたスポット10選(素通りする場所も一緒に)

チサの話に入る前に、俺が横浜で立ってきた場所を先に表にしとく。この日の関内と野毛、金曜に一人で歩いた横浜駅の西口、patersの子と待ち合わせた桜木町、それから寄るだけで声はかけない場所まで。

スポット 動く時間帯(俺の体感) 人の流れ 俺の入り方 一言
野毛の路地(立ち飲みの軒先) 暗くなってから。木曜でも19時半で金曜並みに詰まる はしご前提で路地を回る人。軒先に一人でレモンサワーの子がいる 同じ軒先に並んで一本頼んで、串の話から チサはここ。俺の横浜はまずここ
都橋商店街(大岡川沿い) 野毛と同じ夜 小さい店の中で常連が完結してる。川沿いを歩く人は移動中 入らない。路地に戻る途中で川沿いを通り抜けるだけ 眺めるのは好き。声はかけない
関内・伊勢佐木モール(アーケード) 夕方5時から日が落ちるまで。夜は人が減る 仕事帰りと買い物帰りが速く流れる。駅から遠い終わりのほうは急いでない人が残る ガラス越しの商品を的にして横に並ぶ 連れ待ちに当たると一本消える。エリカは文房具屋の前
馬車道 夜。商店街で会った子を移す時間 飲みに出てきた人。通りで止まってる人は少ない ここで声はかけない。伊勢佐木町で会った子を連れて来る側 エリカとビルの2階の古いバー
関内駅の周り(ガード下・チェーン居酒屋) 帰宅の時間は通り抜けるだけ 改札から商店街か馬車道へ散っていく。足が止まらない 合流と待ち合わせにだけ使う 立つ場所じゃない
横浜駅西口・狸小路 金曜19時半〜22時半。18時台はまだ空いてる 立ち客が路地にはみ出して、21時には肩が当たる 立ち飲みの樽テーブルで隣に立つ。ぶつかった「すいません」から ニコは22時前、奥の立ち飲み
横浜駅西口・五番街 21時前。22時を過ぎると一次会の解散で流れが速くなる 四人五人の集団がビルの入り口で人数を数えてる。行き先は決まってる 看板を見上げてる二人組に、上の階の並び具合を一言 愛想はいいのに、連れが階段から降りてくる
桜木町駅(改札のすぐ外) 待ち合わせの時間だけ 改札を出た人が野毛側とみなとみらい側に分かれていく 声はかけない。横浜で人と会う日は毎回ここを指定してる クルミとは木曜の19時半にここで合流
みなとみらい・赤レンガ(観覧車のあたり) 野毛で温まったあとの夜遅め カップルと観光。一人の子はほぼいない 声はかけない。連れて来る場所 チサと手すりにもたれた
中華街 昼から夕方の食べ歩き 家族連れとカップル。全員が食べ物を持って歩いてる 入らない。腹ごしらえに寄るだけ ここでは俺も客

曜日と時間帯。金曜と土曜、20時台と22時台

この記事の夜は平日で、日が落ちかけた伊勢佐木モールで一本打って、暗くなってから野毛に入ってる。チサは早番上がりの一杯で、平日の野毛にはそういう子が一人で軒先に立ってる時間がある。金曜の西口は横浜駅西口の狸小路と五番街を金曜に三往復した記録のとおりで、18時台の狸小路はカウンターに二、三人しかいないのに、19時半で立ち客が路地にはみ出して、21時を回ると前に進むのに人を縫う。木曜も、patersで会った28歳と野毛のカウンター七席の店で飯だけ食った木曜は、19時半に桜木町の改札で合流して野毛へ渡ったら、路地の人出が金曜と変わらなかった。土曜は数だけなら一番出るけど、野毛は路地の入り口で二人連れ三人連れが詰まって、一人で串を食ってる子が減る。だから俺の横浜は、平日の夜か金曜に寄せてる。

時間帯は三つに割ってる。日が落ちる前は関内。伊勢佐木町の文房具屋の前で声をかけて馬車道のバーに移った関内の夜は、夕方5時すぎから伊勢佐木モールを往復して、商店街の終わりのほうでエリカに当たって、そのまま馬車道の2階のバーに移ってる。20時台は、西口なら五番街。ビルの前で看板を見上げて店を決めてる二人組が止まってる時間で、狸小路はまだ通り抜けられる。22時台は逆になる。五番街は一次会の解散で流れが速くなって、狸小路と野毛の路地だけが詰まっていく。ニコと隣になったのは22時前、狸小路の奥の立ち飲みで、22時半を回ると閉める店が出て、残った店に人が寄る。明るいうちは関内か五番街で足を慣らして、22時台は路地の中にいる。

Scene 02

みなとみらいで景色だけ見て、横浜の作戦を立て直す

みなとみらいで景色だけ見て、横浜の作戦を立て直すの要点を表す画像
みなとみらいで景色だけ見て、横浜の作戦を立て直す

横浜に着いてまず向かったのは、みなとみらい。別にここでナンパする気は最初からなかった。ただ、横浜って街は東京の繁華街と違って、エリアごとに役割がきっぱり分かれてる。そこを頭に入れとかないと、いい子がいても拾えずに終わる。だから一回、海風に当たりながら今日の動き方を整理した。

ショウと観覧車のほうを眺めながら、ざっくりこんな整理をした。

エリア 横浜ストナン的な使いどころ
みなとみらい・赤レンガ 夜景デートの聖地。だからこそカップル率がえげつない。一人の子はほぼいない。声かけの場じゃなくて「あとで連れてくと喜ばれる景色」としてキープしとく場所
関内・伊勢佐木町 仕事帰り・買い物帰りが行き交う、地に足ついた繁華街。横浜で「普通に生活してる子」に当たりやすい。母数が安定してて、声かけの本命その一
野毛 昭和のまま時間が止まった渋い飲み屋街。せんべろの立ち飲みがぎっしり。ここに一人で来てる子は基本”飲みが好きな子”。引っ張り先であり、当たれば一番おいしい本命その二

横浜の面白いとこは、キラキラした顔(みなとみらい)と、渋い顔(野毛)が、歩いて10分の距離に同居してること。このギャップを使えるのが横浜ストナンの強みだと俺は思ってる。野毛の立ち飲みで温まった子を、最後にみなとみらいの夜景まで連れてったら、それだけでもう特別な夜になる。逆にみなとみらいで声かけしようとしても、まわりカップルだらけで浮くだけ。場所の使い分けがぜんぶ。

アキ
アキ

横浜はさ、声かけは関内と野毛、夜景は最後のカードでみなとみらい、って分けて考えるとやりやすいんだよ。ここで声かけしてもカップルしかおらん。

ショウ
ショウ

じゃあ景色は後回しでええな。関内ぶらっと流して、暗くなってきたら野毛に潜るか。野毛の路地、一人で飲んでる子おったら最高やん。

アキ
アキ

それな。野毛で当たったら勝ち確。まあその前に関内で一回当ててリズム作りたいけど。

ちなみに、こういう「街ごとの動き方を最初に決める」って作業、東京でやるときも結局おなじで。前に上野でアメ横から御徒町まで流した話でも、エリアの性格をどう読むかでだいぶ書いた。土地が変わっても、最初に地図を頭に入れる作業だけは共通してる。

コウ
コウ

え、わざわざ横浜まで行くんすか?都内でよくないっすか?笑

アキ
アキ

たまに違う街行くと、自分の喋りの手癖がリセットされんだよ。野毛の空気、一回吸ってみ。やる気変わるから。

Scene 03

関内でいい線まで行って、連れに回収される

関内でいい線まで行って、連れに回収されるの要点を表す画像
関内でいい線まで行って、連れに回収される

で、みなとみらいから関内のほうへ歩いて移動。日が落ちかけて、伊勢佐木町のアーケードに人が増えてきた時間。仕事帰りっぽい子、買い物帰りの子が、いい感じに流れてる。よし、ここで一回打っとくか、と。

最初に目に留まったのは、アーケードの雑貨屋の前で、スマホ片手にウインドウ覗いてた子。一人。足が止まってる。条件は悪くない。並んで、ガラス越しの商品を一緒に見る感じで軽く入った。

アキ
アキ

それ、中で見たら結構いい値段するやつでしょ。外から見てるときが一番楽しいんだよなー。笑

これは「いきなりナンパ」感を消すための入り方。商品っていう共通の的を一個置いて、そこに向かって喋る。いきなり「可愛いですね」より、はるかに足が止まる。実際、その子も一瞬「ふっ」って笑ってくれて、「ですよね、見るだけが一番(笑)」くらいまでは返ってきた。お、いけるか、と思った。

思ったんだけど、ここで奥から「お待たせー」って連れの女の子が出てきた。待ち合わせだったらしい。二人で「じゃ、行こ」って店のほうに消えていった。これはどうしようもない。タイミングが全部。横浜に限らず、関内みたいな生活動線の街は、こういう”連れ待ち”がけっこう多い。

ショウ
ショウ

あー、連れ来たか。あれは事故やな。会話自体は柔らかかったやん。

アキ
アキ

な。横浜の子、思ったよりガード低い感じすんだよ。続けてたら普通に喋れてた気がする。惜しいことした。

別に凹んではいない。声かけって、半分以上はこういう「状況がただ噛み合わなかった」で流れる。塩対応で心折られるより、こういう”事故”のほうがよっぽど多い。相手が悪いわけでも、自分の喋りがダメだったわけでもない。ただタイミング。だから引きずらず、すぐ気持ちを次に向ける。

そのあともアーケードで二人ほど軽く当てたけど、片方は完全に急いでて足が止まらず、もう片方は耳にイヤホンで気づいてもらえず。関内は流れが速いぶん、止まらない子は本当に止まらない。一回ショウと「コーヒーでも買って、そろそろ野毛入るか」って空気になった。

コウ
コウ

関内、思ったほど当たらなかったっすね…。

アキ
アキ

関内は通過点でいいんだよ。今日の本命は野毛だから。リズムだけ作れりゃ十分。一個喋れたしな。

正直、関内はウォーミングアップのつもりだった。声が出る状態に自分を持ってって、表情をほぐして、いざ野毛、っていう段取り。だから手応えゼロでも全然焦ってない。むしろ「野毛で本気出す」って気持ちが固まってきた。

Scene 04

野毛の路地で、一人で飲み歩いてたチサに当たる

野毛の路地で、一人で飲み歩いてたチサに当たるの要点を表す画像
野毛の路地で、一人で飲み歩いてたチサに当たる

関内から歩いてすぐ、野毛の入り口。ここからもう空気が変わる。アーケードの明るさが嘘みたいに、急に裸電球と赤提灯の世界になる。間口の狭い立ち飲み、もつ焼き、昭和から看板変えてなさそうな店がぎっしり。平日でもおじさんたちが肩寄せて飲んでて、湯気と煙とガヤガヤがすごい。俺はこの街がほんとに好きで、これだけでテンション上がる。

で、路地をぶらぶらしてたら、いた。立ち飲みのもつ焼き屋の軒先で、一人でレモンサワー片手に串つまんでた女の子。野毛に一人。立ち飲みで普通に串食ってる。これはもう、飲みが好きに決まってる。しかも一人で来てるってことは、それなりに肝も据わってる。こういう子は、変なナンパ慣れした繁華街の子とは反応が違う。

俺もその店の軒先に並んで、同じもつ焼きを一本頼んで、串を見ながら軽く入った。

アキ
アキ

ここ、当たりですか?野毛多すぎて、どこ入るかいつも迷うんすよね。

チサ

ここは当たり(笑)シロが好きならここでいいと思う。タレな、塩じゃなくて。

チサ
アキ
アキ

お、即答(笑)詳しいっすね。地元の人?

チサ

横浜の子。野毛はもう、庭みたいなもん。

チサ

この「庭みたいなもん」がもう良すぎた。一人で野毛の立ち飲みに溶け込んでる24歳って、なかなかいない。串の頼み方一つで「あ、この子は飲み屋の作法分かってる」ってのが伝わってくる。そこからは、もうナンパっていうより、たまたま隣り合った飲み仲間みたいな空気で喋れた。

名前はチサ。24歳で、横浜の美容室でアシスタントしてるって言ってた。今日は早番終わりで、家帰る前に一杯だけ寄ったところらしい。一人飲みは慣れてて、野毛は週一くらいで来るって。落ち着いた喋り方なんだけど、距離の詰め方はやたらフランクで、敬語とタメ口がいい感じに混ざる。横浜の子ってこういう感じなのか、と少し新鮮だった。

チサ

ってか、東京から来た人でしょ。野毛で迷うって言ってる時点でバレてる(笑)

チサ
アキ
アキ

バレてる。笑 野毛にわざわざ来る東京者、ちょっと痛いっすか?

チサ

ううん、好きじゃん、こういうとこが。むしろ分かってる人。

チサ

「むしろ分かってる人」って言われて、地味に嬉しかった。チサみたいに地元を気に入ってる子は、その地元を好きで来てる相手に、わりとすぐ心開いてくれる。野毛をdisる男だったら一瞬で切られてたと思う。好きな街を一緒に「いいよね」って言える、それだけで距離がぐっと縮まった。

ショウ
ショウ

(小声で)アキ、この子完全に飲み仲間モードやん。俺ちょっと隣の店覗いてくるわ。ごゆっくり。

アキ
アキ

(小声で)助かる。串もう一本ずつ頼んで、ここで腰据えるわ。

ショウがいい感じに離れてくれて、軒先でチサと二人。もう一本ずつ串を追加して、レモンサワーを合わせた。立ち飲みの軒先って、最初から肩が触れる距離だから、向き合って喋るより圧倒的に自然なんだよな。

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Scene 05

「もう一軒、横浜の店付き合ってよ」で、せんべろの店へ

「もう一軒、横浜の店付き合ってよ」で、せんべろの店への要点を表す画像
「もう一軒、横浜の店付き合ってよ」で、せんべろの店へ

軒先のもつ焼き屋で20分くらい飲んで、いい感じに温まってきたところで、移動を提案した。野毛は店が無数にあるから、はしごが前提みたいな街。だから誘い方も、めちゃくちゃ自然にいける。

ただ、ここで一個だけ意識したのは、俺が誘うんじゃなくて、チサに案内させる形にすること。地元の子で、しかも野毛が庭の子だ。俺が「いい店知ってる」って張り合っても勝てない。それより「横浜の店、一軒付き合ってよ」って下駄を預けたほうが、チサも乗りやすい。

アキ
アキ

立ち飲みもいいけど、もう一軒、チサのおすすめ付き合ってよ。庭なんでしょ?東京者に野毛の正解、教えてほしい。

チサ

えー、案内係(笑)……まあいいよ。じゃあ座って飲めるとこ行こ。立ちっぱも疲れたし。

チサ
アキ
アキ

やった。完全に任せる。連れてって。

チサ

はいはい(笑)ついてきて。せんべろの、いいとこあるから。

チサ

これがハマった。誘いを「お願い」の形にすると、相手は断りにくいし、しかも”自分が連れてってあげてる”側に回るから、主導権を握ってる気持ちよさがある。チサみたいに地元に詳しくて、ちょっと面倒見のいいタイプには、この「教えて」「案内して」がめちゃくちゃ刺さる。ガツガツ誘うより、よっぽど軽く店を変えられた。

連れてかれたのは、野毛の路地の奥にある、カウンターと小上がりだけの古い店。せんべろっていう、千円でべろべろ、つまり安く酔える店。チサが「ここのもつ煮、横浜で一番だから」って言って、勝手に二人分頼んでくれた。常連感がすごい。店のおばちゃんとも顔見知りっぽくて、「あら、今日は彼氏?」みたいにいじられて、チサが「違う違う、野毛で拾った人(笑)」って返してて、それで一気に笑えた。

チサ

拾った人って言っちゃった(笑)まあ、間違ってないでしょ。

チサ
アキ
アキ

間違ってはない。笑 拾われてよかったわ、こんないい店連れてきてもらって。

チサ

でしょ?東京の店より絶対こっちのが落ち着くって。

チサ

横浜の子の地元愛、ほんとに強い。何かにつけて「横浜のほうが」「東京の店より」って出てくる。でもそれが嫌味じゃなくて、心からこの街が好きなんだなって伝わってくるから、聞いてて気持ちいい。俺はそこを否定せず、「たしかに、こういう店は東京だとなかなか無い」って素直に乗っかった。地元を褒められて嫌な人間はいない。それが街でも、その子自身でも、おなじこと。

この「会ってからどう温度を上げるか」のコツは、ストナンでもアプリでも変わらない。前に温度の上げ方をひたすら書いた回でも書いたけど、相手が気持ちよく喋れる的をどこに置くか、がぜんぶ。チサの場合は、それが「横浜」と「野毛」だった。

Scene 06

もつ煮とハイボールで、いい雰囲気になるまで

もつ煮とハイボールで、いい雰囲気になるまでの要点を表す画像
もつ煮とハイボールで、いい雰囲気になるまで

せんべろの小上がりで、もう一時間くらい飲んでた。最初は美容師の話。アシスタントは練習で帰りが遅い、手が荒れる、立ちっぱで足がやばい、みたいな愚痴を、レモンサワーから日本酒に変えながら、ぽつぽつ話してくれた。落ち着いた子だけど、好きなこと(カットの話)になると目に見えて饒舌になる。そこをちゃんと拾って掘る。

距離感は、小上がりで斜めに座ってたのが、いつの間にか横並びでくっつくくらいになってた。チサは日本酒をいいペースで飲んでて、頬がちょっと赤くて、笑う回数が増えてた。

ただ、ここだけは毎回ちゃんと見てる。足取りがしっかりしてて、こっちの話にちゃんと噛み合った返しが来てるか。つぶれかけてる子を持っていくのは、何があっても無し。これは下心がどうこう以前の、絶対に越えちゃいけない線。チサは飲み慣れてて、ペース配分も自分で分かってて、終始しっかりしてた。むしろ俺のほうが、野毛のテンションで飲みすぎないように水を挟んでたくらい。

チサ

今日さ、ほんとに一杯だけのつもりだったんだけど(笑)気づいたら二軒目。

チサ
アキ
アキ

それ、俺のせいにしていいよ。野毛で串食ってる子、声かけずにいられなかった。

チサ

ふふ、素直(笑)でも、嫌じゃないから飲んでるだけだから。勘違いしないでよ。

チサ

この「嫌じゃないから飲んでるだけ」って言い方が、いかにもチサっぽくて。素直に「楽しい」とは言わないけど、ちゃんと意思は伝えてくる。大人っぽさとフランクさが同居してるって、こういうとこ。可愛い言い方をするわけじゃないのに、なんかこっちが嬉しくなる返し方をする子だった。

このくらいの距離になると、次の流れはなんとなく見えてくる。でも、ここで焦って一気に踏み込むのが一番ダサい。チサは肝が据わってる子だから、ガッついた瞬間に「あ、そういう人ね」って冷める。だから俺は、最初に取っといたカードを切ることにした。みなとみらいの夜景だ。

アキ
アキ

チサ、まだ時間平気?野毛もいいけど、せっかくだしちょっとだけ海のほう歩かん?夜景、久々に見たい。

チサ

みなとみらい?ベタすぎ(笑)地元民、あんま行かないんだよあそこ。

チサ
アキ
アキ

だからこそ。地元の子と見るベタな夜景、たまにはいいでしょ。酔い覚ましに歩こ。

チサ

……まあ、付き合ってあげる。ちょっとだけね。

チサ

野毛の渋い飲み屋から、みなとみらいの夜景へ。このギャップが横浜の最強カードだと、俺はやっぱり思う。煙くさい立ち飲みでさんざん笑ったあとに、急にあのキラキラした夜景の前に立つと、空気が一段やわらかくなる。チサも、口では「ベタ」って言いながら、海風の前で「やっぱ綺麗だね、ちょっと悔しいけど」ってこぼしてた。

Scene 07

夜景を見て、そのまま横浜の夜が深くなる

夜景を見て、そのまま横浜の夜が深くなるの要点を表す画像
夜景を見て、そのまま横浜の夜が深くなる

海沿いを並んで歩いて、観覧車のあたりでしばらく夜景を眺めてた。野毛で温まった距離が、夜景の前でさらに近くなる。手すりにもたれて、横並びで、肩がくっついてた。会話の合間の沈黙が、もう気まずくない種類の沈黙になってた。これがこの夜の答えだな、っていう空気。

チサ

地元なのに、ここで夜景見たの、たぶん何年ぶりだろ。

チサ
アキ
アキ

じゃあ、ちょっとは連れてきた甲斐あった?

チサ

……まあね。今日、思ったより悪くなかった。野毛で拾われた割には。

チサ

「思ったより悪くなかった」が、チサなりの最大級の好意なんだろうな、と思った。終始このテンションで、ベタベタしないのに、ちゃんと隣にいてくれる。

このあとの流れは、もう野暮なので細かくは書かない。俺がやったのは、ほんと軽く「もうちょっとだけ、どっか静かなとこで話さない?」って言っただけ。断られたら「だよな、横浜まで来た甲斐あったわ」って笑って駅まで送るつもりだった。実際そのつもりが無いと、この誘いって変に力んで失敗する。チサは少し海のほうを見て、「……うん。もう少し、いいよ」って、いつもの落ち着いたトーンで言った。そのまま、いい雰囲気のまま、横浜の夜は最後まで良かった。結果はお持ち帰り成功。ここから先は、さすがに省略させてもらう。

毎回しつこく書いてるけど、これは全部、ちゃんと合意のある大人同士の話。チサは終始しっかりしてて、自分の意思で「いいよ」って言ってくれた。相手が酔いつぶれてたり、ちょっとでも嫌がってる気配があったら、何があっても引く。特にチサみたいに「嫌」をはっきり言わずに態度で出すタイプは、こっちが表情と間を読んで察してあげなきゃいけない。俺はそこが読めない日は、誘いの言葉を出さずに駅まで送る。

コウ
コウ

野毛から夜景って流れ、ずるいっすね…完全に横浜だからできるやつじゃないっすか。

アキ
アキ

そう。横浜は街の振れ幅が武器なんだよ。渋い飲み屋とキラキラ夜景が徒歩圏。これ使わない手はない。

Scene 08

横浜のナンパでよく聞かれること3つ

Q. 横浜に着くのは何時がいい?

平日なら日が落ちる前に関内、暗くなったら野毛。この記事の夜がその順番。金曜に西口へ行くなら、19時半に狸小路の立ち客が路地へ出てくるんで、その前に着いて五番街で足を慣らしとく。

Q. 野毛と西口、どっちから入る?

一人で飲んでる子と隣になりたい日は野毛。駅を出て三分で横丁に立ちたい日は西口。西口で隣になったニコは、野毛より西口が多い理由を「家から近いから」の一言で片づけてた。俺は東京から来る日は桜木町で降りて野毛に入る。

Q. 迷惑にならないように、何か決めてる?

軒先で声をかけるときは、先に自分も一本頼んで客になってから喋る。店の商売の上に乗っかってるんで、串一本ぶんの筋は通す。路地の真ん中で足を止めない。路地は人がすれ違うのに肩を斜めにする幅で、止まったら後ろが詰まる。連れが来たら引く。関内の雑貨屋の前でそうした。断られた店には、その夜はもう戻らない。

Scene 09

その後。チサのキープと、街に立てない日の話

その後。チサのキープと、街に立てない日の話の要点を表す画像
その後。チサのキープと、街に立てない日の話

連絡先は、せんべろの店で飲んでる段階で、もう自然に交換してた。お持ち帰りできたから取った、じゃなくて、どう転んでも連絡先だけは残す。これは横浜だろうが東京だろうが、ストナンだろうがアプリだろうが、ぜんぶ一緒。その日ダメでも、LINEさえ残っときゃ後日つながることもあるからな。

チサみたいに大人っぽい子は、連絡の返しも落ち着いてる。バンバン即レスはしないけど、ちゃんと返ってくる。翌日の夕方くらいに軽く一通送ったら、夜にこう返ってきた。

チサ

昨日おつかれ(笑)野毛で拾われるとは思わなかったけど、楽しかったよ。今度はちゃんと美味い店、もっと案内したげる。

チサ
アキ
アキ

横浜まで来た甲斐あったわ。次は案内料に、夜景もう一回付けてくれ。

チサ

調子いいなあ(笑)まあ、考えとく。

チサ

連絡の頻度は、会った直後にベタベタしすぎないのだけ気をつけてる。すぐ既読つけて長文をどばっと送ると、だいたい温度が下がる。これは相手が落ち着いた子だろうがノリのいい子だろうが共通で、前に書いた声かけ後のLINEの記事に詳しくまとめてある。チサのこともちゃんと軽くメモした。横浜っ子、美容師アシ、野毛が庭、せんべろ詳しい、シロはタレ、地元愛が強い、ベタを口でdisりつつ実は嬉しそう、早番終わりが狙い目。次に連絡するときの取っかかり。記憶力に自信ある人はいらないけど、俺は無理。笑

で、こうやって横浜まで遠征して当てた日を書いてると、毎回うまくいってるみたいに見えるけど、当然そんなわけない。今日だってみなとみらいでは何もできなかったし、関内も事故って流れた。それ以前に、そもそも俺だって、毎日ちゃんと街に立てるわけじゃない。テンションが上がらない日、メンタルが削れてて一声目が出ない日、普通にある。そういう日に無理して野毛だ関内だって繰り出しても、顔が固いまま空振りを重ねて、余計にしんどくなるだけ。

一回、雨で出動を流した夜に、ナンパTVを数本まとめて観たことがあってさ。あの「インタビューいいですか」の入り、いきなり「可愛いですね」から行かずに口実を一個挟んで足を止めさせるって骨組みで、関内の雑貨屋の前で商品をダシにしたのと結局おんなじだった。違うのは向こうがカメラっていう最強の口実を持ってることで、こっちはその口実を毎回自前で作らなきゃいけない。ガチかヤラセかの話まで含めて、観た感想はナンパTVを本気で検証した回に全部書いた。まあ、その夜の俺は一歩も街に立ってないんだけどな。笑

俺はチサとは街で会った。横浜に行けない週は、アプリで横浜の子を探してることもあって、野毛の小さい店の二階で会った人はPCMAXの掲示板の「ランチ・ディナーいこう」からだった(病院で献立を立てる35歳と、しめさばの夜)。会ったあとの動きは、池袋で当てた子の話に書いたキープの感覚とだいたい同じで、追わずに一通だけ置いておく。

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チサからは、あの「考えとく」の三日あとに、もう一通だけ来た。野毛の店の名前が一個と、「ここはシロじゃなくてカシラ。塩で」。俺の知らない店だった。次に横浜へ行く日はまだ決めてないけど、桜木町で降りて路地に入って、その軒先を探すとこまでは、もう頭の中で歩いてる。

NEXT ROUTE

横浜の次の動きまで見る。

声をかけた後、どの街でどう流すか。場所選びと飲みの入口に近い記事を並べています。

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アキ
ナンパ歴10年ちょい。アプリ・ストナン・相席・遠征までなんでも行く30代。実際に行って出会って、どうなったかをそのまま書いてます。